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Before It’s Too Late 通信 ―手遅れになる前に ― 2022年02月07日 第081号 肌感覚の定点観測と生態系 定点観測という言葉があります。本来は気象調査の用語ですが、同じことを何年も継続的に行っていると、私たちの日常でも定点観測的に気候の変化を肌で感じることも多くあります。 以前も書いた通り、私は20年以上毎週土曜日朝9時から同じテニススクールに通っています。初めの頃はこの季節になるとダウン・ジャケットを着こんで自転車で通っていましたが、ここ6、7年はダウンを着ることもなく、時々コートの周りに張っていた氷を見ることも殆どありません。世界の平均気温は産業革命前から1.1℃上昇して、東京はヒートアイランド現象もあり、過去100年間で約3℃上昇。肌感覚が裏打ちされている感じです。 数年前、世界自然遺産の白神山地でほんの2、3時間ガイド付きの山歩きに参加しました。その時、冬が暖かくなって降雪が減少し雪解け水が減って池の水位が下がっている話を聞きました。同じような話は、先日のセミナーで新潟県のマタギ(狩猟を専業とする人たち)の方からも聞きました。積雪が少なく麓の田んぼの水量不足が起こっていることや、雪解け時期が早まり雪の保湿効果が低下することで土が乾き、土中の菌や微生物の働きが弱くなってブナやミズナラが枯れるそうです。また、ユキツバキ→マンサク→山桜の順に咲いていた花がいっぺんに開花するようになったということです。そうなると昆虫が成虫になるタイミングと合わず、受粉の媒介ができずに種子ができなくなる懸念があるとのことでした。 私の中学の同期で、その頃から一貫して昆虫を追い続け、学会に出席するなど趣味を超えて研究者というべき親友がいます。彼も昆虫の食草の開花時期が早くなったことや、故郷の静岡付近が北限だった蝶が最近は都内で普通に見られるようになったと言っています。 同じ生物が同じ地域に住めなくなったり、新しく住める場所に移動したりするのと同じように、人間の営みも同じ事が同じ場所でできなくなる可能性があります。今、北京の冬季オリンピックが始まっていますが、ウォルター大学の研究チームは、温室効果ガスの排出を大幅に削減できなければ、過去の冬季オリンピック・パラリンピック開催都市の中で、今世紀末に再開催できるのは札幌だけになると公表しました。また、以前発表された研究によると、22世紀には世界の人口60万人以上の都市で夏季オリ・パラが開催できるのは、暑さのためにエディンバラ、グラスゴー、ダブリン、ベルファストの4都市になってしまうということです。そう言えば東京オリ・パラでもマラソンは札幌でやらざるを得なくなりましたし、その札幌でも15日連続で真夏日を記録して、午前7時スタートにもかかわらず30名が熱中症などで途中棄権しました。 オリ・パラは私達の生死に関わりありませんが、生態系の乱れは深刻です。生物の依存関係は複雑で生態系の乱れの影響を人間は解明できていません。温暖化がもたらす、地球史上第6番目の生物大量絶滅のリスクが最近言われていますが、今なら防げます。気候変動の解決への行動が必要です。 横山隆美
出典 )Before It’s Too Late 通信 ―手遅れになる前に― 2022年02月07日 第081号 ここまでお読みくださり、ありがとうございました m(_ _)m by 350クルー .
編集後記 )タカさん通信 のコンテンツ共有を担当する、350クルー のあーつです。気候変動問題に臨み動く人々お一人でも多くの方々に、350JP 代表タカさんの先見コラム をお届けするよう努めます。取り急ぎ費用をかけないアクション、noteマガジン利活用のプロトタイプ「350アクション脱炭素マガジン 」をリリースしました。 “ Before It’s Too Late 通信 ―手遅れになる前に― ”