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BTN vs BB チェックレイズ戦略(後編)

こんにちは!Naokiです。
今回は2 bet potにおけるBTN vs BBのチェックレイズ戦略の後編になります。内容としては、前回の記事で紹介したチェックレイズが多いボード(351フロップ)を使用して、ターンの集合分析を行いましたので、そちらに関する記事になります。この記事を読む前に前回の記事もぜひお読みください。

分析方法

ターンの集合分析方法に関しては、下記記事をご覧ください。

集合分析結果

まずは全体の考察から行い、次に各頻度に関して見ていきます。
351フロップのターンの平均の頻度は以下のようになりました。

ターン戦略の平均頻度

ベットとチェックが半々くらいで、様々なベットサイズを使い分けていることが分かりました。


次に各ベットサイズにおいて、分類による全体の数に対する割合を以下に示します。

各Groupにおける分類による割合

※ここで注意していただきたいのは、この表は全体の数に対する割合を示しているので、各頻度ではないということです。
例えばLagが落ちた時、「レンジの98%がチェック」ではなく、「全体の内、98%のフロップでチェック頻度が一番高い」という意味です。

要するにチェックの割合が高かったら、そんなにベット出来なくて、チェックの割合が低かったら、いっぱいベット出来るみたいな感じでご覧になってください。

上の表を見ると、Flash、Straight、Top-Mid、Mid-Bot、Connectでベット頻度が上がっていることが分かります。
またサイズ感を見ると、Flashで小さいサイズ、Straightで大きいサイズが使われているように見えます。

・Flashで40%ベットの頻度が上がる。
・Straightで80%、150%ベットの頻度が上がる。


次にA~Dの各グループにおいて、ターンカードによる全体の数に対する割合を以下に示します。

各Groupにおけるターンカードによる割合

ローカード(3~7)等が落ちると、ベット頻度が上がることが分かりました。

・ローカード(3~7)が落ちるとベット頻度が上がる。

次から各Grについて深堀していきます。


A Group (150%ベット頻度)

Aグループのサンプルは265個ありました。
ターンの分類、カード、スートによる割合を下記に示します。
今回は全体ではなく、Aグループにおける割合を示しています。

分類による割合
カードによる割合
スートによる割合

分類を見ると、ストレートが出来ると頻度が上がり、ペアが出来ると頻度が下がることが分かりました。
カードを見ると、3~7のローカードとAが落ちると頻度が上がることが分かりました。また、Aが落ちた時に頻度が上がるのは、全てストレートが出来ているときでした。(フロップに2~5が2枚)
スートを見ると、4種だと他と比較して頻度が上がることがわかりました。
また、Aグループにフロップペアボードはありませんでした。
以上をまとめると下記のようになります。

・ストレートが出来ると頻度が上がる。(特に4種)
・ペアが出来る(出来ている)と頻度が下がる。

具体的なボードを見ていきます。

flop Js7h4d turn 6h

ターン戦略 (flop Js7h4d turn 6h)

レンジのほとんどでベットしています。下のストレートが出来るカードが落ちると、BB側はナッツアドバンテージを生かして、かなりの頻度でベットしていけるようです。
またここで着目したいのが、フロッププロテクトレイズの4やターンで拾った6もベットレンジに入っていることです。

「ドローがついているけど、弱いペアだから」や「ダブルバックドアでチェックレイズしたら現物引いてショーダウンバリュー出来たから」という理由でチェックしない方がよいと思われます。
ここはレンジの強さを生かし、上ペアやドローに向けて積極的にプレッシャーをかけていきましょう!

flop Js7h4d turn 4h

ターン戦略 (flop Js7h4d turn 4h)

次は先ほどのボードと同じでターンが4hの時の戦略です。
6hの時と比べてベット頻度が格段に下がることが分かりました。
これはこちらのバリューレンジのコンボ数が減少(44、J4等)かつドローがほとんど完成していないためであると考えられます。


B Group (80%ベット頻度)

Bグループのサンプルは352個ありました。
ターンの分類、カード、スートによる割合を下記に示します。
今回は全体ではなく、Bグループにおける割合を示しています。

分類による割合
カードによる割合
スートによる割合

分類を見ると、ストレートが出来ると頻度が上がり、ペアが出来ると頻度が下がることが分かりました。
カードを見ると、3~7のローカードが落ちると頻度が上がることが分かりました。
スートを見ると、3種がほとんどをしてめていることが分かりました。
以上をまとめると下記のようになります。

・ストレートが出来ると頻度が上がる。(特に1枚ストレート)
・ペアが出来ると頻度が下がる。(ペアボードは別)

具体的なボードを見ていきます。

flop 6s5s2h turn 4c

ターン戦略 (flop 6s5s2h turn 4c)

flop JsJhTd turn 2s

ターン戦略 (JsJhTd turn 2s)

ストレートが出来るとベット頻度が上がり、ペアが出来るとベット頻度が下がる等、Aグループと共通点が多いです。
差別化点は1枚ストレートフロップペアボードです。
これらのようなナッツ付近が拮抗しているボードでは、オーバーベットを使用せず、80%程度のサイズを使用するようです。


C Group (40%ベット頻度)

Cグループのサンプルは1299個ありました。
ターンの分類、カード、スートによる割合を下記に示します。
今回は全体ではなく、Cグループにおける割合を示しています。

分類による割合
カードによる割合
スートによる割合

分類を見ると、フラッシュ、ストレート、オーバー等で頻度が上がり、ペアが出来ると頻度が下がることが分かりました。
カードを見ると、3~7のローカードが落ちると頻度が上がることが分かりました。また、T~Aのハイカードが落ちた時、他のグループと比較すると頻度が上がることが分かりました。
スートを見ると、フラッシュを多く含むことが分かりました。
また、グループCにはフロップペアボードが多く含まれていました。
以上をまとめると下記のようになります。

・フラッシュ、ストレートが出来ると頻度が上がる。(特に1枚ストレート)
・ペアが出来ると頻度が下がる。(ペアボードは別)

具体的なボードを見ていきます。

flop 8s5h2s turn As

ターン戦略 (flop 8s5h2s turn As)

フラッシュ完成カードが落ちた時、BB側のレンジ全体のエクイティが上がるため、広いレンジで安いベットことが出来ます。
ここではフラッシュを警戒して、セット等のフロップメイドハンドをチェックするのではなく、レンジの強さを生かしてベットしていくべきだと思います。

flop 6s5s3h turn 4c

ターン戦略 (flop 6s5s3h turn 4c)

flop JsJhTd turn 8h

ターン戦略 (flop JsJhTd turn 8h)

1枚ストレートやペアボードでベット頻度が上がる等、Bグループと共通点が多いです。
差別化点は1枚ストレートのカードペアボードのコネクタ具合です。
1枚ストレートのカードがお互いのレンジに多く含まれているミドルカード(6,7,8等)やターンでストレートが出来るペアボードでは、安いサイズを使用しています。
下のエクイティグラフを見ると、ナッツ付近が拮抗している&中程度のエクイティが大きく上回っているため、広いレンジの安いベットが好まれているのではないかと思います。

グループB
flop 6s5s2h turn 4c エクイティグラフ

エクイティグラフ(flop 6s5s2h turn 4c)

グループC
flop 6s5s3h turn 4c エクイティグラフ

エクイティグラフ(flop 6s5s3h turn 4c)

グループB
flop JsJhTd turn 2s エクイティグラフ

エクイティグラフ(flop JsJhTd turn 2s)

グループC
flop JsJhTd turn 8h エクイティグラフ

エクイティグラフ(flop JsJhTd turn 8h)

D Group (チェック頻度)

Dグループのサンプルは15234個ありました。
ターンの分類、カード、スートによる割合を下記に示します。
今回は全体ではなく、Dグループにおける割合を示しています。

分類による割合
カードによる割合
スートによる割合

分類を見ると、オーバーとペアで頻度が下がることが分かりました。
カードを見ると、ハイカードが落ちると頻度が下がることが分かりました。
スートを見ると、フラッシュでも頻度が下がることことがあることが分かりました。
以上をまとめると下記のようになります。

・オーバーとペアで頻度が下がる。
・フラッシュでも頻度が下がるときがある。

具体的なボードを見ていきます。

flop Js6h4d turn Ac

ターン戦略 (flop Js6h4d turn Ac)

flop Js7h4d turn 4h

ターン戦略 (flop Js7h4d turn 4h)

BB側のチェックレイズにハイカードがあまり含まれていないのと、BTN側のコールレンジにハイカードが多く含まれていることより、基本的にハイカードが落ちた時は頻度が下がるようです。
また先述した通り、ボードにペアを出来るとドローが完成しない+メイドハンドのコンボが減るので、頻度は下がります。

flop 8s5h2s turn As

ターン戦略 (flop 8s5h2s turn As)

flop 6s5h3s turn As

ターン戦略 (flop 6s5h3s turn As)

ターンがフラッシュでもボードによって頻度が異なってきます。
これはボードがローに固まりすぎると、BB側のみもつフラッシュのコンボ数が減り、レンジ全体で有利とはいえなくなるからであると考えます。
下のエクイティグラフを見ると、6s5h3sの方の中程度のエクイティがそれほど上回っていないことが分かります。

flop 8s5h2s turn As エクイティグラフ

エクイティグラフ(flop 8s5h2s turn As)

flop 6s5h3s turn As エクイティグラフ

エクイティグラフ(flop 6s5h3s turn As)

番外編 レンジチェック

最後に番外編として、レンジチェック(95%以上)推奨のボードを見ていきます。
このグループのサンプルは276個ありました。
ターンの分類、カード、スートによる割合を下記に示します。

ターンの分類
ターンのカード
ターンのスート

分類を見ると、ペアで頻度が下がることが分かりました。
カード、スートは特に特徴はありませんでした。
以上をまとめると下記のようになります。

・ペアで頻度が下がる。

具体的なボードを見ていきます。

flop 7s7h4d turn 7d

ターン戦略 (flop 7s7h4d turn 7d)

flop KsThTd turn Kh

ターン戦略 (flop KsThTd turn Kh)

flop 8s5s2h turn 2d

ターン戦略 (flop 8s5s2h turn 2d)

トリップス、ハイカードがターンでペアになったダブルペアボードはレンジチェックで問題ないと思われます。
また、ローボードかつ2がペアになった時、BTN側のオーバーペアが強くなるので、レンジでチェックをしています。

まとめ

最後に今回の結果のまとめを下記に示します。

・ストレート(ペアなし)で150%ベット頻度が上がる。
・1枚ストレート(ローカード)やペアボード(ストレートなし)で80%ベット頻度が上がる。
・1枚ストレート(ミドルカード)やペアボード(ストレートあり)、フラッシュで40%ベット頻度が下がる。
・オーバーやペア、ローボードのフラッシュでチェック頻度が上がる。
・トリップスボード、ハイカードがペアになったダブルペアボード、ローボードの2がペアになったボードはチェック頻度がかなり上がる。

いかがだったでしょうか。
BBのチェックレイズCB頻度が高い相手に対して、かなり強力な戦略になります。
今回の記事を読んで、ぜひ実践に取り入れてみてください!
記事の感想や、今後やってほしいことなど、いつでもお待ちしております。
最後まで読んでいただきありがとうございました!


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