PDCAとリズ・トラス
「PDCAを回す」とは仕事の場でとよく聞く言い回し。
PDCAサイクルは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の略で、品質管理など業務管理における継続的な改善方法です。
先日の英国首相の辞任の報せを通して、新しいPDCAを知りました。
それがPublic Duty Costs Allowance。略してPDCAです。
ボリス・ジョンソンの就任には警戒しましたが、コロナ感染拡大時のNHS(National Health Service)と緊密に連携した対応に少し見直したので、退任に追い込まれる展開には少し驚きました。
で、後任のリズ・トラスがたった44日で辞任とはまた驚きました。イギリスの政治を少し心配したけど、速やかな辞任はシステムが健全な証拠かもしれません。羨ましいし、そもそも他国の心配している場合じゃないね。
さて、PDCAを見かけたのは以下の記事。
最大野党・労働党の党首が、トラス元首相に対して、辞任後の手当を請求しないよう求めているとの報道。この手当がPDCAで、年間最大115,000ポンド(約1,932万円)。全ての首相経験者が持つ、退任後の権利です。
PDCAは日本語にすると「公務費手当」。首相退任後の公務に対して実費請求できる制度のようです(領収書は保管義務あるも提出不要)。
この制度は任務の長さを問わないので、請求が事務的に正当ならば元首相に支払われます。首相を退任したにもかかわらず公務に就くなら、その経費は国が負うのが相応しいと思います。ただ、たった44日の首相経験を背負った公務が、年間2,000万円に相応しい価値を国にもたらすか疑問です。
PDCAは、鉄の女として知られたサッチャー元首相の退任時(1991年)に出来た制度。その頃はこんな短期間の退任など考えが及ばなかったのでしょう。
逆に、その頃日本では宇野内閣が69日で終わりました。
日本の政治もまだ健全だったのかも知れません(習主席3期目…トホホ)