九種の料理店
福岡でお茶会をしてきました!
天神の地下街で集合し、そこを行き交う人々を見て「あれは一種の歩き方ですね〜」とか「お、八種っぽい人がいますよ!」と、ツアーバスのガイドさんさながら、体癖ガイドをして歩きましてね。
「ほら!見て見て!あの人!!」と指を指したりできないのが歯がゆかったですが(笑)、私としてはなかなか楽しい体癖ウォッチングになったかな、と。
その後、喫茶店で体癖話。
「元カレからもらうプレゼントがどんどんショボくなった〜五種ですかね」とか「八種って本当にホメを受け取らないんですよ!」という体癖あるある話から、「教育関係の仕事をしていて、体癖を教育に導入できないか模索しています」とか、”心の病と体癖”といった真面目な体癖話まで、様々お話しすることができました。
最後、バレンタインのチョコをいただいたりもして。
すごく大きなストローク!
チョコという名の愛…
美味しくいただきました。
(Fさん、ありがとうございます!)
とまぁ、運営側としては非常に充実した会になりました。
これは東京や大阪や名古屋でもやるべきですね〜
今年中に札幌でも開催したいなと考えております。
私は福岡という街が大好きでして、その理由の一つが、食べ物。
『孤独のグルメ』で紹介されたお店がありましてね。
そこの鯖ゴマ(福岡では通常”ゴマ鯖”と言うらしいのですが、そのお店では”鯖ゴマ”なのです)がめちゃくちゃ美味しくて、行くたびに一人で二皿は食べてしまうのです。
今回は運良くカウンターに座ることができまして、そこから『孤独のグルメ』にもご本人役として出演されたマスターが料理を作る様子をずっと見ていました。
「ずっと」というのは、こちらのお店のマスターは一品ずつ料理を作るのです。
煮ながら焼いて、焼きながら切る、ということはせず。
切って、焼いて(煮て)、盛り付けて、という一連の作業を、一人で一品ずつ行う。
ですので、料理が運ばれてくるのは、他のお店に比べればかなりゆっくり。
が、その時間以上の料理を提供してくれるのですね。
効率より、質。
そしておそらく、利益より、質。
こういう料理の仕方をするのは…
そう、九種。
マスターは背中も佇まいもかなり九種っぽい。
体から調べたわけじゃないから確かなことは言えないけれど。
ついでに作務衣もよく似合っている。
『孤独のグルメ』に出ただけあって、お客さんはひっきりなしに来店する。
私は18時に予約してお店に入ったのですが、一瞬で席が埋まりました。
けれど、今いるお客さんの料理が出ていないので、お断りする。
私が初めてこのお店を訪れた時から、何も変わっていない。
これが大量生産のお店で、効率重視、利益重視の五種的なお店であれば、人を雇ったり、もっと広い場所にお店を借りたりして、どんどん回転率を上げようとするでしょう。
チェーン店のように。
(一応言っておきますが、チェーン店批判ではないですし、個人的にチェーン店も大好きです)
が、マスターはそれをやらないわけですね。
おそらくプライドがあるのでしょう。
「『孤独のグルメ』に出たお店としては、珍しい」
私はそう思いました。
実は他のお店もいくつか”巡礼”したのですが…
あるお店は、メニューが減った。
あるお店は、ゴローさんが「うまい」と言うほどではなかった。
あるお店は、入るなり「今いっぱいです」も言わず顔をしかめ首を振るだけ。
あるお店は、あるはずのメニューを「出せない」と言って、おそらく常連のお客さんにそのメニューのお代わりまで提供していた。
八種の私は、そういうのがものすごく気になる…
テレビに出れば、ほとんどのお店は質が落ちると言われていますね。
五種的な判断をしてしまう。
お客さんがたくさん来られると、中身よりも効率を重視してしまう傾向が強くなり、それまで常連だったお客さんも寄り付かなくなってしまって、テレビの集客効果が切れたり飽きられたりすると、新規も常連さんも来なくなってしまう、という話を聞いたことがあります。
実は私も整体師として群馬テレビに出たことがありますから、調子に乗ってしまう気持ち、なんとなく分かるのです。
「有名店に、名店なし」。
一方の推定九種のマスターは、『孤独のグルメ』に出た当時から、おそらく何も変えてはいないのです。
テレビに出ても、お客さんがたくさん来ても、「ねぇ、料理まだ?」なんて言われても、どんなに効率が悪くても、以前と同じように一品一品料理を丁寧に作る。
九種の鑑のような人だな、と思うのです。
3品頼んで、全部出てくるのに2時間かかりました。
その後友人と一杯飲んでからとんこつラーメンを食べる約束をしていたのであまり注文しなかった(十分食べてる?w)のですが、なんというか、こう…
胸がいっぱい。
お腹はまだ空いているんだけど、そのちょっと上がジワーッと幸せになるような、そんな感じでお店を出ました。
「いってらっしゃい!」
自宅のある東京から1000km以上離れた街の小さな料理店のマスターは、そう言って私を見送ってくれたのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!