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【第二回インタビュー】大豆ミート”ソイクル” 株式会社上向き 白坂大作さん(後半)

こんにちはソーシャリアです。

ソーシャリア社会起業家インタビュー第二回目の前半」では、「株式会社上向き 白坂大作さん」に、「どの様に思いを育んだのか?」ということで、特に「株式会社上向き設立前」のエピソードを深堀して聞いてきました。

「後半」となる今回は、「株式会社上向き設立」から「ソイクル発売」までのエピソードを中心に、白坂さんが見つけた、”自分のやりたい事”に迫ります。

「自分のやりたい事は何なのか?」と日々試行錯誤されている方も多いと思いますが、そんな方には是非読んでいただきたい内容になっています。

Youtubeでも公開されていますので、是非ご覧ください!

この1年間を絶対に取り返して家族を幸せにしようと、スイッチが入った

【水本】今まで話を伺っていたのが、どの様に思いを育んできたのかということで、起業する前のお話を中心に伺ってきたんですが、2点目として話を伺いたいのが、育んできた思いを、どうやって行動に結びつけていったのかについて、起業後の話を中心に話を伺っていきたいと思います。

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【水本】会社のホームページを拝見した中で、ソイクルの誕生秘話が記載されていて、率直に共感を持ちました。私も子供が3人いて、0歳・2歳・4歳なので、自分の子供がそうなったら、どうなんだろうというのを重ね合わせながら読ませていただいたので、是非この部分をお伺いしたいと思っています。

【水本】息子さんの病気の発見が強烈な原体験となって、ソイクルが誕生したのかなと思っているんですけども、今まで色々な方にインタビューさせて頂いていても、強烈なビジョナリーのある経営者の方は、強烈な”原体験”があって、それがきっかけになって商品開発やビジネスに結びついているというような、前後関係や流れがあるのかなという風に思っております。

【水本】ただ一方で、これが原体験だったと思って、商品が開発されるような、直線的な流れなのか、行ったり来たりしながら、振り返ると、あれが原体験だったと思うのか、どちらだったのでしょうか?

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【白坂さん】それでいうと直線ですね。一直線という感じです。

【水本】ビビッとくる瞬間というのがあったんですか?誕生したきっかけっていうのは。

【白坂さん】ソイクルを作るまでが、色々な思考がありますけど、ステージ4の小児がんだと言われた時に、結構一気に落ち込みました。生きてる心地がしないな、っていうような期間が多少あって。というものの、目の前に僕も4歳の娘がいて、その子と一日中暮らさなきゃいけなかったんで。ママと息子は病院にいるし、気持ちをちゃんと持たないといけないなっていう、どん底から、普通の生活をなるべく心がけ、手術の後に腫瘍を全部取り除けたので、後は念のため抗がん剤をもう1回あれば非常に良い状態まで来てますよって、先生に言われた時に、その瞬間が一番ビビッときたのかもしれないです。本当にスイッチが入ったんですよね。

【白坂さん】何て言ったらいいのかな、あの様な経験をして、この経験を何かに変えていかないと、やってらんないなという、気持ちになったんですよ。そういう感覚ですねどちらかと言うと。

【白坂さん】僕たちが過ごしたこの一年弱というのは、何かに変えてやろうと。絶対に取り返してやる、みたいな。家族に対しても、決してポジティブな1年間ではなかったですけど、結果的に元気になってくれたというところと、この1年間を絶対に取り返して、家族を幸せにしようと、そういうスイッチが入ったんですよね。それが大きかったんじゃないですかね。きっかけとしては。

「パパ本当に自分のやりたいことをやってるの?」と子供から言われたような気がした

【水本】ありがとうございます。逆にその経験がなかったら、ソイクルは誕生してなかったですか?

【白坂さん】してなかったと思いますね。それぐらい衝動に駆られるたっていうか、何て表現したらいいかわかんないんですけど。ずっとドキドキしてるんですよ。これだって決めて、ワクワクするっていうか。それで怖いものが何もなくなっちゃって。

【白坂さん】例えばソイクルを作ろうと思って、原料から色々取り寄せて試食して、こういうのを作ろうと思うって、経営者の人に相談したりすると、「いやそれは原料メーカーの商品を白坂君がプロデュースして、在庫とかを持たないで、コンサルみたいな感じにすればリスクないよ」とか言われるんですけど、リスクとかそんなのも、何も考えてなかったぐらい真っ直ぐにソイクルが生まれましたね。

【白坂さん】そういうスイッチが入ってから、何かこう、直球と言うか、ずっとワクワクしっぱなしで、今も気持ちが高揚しているっていうか。今まで自分のために生きてたんだなって、すごく思いますけどね。そういう意味だと。

【白坂さん】子供の顔とか、家族の顔とか想像すると、体中からエネルギーが湧いてくるのが分かるんですよね。だから今も凄いですよ。エネルギーが溢れてて。そんな感じです。

【水本】これから色々な困難があるんだと思うんですけど、それを乗り越える原動力になるんだろうなって思いました。リスクを感じないっていうところとか、子供の顔を見ると頑張れるっていうところだとか、すごく大きな要素としてあるんだろうなと、聞いていてすごく思いました。この後の展開が楽しみだなというふうに思っておりました。

【白坂さん】結構子供に言われている気もしたんですよね、「パパ本当に自分のやりたいことをやってるの?」って言われたような気がして。

【白坂さん】結局、命ってこんな簡単に危険にさらされる日がくるなんて思わなかったですし、そこを乗り越えて子どもが頑張っているのを見たときに、「パパ本当にそれでいいの?」って言われたような気がしました。そういうのが色々あって一気にアクセルを踏んだって感じですかね。

【水本】僕も子どもがいるので、子どもに言われたら、頑張らなきゃなって思います。

環境問題を知る“きっかけのメディア”としてソイクルを育んでいきたい

【水本】二つ目の所で、聞かせていただきたいのが、冒頭でも話したみたいに、商品だけではなくて、環境問題に関心があるが、アクションができてない方に対しての啓発というところも注力されていると思っています。

【水本】私の話で恐縮ですけど、私たちは環境問題というよりは、社会課題全般、自分のためだけじゃなくて、周りのために貢献したいと思っているけれども、具体的なアクションに結びついていない方が、すごく多いという事に気付いたことが、ひとつきっかけとなって、今の活動を開始したんですけども、一方で難しさも感じていて。

【水本】どういうことかというと、潜在層の方だからこそ、動かすのが難しいというか。これをどの様に、今後動かしていくかという点について、お考えがあったら、是非お伺いしたいと思ったんですが、いかがでしょうか?

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【白坂さん】はじめにこの事業を考えて、大豆ミートをやろうと思って着手した時に、より多くの人に環境問題にアクションをしてもらうには、どうすればいいか考えたんですよね。

【白坂さん】冒頭にあったように、この大豆ミートサイクルをきっかけにして、大豆ミートと環境ってそんな繋がりがあったんだとか、環境に配慮するって、例えば電力会社変えるだけでいいんだとか、そういう人が一人でも増えればいいなという思いでやってるんですね。

【白坂さん】当然ヴィーガンの方も買ってくださってますし、ぜひ食べていただきたいなと思うんですけど、インスタのレシピとかは、タバコとかマヨネーズとか、動物性のものも取り入れているんですよ。

【白坂さん】積極的に取り入れているわけではないんですけども、なるべく自宅の冷蔵庫にあるものだとか、近所で買えるもので、美味しく作ること。まず美味しいっていうことを、入り口にしていかないと、なかなか多くの人に受け入れてもらえないだろうなと思っていたので、そういう設計をさせてもらったというところですかね。

 【白坂さん】あとは、僕のソイクルっていう商品は、商品なんですけど、商品を売っているという感覚はあまりなくて、「メディア」だという感覚の方が強いんですよね。

【白坂さん】「情報」を届けてるっていう感覚が強くて、商品自体が売れれば、嬉しいんですけど、これが「きっかけのメディア」として、ソイクルを育んでいきたいなとは思っています。

【水本】分かりました。ありがとうございます。我々も環境問題だけではない、社会問題全般としてのアクションを取れる方を増やしていきたいと思っていたので、その辺の文脈の中で、コラボレーションできるところがあれば、是非お話しさせて頂けると、ありがたいなと思っています。ありがとうございます。

一歩踏み出すと世界は確実に変わる

【水本】時間もあるので最後に入りたいと思うんですけど、最後お伺いしたいのが、実際に我々の活動というのは、問題意識を持っているけど、アクションできていない人の背中を押す、ということをやっていこうとしているんですが、白坂さんの今後の展望とともに、一歩踏み出せない方に対してのメッセージがあればお願いします。

【白坂さん】僕がフィットネストレーナーをやっていたというのもあるんですけど、その頃によく使ってたのが、季節って3ヶ月で変わるじゃないですか。体も3ヶ月で変わるんですよね。そして人生も3ヶ月でガラッと変わったなと思ってて。今から3か月前というと、今、デパ地下とかでお弁当が並んでたりするんですけど、それも並んでなかったなとか。その3ヶ月前だと、丁度発売した時だったり。その3ヶ月前は、世の中の誰も知らなかったので、一歩踏み出す勇気がないというよりかは、一歩踏み出すと世界が変わるということを実感していて。

【白坂さん】傍から見て眩しく見える人とか、SNS をやっている人、色々な人がいると思うんですけど、どの人も、きっと一歩をシンプルな形で踏み出してるだけなんじゃないかなっていう。だからこれを絶対やりたいっていうふうに決めないと、その一歩が踏み出せないかというと、そういうことでもないと思ってて。自分が気になることに飛び出してみると、それだけで全然違う世界が広がっていることがあるので、一歩踏み出すと世界は確実に変わるということを、お伝えしたいなと思います。

終わりに

インタビューでは、「株式会社上向き設立」から「ソイクル発売」までのエピソードを中心に、白坂さんが見つけた、”自分のやりたい事”に迫りました。

自分にできることは何だろう?
今は大したことは出来ないかもしれない
それでも一歩踏み出せば、違った世界が見えてくるはず
まずは一歩踏み出してみる。あとで軌道修正しても良いのだから

インタビューを終えてこんな風に感じました。

現在活躍している起業家の皆様も、必ず最初の一歩はあったはず。

自分自身、独立してソーシャリアの活動を始めるまで「自分の本当にやりたいことは何なのだろう?」と日々仕事に取り組む中で考えてきました。

白坂さんの「一歩踏み出すと世界は確実に変わる」という言葉を聞いて、ソーシャリア自身も、今後も小さな一歩を着実に重ねていきたいなと思いました。

次回のインタビューは、「かかりつけ助産師」のサービスを提供する「株式会社nicomama 江釣子千昌さん」です。こちらのインタビューも是非ご期待ください!!

<運営メンバープロフィール>
【水本】社会起業家養成所ボーダレスアカデミーにて社会の為、周りの為に奮闘する社会起業家とそれを目指す人達に魅せられ、本取り組みを開始。
また休日は3児の父として子育てに奮闘中。

【平良】新卒後は製薬会社のMRとして勤務。その後、医療系広告代理店の企画、製薬会社のMSLを経験。現在は一児の父として育児休業中。MBA専門のコミュニティー「MBA交流クラブ」の代表。

【吉岡】社内・社外問わず色んな人と繋がりを持ち、面白い活動やネットワーク作りを探求中。ペット関連サービスで起業した獣医師の事業立ち上げ支援や、社内のパラレルキャリアコミュニティーの企画メンバーとして活動中。

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