ノマド家族と旅孝行?
父親からの希望は、『息子の日奈太と一緒に過ごすこと。』
両親が、カンボジアへ来ることになった。
それも18日間。。。恐ろしいほど長くないだろうか?
というのも、父はこれで最後の海外旅行を宣言する。
ということは海外在住の私にとってもは、これが最後の親孝行と言っても過言ではないかもしれない。
「親孝行したいときには親はなし。」
仕方がないので、18日間を受け入れることにした。
しかしながら、年老いた両親は英語も話せなければ、スマホの扱いも危うい。カンボジアでは、コミュニケーションもgarabでの移動も悩ましいのだ。
4歳の息子・日奈太の方が、英語もスマホもはるかに格上。
まさに、じいじとばあばを、息子が面倒見る形だ。
一時帰国の日本から戻る形で、一緒にカンボジアへ渡る。じいじとばあばが日奈太の手を引いているように見えるが、もしかすると日奈太がじいじとばあばの手を引いているのかもしれない。。。
両親は、すでにカンボジアへ来たことがある。
アンコールワットも、プノンペンもすでに来たことがあるのだ。
だから、今回はアンコールワット巡りなどのシェムリアップ旅行は一切なし。プノンペンで、ダラダラ海外の日常生活を送ってもらうことにした。
つまりそれは、家とイオンモールの往復を意味する。交通事情も安全とはいえないプノンペン。我が家の家の目の前にあるイオンモール1号店が、なんだかんだと一番安全だったりするのだ。
ただ、そんな毎日ではあまりにも申し訳ない。仕方がないので、仕事で撮影に入っていた第12回ASEAN Para Gamesのオープニングセレモニーに連れて行く。
ASEAN Para Gamesとは、東南アジアのオリンピックと呼ばれる『Sea Games(東南アジア競技大会)』の障がい者大会。
そのオープニングセレモニーはカンボジアの首相フンセン氏も参加して、国を挙げての一大イベント。
たぶん両親が想像していた想像以上に豪華で、思った以上の体験をしてもらった気がする。カンボジアの経済大発展をまざまざと感じることができたことだろう。
ふつーの海外旅行では、体験できないことを体験できたのではないだろうか?
とはいえ、さすがにカンボジアだけでは18日間がもたず、ベトナムにも足を伸ばすことにした。それも、飛行機ではなく、陸路での国境越え。
それも日中走行なのに、寝台バスに乗って7時間。
ところが思った以上にバスが快適で、あっという間の7時間。
ちょっと後半は、ハード目のスケジュールだったが、ランタンの街ホアインまで足を伸ばし、親も大満足だったことだろう。
正直言うと、仕事もバタバタで、ほぼ両親を放置の18日間。
本当に親孝行旅ができたのか謎だが、ケガもなく、お腹も下すことなく、無事に日本へ帰り着いてくれたようで一安心。
本当に一安心。
安堵と疲労感だけは、たっぷりと残った。