マッチングの数だけ社会問題解決に繋がる。東南アジアの社会的企業と日本企業を結ぶソーシャルビジネス。
世界中に様々な社会問題が存在する。社会問題の数だけ社会起業家も存在する。そのような世界の社会的企業と日本企業をマッチングしてくれるサービスが存在する。東京に拠点を置く、ソーシャルマッチ株式会社のソーシャルマッチだ。今回はソーシャルマッチ株式会社の代表である原畑様にお話を伺った。
原畑 実央(はらはた みお)| ソーシャルマッチ株式会社 代表取締役。大学卒業後、アリババジャパンに入社し、日本企業の海外販路開拓に携わる。その後、 カンボジア移住し、カンボジアで最大手日系人材紹介会社CDLで3年間マネージャーを務める。2019年にSDGsに取組むカンボジア社会的企業と日本企業をマッチングするプラットフォーム「ソーシャルマッチ」を展開するソーシャルマッチ株式会社を設立。その後、提携現地社会的企業を東南アジアに広げ、現在100社を超える東南アジア社会的企業と提携する。
東南アジアの社会的企業と日本企業を繋げるマッチングサービス
――本日はよろしくお願いします!早速ですが、ソーシャルマッチはどういったサービスのなのでしょうか。
ソーシャルマッチは東南アジアの6ヵ国*1で現地の社会課題解決やSDGsに取り組む企業やNGO、107社と提携しています。その社会的きの皆様と日本企業の皆様をマッチングするサービスです。
――それは日本企業様にとってはどのような課題があるのですか。
東南アジアに進出したいけれど信頼できるパートナーが見つからない、自社製品を用いて現地に貢献したいけれど、どのようにすればいいか分からないなどの困りごとを抱えていたりします。
――そこでマッチングが必要になってくるのですね。
他にも2030年に向けてSDGsの取り組みが加速していると思います。一方で取り組みはしたいけれど何をやったらいいか分からないという企業様が多いのも事実です。また、社内で英語を話せる人材がいないとか海外展開を考えているけれどリソースがない。という課題に対して私たちが面談をして審査を通った現地の社会的企業様をパートナーとしてご紹介をさせてもらっています。
――審査まで徹底されているのですね。ご紹介するまでがサービスの流れなのでしょうか。
いえ、出会った後もサポートをさせてもらっています。商談の通訳や協働プロジェクトサポートなどもやらせてもらっています。
社会起業家が好きから始まった、ソーシャルビジネス
――大学時代からソーシャルビジネスなどに関心をもっていたのでしょうか。
そうですね、大学時代から社会問題には関心があってボランティアなどはしていました。その中で『社会問題に関心を持つ場や話し合う場がないな』と感じていました。そこで、社会問題に関するディスカッションをする場や社会問題に取り組んでいる方の現場にいくツアーを企画していましたね。あとは社会問題解決に取り組んでいる人が好きです。
――大学時代から色々とやられていたのですね。アリババ様に就職をした理由はあるのでしょうか。
学生時代に東南アジアを旅して現地のエネルギーや力強さを感じたことがきっかけです。そこで海外と日本企業をつなげたくて、新卒でアリババに入社しました。
――そのような理由があったのですね。そこからどのようにしてソーシャルマッチは生まれたのですか。
はい、その後にカンボジアに移住をしたのですが、カンボジアの方が日本に比べて社会課題を日々目の当たりにしました。また、そこで現地の社会課題を解決しようとしている社会的企業の方に出会ったのです。そのような人たちを知ってもらいたくてインタビューメディアを運営したり、イベントなどの企画を行ったりしていました。その中で「〇〇様と〜〜がしたいです。」などのご相談をいただくようになりました。そこで自然とマッチングが生まれるようになり、自分が人の役に立てて、社会的インパクトもあるということで事業化をしました。
――元々、起業を考えていて就職などをされたわけではないのですね。
そうですね、学生時代から想いは変わらないのですが、色々とやっていく中で形になっていった感じですね。
企業と企業のコラボとなる起爆剤
――実際に企業で働くということから、独立をすることに対して不安などはなかったのでしょうか。
なかったですね。日本はとても充実していて、困ったときのセーフティネットもあるので特に不安はなかったです。
――不安がなかったのですね。改めてにはなりますが今の事業の魅力はどういったものがありますか。
自分は社会問題を見ることが嫌です。その中で解決できないと思っていた社会課題への解決に寄与しているということはやり甲斐のひとつですね。
カンボジアの国内で雇用を作ることを目的とした*2IT企業の社長さんがいました。そのカンボジアの企業様と日本のデザイン企業様のマッチングをすることで2名の方の雇用創出に繋がったりしました。私たちの事業がなかったら、生まれなかったマッチングが生まれていることは本当に嬉しいです。また、とある日本企業様からはソーシャルマッチがきっかけで海外事業やSDGs事業の起爆剤となったと言ってもらうことなどもあります。
目指すは世界。世界中の社会課題解決に向けてわたし達ができること
――今後の目標を聞かせてもらってもいいですか。
世界の社会問題を解決していきます。社会問題で悲しむ人を0にしたいと思っています。今は緊急度の高い途上国の社会的企業様と提携をしているのですが、提携の国もどんどん増やしていき、マッチングを増やしていきたいです。マッチングの数だけ社会課題の解決に繋がると私たちは考えているからです。
――国を超えての提携などをするときは『ソーシャルマッチ』となるといいですね。
そうですね。あと、私は社会問題に取り組む人が本当に好きです。社会を変えようとしている人が応援される社会、支持される社会を作っていきたいと考えています。その人たちが挑戦するときに必要なリソースなどが集まる社会を作っていきます。
――ありがとうございます!是非、今回の記事経由でもソーシャルマッチが広がれば嬉しいなと思います。最後にどのような企業様だとソーシャルマッチをご利用するにあたって相性がいいのか教えてもらうことはできますか。
SDGs事業や途上国との事業を考えている企業様や起業家様ですね。ここからいつでもご連絡をお待ちしております!
*1:カンボジア、ミャンマー、ベトナム、マレーシア、フィリピン、インドネシア
*2:カンボジアではスキルがない方が十分な賃金をもらえる仕事が見つからず、タイに出稼ぎにいくケースがが多いそうです。
取材/おかしょー
文/おかしょー
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