SDGs絵本14『住みやすいのは小さな町?』
世界で最も住みやすい都市2021
1位 オークランド(ニュージーランド)
2位 大阪(日本)
3位 アデレード(オーストラリア)
4位 ウェリントン(ニュージーランド)
5位 東京(日本)
エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が世界140都市を対象に調査
世界の住みやすい街はのランキング。
既存の概念的には納得だ。しかし、SDGs 目標11住みやすいまちづくりを と聞いて私がパッと思いついた町が、ラオスのルアンパバーンだった。
ルアンパバーンは、街が丸ごとユネスコの世界遺産に登録されているラオス北東部の小さな町。街自体はこぢんまりとしており、歩いているだけでも十分楽しむ事ができる。
街の真ん中にあるプーシーの丘から眺めるルアンパバーンの街並みと、夕日は必見だ。日没後になると、街の目抜き通りにナイトマーケットが並び始める。少数民族の手作り雑貨は見ているだけでも楽しい。
そして少し足を伸ばすと、大自然に触れながら滝見学や象乗り体験もできる。マイナスイオンも感じるほどの美しい自然に抱かれた心癒されるパーマネントカルチャー。まさにリアル・エコビレッジだ。
ルアンパバーンの街には毎朝托鉢のお坊さんがいるほど、敬虔な仏教徒が多い。そんなこともあってか、街にはゴミなども落ちていない。そして、街中では徒歩や自転車で回れるほど小さいこともあり、車やトゥクトゥクも少ない。だから、渋滞も発生しないだろう。
ルアンパバーンはまるで桃源郷のようだった。
とはいえ、途上国の田舎町。
コンビニもなければ、公共交通機関もない。先進国の人がルアンパバーンに実際に住見始めたら、住みづらいのかもしれない。
しかし、これからの世界が目指す『住みやすいまち』とは、こういったスモールシティなのではないだろうか?正直、大都市の住みやすい都市ランキングの2位大阪と5位東京はそんなに住みやすいとは思えない。
JICAなども関わりながら、ルアンパバーンにおけるスマートシティ実現のプロジェクトも動いているらしい。2030年頃には、住みやすい都市ランキングにルアンパバーンのような小さな街が入って来るのかもしれない。
目標11住みやすいまちづくりを のキャラクターは、ルアンパバーンのルオンパオーン。
元々、凱旋門パトゥーサイのパッティーと一緒に、アニメーションワークショップをやった際に作った象のキャラクターだ。
パトゥーサイとは、正式名称アヌサーワリー・パトゥーサイ。パリのエトワール凱旋門を参考にして建設されたラオスの首都ビエンチャンの象徴だ。ビエンチャンも一国の首都とは思えないほど、小さな町だ。
ラオス語でありがとうは、『コプチャイ』。
世界にもルアンパバーンのような小さくても住みやす街が世界中にたくさんできたら、ルアンパオーンの「コプチャイ」の鳴き声が世界に響くかもしれない。
考えを巡らすだけで、ワクワクだ。