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エピソード5:ドキドキの想い

卒業式の日、翔太は早朝から胸がざわついていた。もう先生に会えなくなるかもしれない。だから、どうしてもこの気持ちを伝えたかった。

式が終わり、校舎裏で一人歩いている高瀬先生を見つけた翔太は、全力で駆け寄った。スーツ姿で息を切らしながら、「先生、少しだけお時間いいですか?」と切り出す。

「先生、ずっと好きでした。先生に会えて、毎日が楽しかったです。本当にありがとうございました!」
高瀬先生は驚きつつも、真剣な表情で翔太の気持ちを受け止めた。少し沈黙が続き、先生は静かに口を開いた。
「翔太君、その気持ちはとても嬉しいわ。でも、私は教師で、翔太君は生徒だから…その関係以上になることはできないの。ごめんなさい。」

翔太は涙をこらえながら、「分かってました。でも、伝えたかったんです。ありがとうございました!」とだけ言い、深くお辞儀をした。

それから数年後、翔太は社会人となり、新たな環境で頑張っていた。心のどこかで、あの日の先生の言葉を思い出すたび、自分の成長を感じていた。🌸

(🌟作者のこうきです。ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます😊 試しに書いてみた全5エピソード完結型の短編小説でしたが、いかがだったでしょうか? 楽しんでもらえたら嬉しいです。
 
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