嫁さんとの馴れ初め⑧
嫁との結婚に反対するお袋の抵抗
交際を始めて、半年ほどたった2001年10月ごろ、両親に「結婚したい人がいる」ということを初めて伝えた。もちろん、この時、嫁に正式なプロポーズをしていなかったので、まだどうなるか分からない状況ではあったが、両親も彼女がいることは薄々は分かっていたと思うので、改めて話すことした。
親父は、高校のサッカー部を続けるというので話に言った時と同じで、静かに聞いてくれていた。一方のお袋は「どこの人なの?」「どんな人?」と質問攻めだった。当時は面倒だな~。と思ったが、自分が親になってみて、改めて思い返せば、大事に育てた一人息子の結婚ともなれば、母親はそうなるよな?って、いうのはすごくわかる。3つ上の姉貴は、俺が結婚の報告をする3年前だったかな、嫁いでいたんですが、姉貴の結婚報告をしたところを知らないが、その時は親父がいろいろと聞いたのかな?それとも、お袋が同じように質問攻めだったのかな?って気になった。笑
5歳年上の女性と聞いて、猛反発するお袋
俺が小さい時から、厳しかったお袋。もちろん、姉貴や俺のことを想って、厳しく育ててくれていたのは感じていた。小学校の頃、中学校受験をさせることを決めたのは、たぶんお袋だったんだろう。姉貴がお袋に猛烈に怒られるのを見て、俺は育った。だから、お袋がキレるポイントはある程度分かっていたので、上手くやっていた方だったらしい。(それは、大きくなってから姉貴に言われた。)
塾の宿題は夕飯を食べたらすぐにやる。勉強をしながら、漫画を見たりしない。とか、テレビを見る時は横になって見ない。とか、そういうので、姉貴がお袋に叱られて、大泣きしているのを見ていたので、俺はそれを学習してお袋に怒られないようにするのが上手かったらしい。
小学校から塾に通わせて、手塩にかけて育てた可愛い一人息子が、自分の期待を裏切って、体育大学へ進学したものの、俺の夢だったJリーグにも就職できず、名前も知らない人材派遣会社へ就職して、その人材派遣会社の5歳年上のスタッフの女性と恋に落ちて、結婚したい。と言ってきたわけだ…。
お袋にすれば、全くいうことを聞かないドラ息子!ここまで裏切られるの?と思っただろうな
「なんで、そんな5歳も年上の女性と結婚したいのよ!?」って泣かれた。そりゃそうだな…、姉貴よりも年上の女性だもんな。お袋世代にしてみたら、考えられない年の差だったのかもしれない。25年前は5歳離れていれば、相当な年の差婚と言われていたのかもしれない・・・。
ちなみに姉貴は、学生時代に付き合っていた彼氏を家に呼んでいて、その人と結婚するかも。とお袋に伝えていたが、結局は別れてしまい、今の旦那さんと付き合って、2年ほどで結婚しているんです。姉貴の結婚が決まったあとかな?両親と俺で夕飯を食べていた時にお袋からは「結婚が決まった異性しか家に連れてこないで!親は一度あった子供の彼氏、彼女と次の彼氏、彼女を絶対に比べてしまうから、ダメ!」と言われたんです。(つまり、お袋は姉貴が連れてきた最初の彼氏の方がいいな!と思ってたってわけだ。)
その話をされた当時は、彼女が欲しくても一切できる気配がなかったし、結婚できる自信もなかったので、「そんな相手ができれば、すぐに結婚するわ」と冗談めかして言って、3人で笑った記憶があったが、実際に俺が結婚すると分かったら、お袋としては結構ショックだったんだと思う。
黙って聞いてた親父がお袋に「本人が好きになった人なんだから、仕方ないだろう?わっき~が好きになった女性なんだ。きっと良い人だよ」と言ってくれた。それを聞いたお袋が「身上書を作ってもらって、見せて頂戴!」と言い出した。「身上書?何それ?」と思わず声を上げた。
お袋が半泣き状態で「簡単な身上書で構わない。出身、高校からの学歴、職務歴。家族構成、家族全員の名前、年齢、職業。現住所、賞罰。これくらいでいいから作ってもらって!それが嫌なら、結婚は認めなたくない。もし、出さなかったら探偵事務所に頼んで彼女の身辺調査を頼むから!」と言う。
当然、身上書の作成を嫁さんから拒否られる!
両親に話をして、数週間、嫁さんに身上書の話をできずにいた。そんな面倒なことをお願いしたら、拒否られるのは分かっていたし、交際を辞めると言われる可能性もあるな~って想っていたので、両親と話をしたあとのデートでは、ずっと浮かない顔をしていたらしい。そりゃ、そうです。笑
嫁さんに「最近、どうしたの?元気がないよ!」と言われて、意を決して嫁さんに身上書の話をした。「はぁ~?!絶対にイヤ!!」(ほらっ、笑)
嫁さんは長崎県の離島出身で、父親と弟が漁師をしています。母親は市場でパートで働き、私と同じ年の弟は、東京でフリーター。妹も東京でOLをしていた。どうやら、嫁さんは親が漁師というのを知られたくなかったらしい。
一度は嫁さんに「ホントに、もう別れます!」って言われた。そこを何とか説得しようとした。お袋は身上書を見て、ケチをつけるつもりはない。とか、出せば良いだけのものだから、出したからと言って嫁さんの家族に対して、何かを言われるわけではない。と、俺がお袋にも確認していなかったことでも、嫁さんを落ち着かせるために、説明をした。そして、嫁さんが作るのではなく、俺がパソコンで作るから!と説得して、何とか嫁さんに納得をしてもらった。本当に、この時は、めちゃめちゃ焦りました。それくらい、嫁さんも取り乱して、絶対に家族のことは知られたくない!と言って大騒ぎされたので、結婚できないかも~。って思ったし、こんなことでもこれだけ揉めるんだから、結婚してからの嫁姑の争いは、相当だな~って、自分も結婚に及び腰になったことは間違いありません…。笑
お袋から言われて1か月後に身上書を提出する
身上書をお袋と親父に渡した。改めて、お袋から嫁さんのこと、家族のことを聞かれる。長崎には行ったことがないので、両親と弟には会ったことがなかった。東京にいる弟と妹は、何度か食事に行ったことがあったので、兄弟のことは話が出来た。最初に俺が話した時から1か月半ぐらいが経っていたので、親父がお袋に話をしてくれていたこともあるだろう。お袋も冷静に話を聴いてくれた。それで、お袋からは「結婚式はどうするつもり?」と聞かれ「まだ考えてない!」と言ったら「はぁ?結婚式は絶対にやりなさい!」「相手の彼女が何と言おうと、ウエディングでドレスだけは絶対に着させなさいよ!」「それとどんな形であれ、結婚式だけはしてください!お母さんからは以上です!」と言われて、身上書の件は一件落着した。
一応、身上書の件もあって、嫁さんは俺と結婚する意志があることは分かったし、後はプロポーズをして結婚式とかのことを決めるだけだな~。って、自分としてはもう結婚に向けては、何事もなくスムーズに進むだろう!と思っていました。(続く)