就活を前に悩む学生さんの切実な想い

情報に流されがちな世の中になったもんだ

就活に励む学生さんたちの切実な想いというのか、就活に向かう学生の皆さんの多くがこうした悩みを持っているんだろうな。っと思う記事を見つけました。

就活をスタートさせる時、学生の皆さんは大学のキャリアセンターや就活支援会社の人から、こういう話をされる。

「自分のやりたい仕事をみつけるために、
 好きなことなどから、業界をまず選びましょう!」
「業界を選ぶのと同時に職種を考えましょう!
  営業がやりたい、製作がしたい、事務職がいい、秘書をしたい」
「自分の働き方を考えましょう!
  いわゆるワークライフバランスですね!
                どんな働き方をしたいですか?」
「業界、業種、職種を選んで、検索してみましょう!」
「そこから、自分に合った会社を捜してエントリーしましょう!」

現在48歳、第二次ベビーブームに生まれた我々の時は就職氷河期でした。
なので、そもそもそんなに選択肢もなかったと言えば、選択肢もなかったのかもしれないが、ここまで限定的にシュウカツをしていた人っていなかったと思う。

業界ぐらいは、憧れとかもあって、決めている子は結構いた。
テレビ業界で働きたい!出版社へ入りたい!広告代理店へ行きたい!
それだけでスゲ~!!って思っていましたが、今の学生さんたちはもちろん、情報が多くて業界業種も多岐にわたることもあって、限定的にシュウカツをスタートさせられ過ぎる傾向が強いと思っています。

ここに紹介する「世界館sekaikan」さんの投稿もそうですが、学生さんが疑問に思うことってたくさんあると思うんです。
転職前提での就活が失礼だ!と思ってくれていること自体は嬉しいですが、こういうことを考えることで、世界館さんご自身が大切しているモノが何か?を見つけることができる良い機会かもしれない。と思っています。

キャリアセンターのスタッフさんが教えてくれた「新卒で入った会社で一生頑張るのがベストではあるかな?」というのは、個人的にはどうかな?と思います。そもそも、入社する前から「この会社で一生働きたい!」と、学生が想えるほど、学生の皆さんがその会社のことを深くすることができるのか?というところに、私は大きな疑問を感じています。

だって、今の採用活動って、企業の方は良い学生(いい学生ってどういう学生なんだよ?っていう話は別の機会で投稿したいと思いますが、、、)を、逃がさないように!っていう感じで採用活動をしていませんか?

内定者フォローという名目で、内定者の時間を奪い、会社に呼んで、楽しい話を聴いたり、研修をしたり、そして、お土産を渡したり、場合によっては食事会を開いたり、オヤカクとかいって、親御さんまで呼んで、うちの会社に入社して下さいね!っていう完全にこれ、接待ですよね?
(これって私は、完全に学生をお客様扱いしているだけだと思っています)

ちなみに、私採用担当を18年やっていますが、こうした内定者フォローを一切してません!笑。会社からはやった方が良いんじゃないの?と言われたこともありましたが、その必要はない!と突っぱね続けてきました。
えっ?それで学生はちゃんと確保できているの?と疑問に思う人がいらっしゃると思います。特に採用に携わっている人なら、絶対にウソだ!って思いますよね?

私の会社では、学生さんに内定承諾書というものを返送して頂いて、正式に内定承諾というカウントをしています。その内定承諾書が返送されてきてから、内定辞退の申し出があったのは、過去18年間で2人だけです。
それ以外の学生さんは、10月1日の内定式の案内を出せば、返事がきますし、内定式に出たあとは翌年3月の入社前手続きまで一切コンタクトを取ることがなくても、全員が入社してくれるという不思議な会社です。

もちろん、入社した後、全員がうちの会社で一生働きます!と想ってくれているわけではありません。2割、3割の方は転職、退職する人もいます。でも、3年以内に転職、退職をするという人の割合は2割に満たない数字です。

実際に会社員として働くというのは、アルバイトの時は全然違いますし、会社説明会や会社見学の時に、その会社の社風とか社員の雰囲気とかまでを感じ取れる会社が少ないですから、「一生働きます!」と言い切れる人なんていないと思います。

さらに言えば、うちの会社ですら「この仕事をしたい!」と思って入社してくれる人も逆に言えば少ないかもしれません。それほど、学生さんたちは自分が何をしたいか?なんて、就活中に分かるはずもないと思っています。
しかし、世の中は、就活をする前にちゃんと自分がどんな仕事に向いていて、何をしたいのかを決めなさい!ガクチカをちゃんとやって、自分をアピールしなきゃ!みたいなことを熱心に指導する。
それで、うまく自分が希望する企業で内定を貰えれば、まだ報われますが、そんな学生は一握りです。(Xなどでは、そういう人がたくさんポストしていますが、、、)だから、転職ありきで就職します!という学生は、採用担当者であれば、大方見抜いています。それでも、今、働き手となる人が欲しいから!と採用する企業もあれば、腰掛で仕事されてもね~といって、採用を見送る企業もあります。

そこは企業と学生の利害関係が一致するかどうか?です。
だから、世界館sekaikanさんも書いてありましたが、いずれ絶望する可能性の方が高いんだから、ガチガチに何もかも決めて、就活する必要なんてないと、個人的には思っています。世界館sekaikanさんがいうように、働き出してから、自分のやりたい事、自分の好きなこと、自分の得意なモノを見つけることだって、多々あります。そういうモノを見つけるための時間が、私は大学の4年間だと思っています。だから、そんな大学2年生のころから、勉強と就活がんばって、遊ぶ時間を減らし、やることいっぱいで頭がパンクしそうになっている学生さんたちが可哀そうで仕方ないと思っています。
大学生の時が一番楽しい4年間のはずなのに、今の日本社会は、おかしくなってしまって、遊ぶ時間も与えずに人間を疲弊させるような方向に進み続けてきたんじゃないのか?と、すごく悲しくなりました。

社会を変えるとか、そんなことを言える立場ではありません。しかし、自分と何らかの形で関わった人たちに何かの助けになれるようなことをしていきたいな。と思っています。

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