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社会の声を広い、事業に変える。声を拾うために僕たちができること。
「わたしのソーシャルビジネス物語」はソーシャルビジネスに携わる人を発信する企画です。読者の皆様に「ソーシャルビジネスを身近に感じてもらうこと」を目的として運営されています。
社会を変えるにはどうすればいいのだろうか。社会が変わるとはどういった状態なのだろうか。これまで様々な事業を立ち上げ、法案成立などに関わってきたNPOがある。NPO法人フローレンス様だ。今回は同社にWebディレクターとして未経験で就職をして、現在は広報業務をはじめ、様々な業務を行う岩井 純一様にお話を伺った。
岩井 純一(いわい じゅんいち)|認定NPO法人フローレンス広報・外部連携。宮城県出身。マギーズ東京・ メタノイア ・PMIなどに関わりながら、自身でソーシャルセクターコミュニティの運営を行う一人一人の想いや一歩、挑戦に寄り添って、応援していける社会を作っていくために活動中。
未経験から挑戦したキャリア、自身の才能を開花させてきたプロセス。
――本日はよろしくお願いします!岩井さんは様々なことをやられているように見えるのですが、軽く自己紹介をお願いしてもいいですか。
現在は親子を取り巻く社会課題解決に取り組んでいる認定NPO法人フローレンスで働いています。その中でオウンドメディアの管理やSNS運用、メディア対応などの広報を行っています。他にもスタッフが700名くらいいるので、社内コミュニケーションの設計や実行もしていますね。他にも外部との連携などもやらせてもらっています。何でも屋のように幅広くやらせてもらっています!
――本当に幅広いですね。フローレンス様に入社した当初からそれだけ幅広い業務をされていたのでしょうか。
5年前くらいに入社をしましたが、その時は募集していた職種が「Webディレクター」と「秘書」だけでした。そこでWebディレクターの経験やスキルがあった訳ではないのですが、想いやビジョンを語ってWebディレクターとして採用してもらいました。
――最初はWebディレクターだったのですね。未経験からできるものなのですか。
もちろん、最初は分からないことだらけなので学校に通ったり自分で勉強をしました。そこから1年くらいして自分の強みを活かして広報に移りました。
――岩井さんの強みとはどんなものでしょうか。
僕の強みは「コミュニケーション」や「繋ぐ」ですね。強みを活かしながら少しづつ成果が出していって、今のような立ち位置でお仕事をさせてもらっています。また、フローレンス自体の「やりたいという意志」を大切にして、挑戦させてもらえる環境や土壌があったことも大きいですね。
1つの声から事業を。事業から課題発見を行う仕組みの秘訣。
――自身でキャリアを開拓されてきたのですね。その中でもフローレンスさんで働く魅力とはどんなことがあるのでしょうか。
個別イシューだけではなく、社会課題全般を解決していくことにアプローチしていく点でしょうか。他の人が手を出さなかった、出せなかったことを解決していく、社会の流れを作る点などにやり甲斐がありますね。あとは駒崎*1自身が問題発見能力がズバ抜けていること、課題を声として届けてくれる人がいて、その声を受け取ってアクションを起こせることは大きいし、やりがいを感じています。
――声を届けてくれるという点に関して何か具体的なエピソードなどはありますか。
例えば、フローレンスが病児保育問題に取り組んでいるときに、スタッフの子どもが待機児童になってしまい、そこで待機児童問題と向き合って、解決のために保育園事業を始めていきました。そうして保育事業を始めたはいいものの、待機児童にもなれない障害児(医療的ケア児)がいるということを知って、障害児保育をスタートしました。
――では、何故そのようなことができるのでしょうか。
組織として0→1を創る土壌があることや個人としてもそのような思想ができている点ですかね。例えば、新規事業立ち上げ支援のような仕組みを社内で設けていたりしますね。
――新規事業立ち上げの仕組みとはどういったものでしょうか。
スタッフが課題を見つけて、事業化・プロジェクトしたいと思った時に、、事業計画を上げて、承認されれば実行していくことができるというものです。例えばウチのスタッフが多胎育児問題を見つけました。双子などは都バスやタクシーなどに乗車拒否されるケースがあったりします。そこでスタッフがソーシャルアクションをして、フローレンスで多胎育児向けのサービスをスタートさせたりもしました。
ソーシャルセクターに関わる上で “まず” できること。
――本当に素敵で凄い会社ですね。その中で広報の魅力はどういったものがありますか。
やはり物事が変わる瞬間や動く瞬間に立ち会えることでしょうか。新しい事業を立ち上げた際の記者会見やプレスリリースなどですね。あとは外部とのコミュニケーションやリレーションを取れることですね。
――フローレンス様で岩井さんが活躍をしている姿が思い浮かびます。そもそもどのようにしてフローレンス様とは出会ったのでしょうか。
大学時代から国際協力などの活動をしていて、日本のNGOやNPOを調べていました。駒崎は日本のNPOの第一世代だったりするので、もちろん知っていましたね。
――本*2なども出版されていますもんね。正社員としてNPOで働く経験は初めてだったかと思いますが、転職することに不安などはなかったのでしょうか?
当時は確かに今ほどNPOに対しての理解などがまだまだ醸成されていなかったのは事実です。周りにも心配はされたのですが、自分自身は不安などはなかったですね。自分がどうやりたいか、何をやりたいかが大切だと思っていたし、死ぬ訳ではないと思っていたので。
――不安がないのは凄いですね。一方でソーシャルセクターに関わりたいけど不安な方って多いと思います。そういった方にはどのようなマインドを持ってもらうのがいいのでしょうか。
未経験だから難しい。というフィルターを自分自身でかけて欲しくないなとは思いますね。僕も実際にWebディレクターの経験はありませんでしたが、採用してもらえました。あとは自分自身がどうなりたいか、何をしたいかをしっかりと整理することですね。
――他にも何かできることはありますか。
最近は副業やボランティアで関わることができるNPOも増えてきたので、フルコミット以外の関わり方もありだと思います。フローレンス業務委託だったりの受け入れもしていますね。昔に比べてプロジェクト単位とかで関われるNPOも増えてきましたからね。
社会が声を上げられるために僕たちができること
――これからどんなことをしたいとかありますか。
僕自身が関わる人がより良くなっていくために自分のスキル、経験などを活かせられたらいいと思います。例えば、想いや強みはあるけれど発信、行動するのが苦手な場合に自分が支えたり、力になったりしていくとか。コミュニティを作って色んな方のやりたいことを実現することとかをよりしていきたいですね。
――コミュニティの運営などもやっているのですか?
そうですね、Slackで粛々とやっていたりします。こちらから参加することができますね!
――僕も参加させていただきます!また、今後組織やソーシャルセクター全体でやっていきたいことはありますか。
声を届けてくれたら僕たちはサポートすることができます。それはフローレンスや僕個人もそうですし、そういったソーシャルセクターの団体は多いと思います。だからこそ、まずは声をあげていただきたいですね。そのためにも僕たちはもっと発信をして、「声を届けていいんだ」と思ってもらうための努力はしていきたいと思います。
*1:駒崎弘樹様。NPO法人フローレンス様の代表理事。
*2:『「社会を変える」を仕事にする』などを出版されています。
取材/おかしょー
文/おかしょー
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