「オシャレ砂漠」の沖縄北部で、古着屋を通じた地域活性化を目指す――学生団体Wings 西田夏鈴さん【地域と歩むまちづくりVol.2】
こんにちは。沖縄県名護市の「地域の公園」coconovaです。
このnoteでは、coconovaをキッカケにあたらしいことを始めてくれた人たちのインタビューをお届けしていきます。
今回は、coconovaのフリーマーケットに出店してくれている、学生団体Wingsの西田夏鈴さんをご紹介したいと思います!
19歳の古着イベントリーダーが沖縄に来た理由
着古した味わいを持つチェックのシャツや、温かみのあるデザインのスウェット、個性的な素材のジャケット……。
古着好きなら思わず立ち止まってしまう服がズラリと並ぶのは、coconovaフリーマーケットに出店した「古着屋Wings」のブースです。仕入れから販売まで行っているのは、名桜大学の大学生たち。
「古着好きの友達が絶対喜ぶだろうなって思って、活動をはじめました」
そう語るのは、販売のリーダーを務める、名桜大学一年生の西田夏鈴さん。北部地域の活性化を目指す団体Wingsで、古着イベントを行っています。
「地元は長崎で、一年前に沖縄に来ました。高校一年生の旅行でみた綺麗な海が忘れられなくて、名桜大学に入学したんです。何回同じ場所に行っても写真を撮っちゃうぐらい、今でも海は大好きですね(笑)」
沖縄にやってきて、美しい自然を満喫している様子の西田さん。しかし、移住後すぐに「あること」に気がついたといいます。
「北部で服を買える場所がない……」学生たちの困りごと
「名護に住み始めてすぐに『服が買える場所がないなー』って気づいたんです。特にまだ車の免許がない頃は、中南部にも出かけられないから困ってました。今でも服は北中城のライカムとか、ネットとか、地元の長崎とかで買ってて、名護では買ってないんです……」
西田さんが住む名護市は沖縄県北部の中心地。イオンやマックスバリュー、サンエーなどのショッピング施設は整ってますが、オシャレに敏感な人たちが買い物をするスポットはほとんどありません。
「去年の11月から、そうした北部の『困りごと』を解決する活動をはじめました。きっかけは、学生と社会人で地域課題について語り合うイベントに参加したことですね。そのときにいろんな人とつながって、Wingsという団体を立ち上げることになりました」
多くの学生が集まった古着イベント「ガレージ・セール」
団体結成後、西田さんらは古着を販売するイベントに取り組みました。
今年の1月、第一回目の古着イベント「ガレージ・セール」を開催。本部町で沖縄の魅力を発信する施設「Compass」のオーナーに協力してもらい、イベントを行いました。
お客さんが来てくれるか不安だった……と西田さんはいいます。しかし、Instagramを使った宣伝がうまくいき、当日は多くの学生が集まりました。
「ナイキのナイロンジャケットとかが売れるのはわかってたんですけど、変わった柄モノの服も売れたりしました。ちゃんと商品をみて買ってくださってるお客さんがいるのがわかって、うれしかったですね。そのときは『売れたよー!』ってWingsメンバーに言ってまわったりしてました(笑)」
coconovaのフリーマーケットで第二回イベントを開催
第一回の古着イベントで好感触を得た西田さんたちが、第二回の開催場所として選んだのはcoconovaでした。3月からcoconovaの棚貸しサービスを利用開始。本格的なフリーマーケット出店の前に、まずは第一回のイベントで売れ残った商品を置いてみたそうです。
「coconovaはいろんなひととつながれるコミュニティのようなイメージがあって、そんな場所だからWingsの古着を置きたいって思ったんです。棚貸しサービスは、Wingsのメンバーが店頭にいなくても販売できるから便利だと思いますね」
フリーマーケット当日は、学生だけではなく、様々な世代のお客さんが集まりました。中には嬉しい反応をしてくれるお客さんもいたといいます。
「Wingsの服を着てInstagramのストーリーに投稿してくれたんですよ。その方は、動画の中で楽しそうにぐるっと回ったりしてて。その姿をみてるときに『喜んでるひとがいるんだ』って実感できました!」
クラウドファンディングなど新たな取り組みにも挑戦中
現在、古着イベントのほか、Wingsは北部地域のデジタルスタンプラリー企画を実現するためのクラウドファンディングにも挑戦しています。北部のお店をあまり知らない人たちへ向け、地域の魅力を伝えるための取り組みだと西田さんは言います。
地域の「困りごと」を「祭りごと」に変えていくWings。そのワクワクするような取り組みに、今後も注目です。