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目的が幸福をつくる(3)

生産性よりも大事なこと(社会向けに再編集)

私は80点の人よりも、20点の人を評価することがある。

80点で満足している人よりも、20点を21点にしようと努める人がとうとい。また、その姿勢の延長線に、明るい未来があると思うのだ。

80点で満足している人は、今の地位に満足している。80点取れる領域は安住の地。もし環境が変化して点数確保が危うくなると、80点取れそうな別な領域を追い求めるが、未知の領域には決して飛び込まない。
このような人、他者比較での地位獲得を求める人が集うと、社会は環境変化に適応できず行く末は明るくない。

一方、20点で満足していない人は、上を目指して努力している。自分との戦いだから他者比較しない。環境が変化してもその境遇を恨まず、新たな環境に適応するよう自分を変化させたり、必要なら自分の地位を捨てることもいとわない。歩みは遅くても着実に向上して、新たな環境変化を恐れない。そのような人が集う社会の未来は明るいはず、そう思う。

個人個人が力を出し惜しみしたり、今の環境に甘んじて胡座あぐらをかき始めると、社会は停滞する。そうならないよう一部の人達は頑張るが、フリーライダー(無賃乗客)は力を出し惜しみして、頑張る人にもたれ掛かりながら社会に寄生する。フリーライダーは社会を破滅させるのだ。

先が見えない混沌とした社会だからこそ、各々が明るい未来を夢見て、今よりも、ほんの少しでも良いから、身の回りを良くしていく活動に努めて、みんなが力を出し合えば、いつか、素晴らしい何かにたどり着くはずだ。
私達は、そんな社会のあり方を目指したい。

そんな社会にふさわしい個人のあり方を考えて、自分の言動や行動が模範的になるように努めて、周りの人に「イイね」と思ってもらって、ひとりでも多く共感者を増やしていければ、いつかは、そんな明るい社会になる。
そう信じている。

ガンジーの言葉に以下のようなものがある。
「世界は自分の写し鏡にすぎない。外界にあるすべての傾向は自分自身の中にある。己を変えることができれば、世界も変わる。自分の性根を変えた男には世界も態度も改める。これこそが教えの極意だよ。こんなすばらしいことはない。幸せはここからはじまる」

社会を構成している仕事に無価値なものなどない。役目で人を評価することなんかできない。役に全力を尽くす姿、この姿に人が学ぶのだ。

工房の仕事ひとつひとつが社会に価値ある仕事だ。利用者の役目では、制作・販売・棚卸しだけでなく、トイレ掃除も尊い仕事。なのに、一部利用者の親が「それは仕事のうちに入らない」とさげすむ言葉を、利用者本人に言い放ったとのこと。

いくら保護者でも、利用者の仕事を見下す筋合いなどない。役目を勝手に評価してさげすむなんて、植松死刑囚と同じ思想かと疑わざるをえない。

当法人で働く人には、どんな仕事でも手を抜かずに真面目に取り組む姿勢、そして、さらに上を目指そうとする向上心を身につけてほしい。目的を持って自分を高めようと努める人は、どんな仕事に就いていても尊敬に値する。

私達は障害者の自立を支援する立場だが、工房を利用する障害者にも、尊敬に値する方々は何人も居る。このような利用者から学ばせて頂くことも沢山ある。私達も支援員として利用者が見習いたくなる仕事ぶりを見せよう。

明るい社会を愛をこめて次世代に渡そう。

ニセモノだって愛せたなら
ホンモノより輝きだす
ホントの私、探してた


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