コンビニエンスストアとインターネット〜おひとり様促進(前編)
未婚率の上昇がここ数年のトレンドになっている。なぜかと問われれば色々とありそうだが、環境要因がでかいように思える。
そこで今回は理由を雑多に考えていきたい。
前編では身の回りの環境の変化から考えていく。
コンビニエンスストア
タイトルに書いたものの1つ「コンビニエンスストア」である。
コンビニが我々にもたらしてくれた恩恵は大きいだろう。ある程度人が多い場所では24時間開いていて、生活で良く使うものはほとんど揃ってしまう。
特にご飯の存在は大きい。夜遅くまで働いて家の近くまで帰ってきた時を想像してみよう。遅い時間なのでスーパーマーケットは開いていない。一人暮らしで休日に買いだめもしていないので、家に帰ってもろくなものを食べられない。そもそも作る気力もない。
そんな時、コンビニがあれば解決する。しっかり食べようとする場合でも1人ならば1000円~1500円あれば足りる。残業代で十分払えるだろう。また、コンビニ同士の競争があるため、味もそれなりにおいしい。
さて、男性の場合家事において一番ネックになるのは便利家電の力があまり借りられない「食事」だろう。食事は家電で時短はできてもおいしく作るのには技術がいる。
しかし、コンビニがあればそれなりに美味しいものを24時間いつでも買える。食事を作らなくても良いのだ。
人間生活に必要な要素を考える
いきなりコンビニエンスストアの話をしてしまったが、人間生活に必要な要素を考えてみよう。
まず衣食住だが、衣と住は金で解決できる。食は衣住より難しいが、コンビニもあるのでこれも金で解決できる。
もう1つがコミュニケーションだ。人間は社会的な生物なので、社会との関係なしには生きられない。
さて、コミュニケーションは大きな問題だ。なぜなら、コミュニケーションを金で買おうとするとコミュニケーションで求めているものを損なう可能性があるからだ。
ホストとかキャバクラを思い浮かべれば、言わんとしていることはわかると思う。
そこで救世主になったのがタイトルの2つ目、インターネットである。
インターネット~光速のコミュニケーション
現代では文字だけでなく、音声も映像もほぼラグなしで地球の反対側まで伝達できる。コミュニケーションをどう捉えるかは人によるが、これだけでも十分と思う人も多いだろう。
特に若い世代はスマホ中毒と言われるくらいにはインターネットに夢中である。
自分のプライベートを捧げるに値するコミュニケーションが24時間傍にあるのだ。しかも見た目はプライスレスで。
同居の価値が減少している
以上の議論から、同居の価値が昔に比べて大きく下がっていることが分かる。
昔は男女の役割みたいなものが社会通念になっていて、男は家事能力がなく、女は経済力に乏しいみたいなバイアスがかかっていた。なので、お互いの穴を埋めつつ、コミュニケーションも親密に取れる男女の同居というのは価値があったのだ。
今は家事全般は金で解決でき、女性の社会進出も進んで経済力の問題もない。そしてコミュニケーションは光速のインターネットがある。
まあ結婚という話にならないのも無理はないだろう。
後編では身の回りだけでなく、もう少し大きな構造に目を向けていく。