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審判講習会を通して思うこと

季節の移り目の試合に行くと試合前に必ず主審に
「今日は長袖、半袖どっち着ますか?」という問いを
ついついしてしまうのを止めたいタカです。
(みんな揃っているほうがいいかなとやってました)

今回は先日講師を担当した審判講習会で感じたことを
お話したいと思います。

1、審判講習会ってどんな感じ?

審判の資格を取られた方は一度は受けたことのある
講習会(最近4級はe-learningになっているものも
あります)ですが、4級・3級の方が受ける講習会
というのは、各府県によって内容が違ったりします。

先日私が担当した3級昇級講習会は、昇級希望者に
対して行う講習会で、座学3時間半、テスト30分、
フィジカルテストが行われました。

そこで講師をさせていただいたんですが、今期は私が
担当だったため1から講習内容を作りました。

そこで思うのが、正直3時間半なんてとてもじゃない
ですが時間が足りません。
競技規則の内容を話すだけで何日間も欲しいくらい
です。

そこに実践的な内容を入れれば、もう詰め詰めの講習に
なります。

ただ最近の競技規則はかなり細かく、実践的ガイドライン
もあるため、読み込んでいただければ結構ご理解
いただけるものになっています。

2、2級や1級の講習会はどんな感じ?

4級・3級はどちらかというと競技規則の基礎的部分の
講習になるのに対し、2級・1級の講習会はより実践的
内容になってきます。

実際の映像を見ながら、このシーンはどう判定
すべきか、その根拠となるものは何かといったことを
参加者でディスカッションしたりします。

1級審判員の講習会で私が一番印象に残っていることは、
私が初年度に受けた講習会で、全体的には
ディスカッションが中心なんですが、落語家の方から
落語を聞くというものがありました。

なぜそういった講義があったのかというと、1級(特に
Jリーグ担当)の方々はテレビに映ることが基本に
なります。
その時には選手との話している内容は全く分かりませんが、
その所作で周りの方に伝えることが求められます。

そういった点で、落語は所作の一つ一つで聴衆に
その状況を想像させることがあるため、刀を振るシーン
を扇子で表現したり、食べ物を食べるシーンも見ている
人がそれをおいしそうと感じるレベルに演じることから、
所作というのはその人の意思や感情を伝えることに
つながります。

そういったことも研修材料として取り入れた研修も
ありました。

3、研修講師をして思うこと

今回3級昇級講習会をして思ったことは、正直審判の
講習会では時間が短かすぎて伝えたいことが
伝えきれません。
本来ひとかどの審判員として活動するためには、
かなりの時間をかけて学ぶことが必要になってきます。

この研修で受講者の方に伝えた内容に、サッカー・
審判の歴史というものがあります。

これも概要のみですが、私はこのセクションが一番大事
だと思っています。
何故この歴史を知ることが必要かというと、サッカー
という競技に求められていることは、受け継がれて
きていると考えるからです。

なぜこれだけサッカーが多くの人を魅了するのか
というとそれだけの魅力を人に与えてきた歴史がある
からだと思います。

そこが少しでもわかるようになると、審判としては
この試合をどのようにコントロールしていくかの
根源のようなものが培われていきます。

よく審判員の判定に対して批判的な言葉を見たり
聞いたりしますが、審判員は関わる方々の
最大公約数+αのようなところを求めるしかありません。

満足度はすべての方が100になることはあり得ません
が、近づける努力は常に必要です。
そのためにも審判員はサッカーのみならず、様々な
事柄を学び続ける必要があると思います。

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