見出し画像

健康のためなら死ねる その3 血圧

藤子不二雄のマンガにでてくる神成さんという頑固オヤジは、しょっちゅう庭の盆栽を壊され、家から飛び出してきて怒ります。

在宅しているのですから、もう仕事は引退している歳なのでしょう。オデコに描かれた血管のマークが、いかにも高血圧といったアイコンでした。

心臓

当たり前ですが、肺で取り込んだ酸素や、胃腸で取り込んだ栄養物は、全身くまなく巡らされた血流で運ばれます。

それを司るのが心臓で、生まれてから死ぬまで、ずっーと動いています。よく考えてみると、ナンバーワンのはたらきものですね。

ゾウの時間ネズミの時間

な〜んてベストセラーがありましたが、ゾウもネズミも、生まれてから死ぬまで心臓は15億回動くそうで、いろいろ細かいところを省くと、ネズミが早死にだからといって、ゾウと体感時間がそう変わるものではないのではないか、みたいな話でした。うろ覚えですが。

一心拍数を単位とすると、動物の生きる時間はそれぞれの体感では同じくらいなのかもしれません。人間だって、寿命が延びるにつれて心臓の動く総回数は増えているでしょうし、昔の人は心疾患なんて起こる前になくなっていたのかもしれませんね。

血圧

全身にくまなく血を巡らせるには、心臓が頑張ってポンプ機能を果たさねばなりません。静かに寝ているとき、激しく運動しているとき、さまざまな場面で心臓は頑張っています。

塩分の多い食事をとれば血液中の塩分濃度を一定にするために、血液そのものを増やして濃度を薄めます。でも血管は閉鎖されたゴム風船のようなもので、中身が増えればだんだんと血管が膨らんで、傷んでくるわけです。

タバコ、お酒、ストレス。いろんなものが血圧を上げる要因となり、傷んだ血管はやがて動脈硬化にいたり、もはや末梢の血管はゴムではなく脆く朽ち果てます。で、心筋梗塞、脳卒中などの大きな病気に至るんですねえ。怖いですねえ、高血圧。

基準値

家庭血圧で 135/85mmHg 以上、診察室血圧では 140/90mmHg 以上が高血圧と定義されています。微妙に数字が違うのは、人前で測ると緊張するだろうから、5くらい割り引いてやるぞ、との温情です。

聴診器を挟んだり、機械ではかったりいろいろですが、腕にマンシェット(っていうんですって、あの布)を巻いて、ギューと締め付けられて、やがてふうーと圧が抜けると血圧が出てきます。

私くらいになると、大谷翔平のストレートばりに収縮期血圧170を超えたこともありますが、今は真面目に薬を飲んで、元オリックスの星野伸之のストレートくらいに抑え込んでます。

おくすり

まあ、健診の話を書くと、ほとんどは「まずは食事と運動」で対策を〜なんですよね。でも、薬剤を売っているMRの友人に聞いたときに「あんなの遺伝、勝てっこないから薬飲んだほうがいいよ」と言われたので、血圧に関しては、大人しく薬を飲んでいます。

まあ、マンション住まいだと、神成さんのように怒鳴りつける小学生もいないので、平和に生きておりますが。

いいなと思ったら応援しよう!