"ソーシャルビジネスサミット2019"で確信した3つの大事なこと
先日、ボーダレスジャパンさん主催の「JAPANソーシャルビジネスサミット」に参加させて頂きました。「誰一人、良い人生を歩む社会を創るために」を軸に一つになる、とてつもなく素晴らしいイベントであり、善に溢れた人間らしい空間とそこに集う人々の人間性たるやに魅了される1日となりました。
"今こそ、社会課題を自分事として見直していくべきでは?"
"資源は有限であることを理解し、新しい経済システムが必要では?"
"そのために何をする、何をしている?"
そんな言葉や意見で溢れる時間。
耳にするけど、流しちゃう。そんなこともあると思います。
自分たちの問題であるにも関わらず、知られていなかったり、無関心だったり、意見することがタブーとされる場合もあると感じます。
だからこそ、誰かが言って、誰かが伝え、誰かがやらないと社会は変わらない。一人でも多くの人が、気づき、行動に変えていく、小さなきっかけとそれをつくり続けることが大事だと。
この1日で確信した事を、自分への備忘録も兼ねて、Noteにまとめていくことにしてみます。
ソーシャルビジネスサミットとは
貧困、差別偏見、環境破壊、、。数え切れないほど存在する社会課題。
それらの解決を、国連や政府、民間団体にだけ任せておくのではなく、
社会課題を解決し、新たな社会をつくりだそうと"ソーシャルビジネス"の最前線で活躍する経営者、各専門分野のプロ達、これからソーシャルビジネスを生み出そうとする、未来の起業家が集まり、今取り組んでいる事業や未来のあり方を語り合うために開催されたサミットです。
https://www.youtube.com/watch?v=Cio_K_helDo#action=share
# 新しい経済システムが社会を救う
効率の肥大化を追ってしまった資本主義経済が引き起こす様々な社会課題。国連が定めたSDGsに対しての取り組みはまだまだPRに留まり、本質的な課題解決をするために事業化するなど、時間もお金も十分に投資されきれていない実態があります。
また、利潤追求ではなく、社会課題への取り組みを目的にし
必要な利益と活動への再投資をメインとする"ソーシャルビジネス”は
「どれだけ儲けられるのか?」とまだまだ資本主義の目線で評価されることも多いのも事実です。
グラミン銀行を設立しノーベル平和賞を受賞されたムハマド・ユヌスさん著書「ソーシャルビジネス革命」からの引用ですが、
全てのビジネスリーダーは、果たすべき社会的責任があると言われています。
一つ目は、「事業を営むことで世界をいまよりも危険な場所にしない」こと
二つ目は、「ビジネスを営むことでより安全な世界を創る」こと
三つ目は、「国家や国際機関が定めた社会的、政治的な責任の枠組みの範疇でビジネスを営む」こと
資本家による利潤の追求だけを原動力とする社会のシステム(効率性が肥大化した資本主義)では、有限な社会資源はいつか枯渇してしまう。社員と社会を犠牲にしてまで利益を追求することが正解となるシステムに対して声をあげなければいずれは人々の生活が壊れてしまう。
実際に、"営利追求事業こそが、人間の想像力の根源であり、社会問題を解決する唯一の方法"であると思い込まれる社会で、利益の追求だけを目的とした効率至上主義結果、その限界が社会課題として表れ、解決されていないという事実があります。
その一方で、持続可能な社会を創るために、非効率を含めた新たな経済のカタチ(ソーシャルビジネス)を追求し、利益率が低くても、社会に必要な企業は実際に生まれ始めているという事実と、実際に持続可能な仕組みとして存在し続けられている事実もある。
また、"働き方改革"や"ライフシフト"が関心を集めているように
社会に貢献しながら「働く喜び」を実感でき、自分のあり方を見つけられる仕組みがこれからの社会で当たり前になっていくと言われています。
そのために、見えざる資産"幸せ、人間力、美意識、関係性"の可視化、価値化がどんどん進み、共感や肯定する人たちが増えてきているように、ソーシャルビジネスのようなシステムが社会には必要であることに、社会は徐々に気付き始めています。
ここから、多くの人が"他者の生活をより善い方向に変える喜び"を分かち合うために、ソーシャルビジネスに投資し始めたり、資金だけでなく、創造力、人脈、技術、人生経験も差し出すようになると言われています。
# 本来人間の創造性は善に溢れている
人は、"自立する能力だけでなく、世界全体の福祉に貢献する能力を備えている"。暴力や利己主義がある一方で、宗教、良き政治、福祉、芸術、文化、事前活動が歴史を通じて栄え続けている。それが"社会を変えられるのは私たち人間である証拠だ"と言われています。
人は本来、飢餓や貧困といった不幸を背負うために生まれてくる訳ではなく、貧困は人災であり、外的なものだからこそ、取り除くことができるわけです。その環境を整えるために、そのような環境に生きない私たちが、何をするかでしかなく、それこそが、利己だけでなく利他の精神を持ち合わせた本来の人間の創造性であると思います。
# 社会を知り続けることで自分の価値観を認めたらあとは信じてやるのみ
この日、私の中に根付く"人として大事にしていたいもの"にビビビッと衝撃が走り、「芽吹かせる時がきたよ」と囁かれたような気持ちになる12時間となりました。
フラッシュバックのように過去が蘇り、いくつかの種が「ようやく春が来た!」と何かを確信するかのように芽を出しました。
昔、父親が言った「100人に1人のマイノリティは99人に理解してもらえず、孤独を感じることがあるかもしれない。だけど、その1人が100人集まればそれがマジョリティになるんだよ」という言葉から、「今は当たり前とされていなくとも、必要であるなら創る側で生きたい。」と思ったこと。
マザーテレサやムハマドユヌスという人物と活動を知り、「自分のために生きる先に、もっと価値あることがある」という衝撃と憧憬の想いを抱いていること。
学生時代、まさに人生の夏休み。こんなに恵まれた環境で、健康体で、脳みそを持って生まれた人が、何も考えずに社会に出て行くことへの危機感。
そこから知ったノブレスオブリージュ(財産、権力、社会的地位がある人が弱者に対して施しを行う責任を持つこと)という考え方を知り、信念になっていること。
「この世に生まれたからには、本来人は平等であり、人としての幸せを享受できるはず」という私自身の価値観が一気に蘇りました。
社会課題に対する"ソーシャルビジネス"は、
まさにそんな想いを活かすことができ、
今この時代に必要な「新しい経済システム」であると確信すると同時に、
ここまで取り組んできたことが全て今ここからスタートする活動のためにあったことに気付かされます。
そしてそれは決して一人では成り立たなかった。同じ想いを持っている人たちとの出逢いや、応援してくれる人たちがいたから、共に進めることができたし、諦めたり投げ出さず(寄り道しても)最後はこだわり続けるからこそ、できるのだと改めて確信します。心から感謝してもしきれない!
海外留学を通じて感じた国や文化の違えはあれど、それは個性の違いと同じであり、違いを受け入れ理解し肯定したり好きになることでしかないと思ったこと→人一人は社会に生かされている大きなエネルギーを持った小さな存在だと思えたこと→環境にも人にも優しいオーガニックが好きで選ぶようになったこと→思う存分好きなことばかりしていた着地として、楽しいだけで満足しているのではなく、こんな恵まれた環境で生きている身として社会に何をしたいかを考え、命を使わないと勿体無いと思い社会に触れ出したこと→海外×エンターテイメントに憧れてインターンをしてみて、仕事の先に何を価値提供しているかに共感できないと仕事は仕事のままであり、志事になれないと確信し"社会課題解決"にテーマを探したこと→個人の強みは仕事や職場環境との相性次第で生きも死にもすると感じたこと→個人のパーソナリティと組織環境におけるストレスと生産性の関係性を研究したこと→社会問題・課題を知ったこと→働き方×組織のあり方を変えることを仕事をしたいと思ったこと→面接で自分が創るべきと信じる社会を言い続けたこと→新しい働き方を創る社内ベンチャーでインターンしたこと→そこにしか配属されたくないと思ってつまらなかった研修も頑張ったこと→配属されたこと→新しい働く価値観を創ろうと会社の創業に参画したこと→お客様を通じて会社・組織を知ったこと→経営者の考え方ややり方で組織は変わると確信したこと→でも本来は会社や社長に頼るのではなく人がどういたいか、いるべきか考え行動することで色んなことが成り立つと確信したこと→人事として働いたこと→社会の女性×働く問題が自分事になっていったこと→根本は役割期待を認識し相互尊重ができるかどうかでしかない、人と人の問題でしかないと確信したこと→それに加えて必要な仕組みがあると知ったこと→急成長しなくたって解決すべき課題なのであれば、仕組み化することを諦めてはいけない思い今粘っていること
この1年間、「女性×働く」を切り口に事業リサーチしたり、
経産省との取り組みをさせて頂く中で
「高利潤モデル=ビジネスとして成り立つ」という考えを前提としては、解決すべき社会課題を持続可能な仕組みにすることはできない。という葛藤があったからこそ、「必要なのであれば持続させるためにどうするかを考えるだけであり、それを諦めては社会は10年後も同じ課題を繰り返す、だからやるのだ。」と改めて確信することができました。
最後に
何よりもこのサミットが素晴らしいと感じたのは、内容だけではありません。
ボーダレスジャパンさんと登壇者の方々、運営サポートの法政大学がつくりあげる全ては、 サポートの人はサポートではなく、全員がパートナーとして捉えられ、"主役が誰か"ではなく、全員が主体を持っている主体者であり主役なのだと感じさせる連携があったこと。
それは、一つの社会を創ろうと一人ひとりが真剣になることで、本当に創られる世界があると可能性を信じさせてくれるようでした。
今、社会の課題は困難な課題ではなく、複雑な課題となってきています。
一つ一つ解決するだけでは不十分だからこそ、一人一人がそれぞれの関心を持って、それぞれの領域で主体者となって関わる必要がある。
「世界はいつだって同じだし、人間の本質は変えられない」と諦めることが一見優しいあり方に見えることもある。
その一方で、私たちが生きる世界には事実としての社会課題が山積みであり、健康体と使える頭脳、恵まれすぎたこの環境に生まれた私たちがすべきことがたくさんあります。
自分の幸せは十分ここにある。目の前のことに感謝ができればきりがないほどに。
だからここからは、一企業としての成長や一個人としての成長だけにとどまらないよう視野を広げ続け、一人でも多くの人が、人間が享受できる人間らしく生きる環境を得られるよう
そして私たちが生きる社会、私たちの子供達が生きる社会を守っていけるよう
今何ができるのか、まずは身の回りの違和感からでも目を向け、そこに対して小さな活動をし続けるために、企業としても個人としても動いていこうと思います。
2019.3.20 The International Day of Happiness!
Minami Nobusawa
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