彫師修行18日目 合言葉は“好きにすればいい”
日付が変わって昨日は、彫師修行18日目。
以前、師匠が「レタリングタトゥーの依頼は凄く多いから練習しといた方が良いよ」とアドバイスしてくれていたことを思い出し、文字を彫ってみることにした。
すると、パッドに向かう手が細かく震えまくるので、やり始めたことを後悔した。針もどれを使うのが正解か分からないし(まぁ正解なんて無いのだが・・・)、かなりテンパった。
ぼやきながら進めていたら、師匠が修行部屋に顔を出し、「どう?」と訊いてきた。
「難しすぎて後悔してます」
俺が言うと、師匠は表情を変えずに「でもレタリングは避けて通れない道だからね」と言った。
師匠から色んな彫り方のアドバイスを頂き、そのように進めてみたけれど、やはり上手くいかない。マシンを強く握りすぎて指が痛い。時間だけが過ぎていく。
午後になり、再度、師匠が修行部屋を覗きに来た。
俺のパッドを見て、「うーん・・・下手だね」と苦笑した。
師匠は細かいところのアドバイスをしてくれた後、「意外と頭が固いんだね」と笑った。「正解なんか無いんだから、自分のやり易いようにやればいいんだよ」
修行を終え、スタジオを出て駐輪場まで歩きながら、「確かに頭が固いかもなぁ」と思った。もっと柔軟になっていかないとダメだよな、と。
すると、頭の中でスペアザの「Sailin’」が流れ出した。「合言葉は“好きにすればいい”」というフレーズがリフレインする。ほんと、その通り。好きにすればいいんだよな。
考え過ぎず、頭を柔らかくして、好きにすればいいじゃねーか。そう咲き誇れjoy!!!