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J6の使い方【27ゲーム】
皆さんこんにちは!Naokiです!
いきなりですが、私にはジャムという友人が居ます。
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ジャムという男は、スーパー陽キャの太陽みたいな存在で、誰とでも仲良くなれる能力を持っています。そんな彼とは、数年前の某ポーカースポットで友人の紹介で出会いました。
そんなジャムを紹介してくれたのは、みんな大好きUMI君です。
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UMI君とは某ポーカーユーチューバーのアミューズメント店舗で出会い、その後一緒にタッグ戦に出たり、韓国に行ったりと色々と仲良くさせてもらっています。
今のよく一緒にいるコミュニティもほぼUMI君つながりなので、彼にはとても感謝しています。ありがとうUMI君!
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そんなジャムやUMI君周りの友達と月1程度でホームゲームをしているのですが、そこに「ジャムルール」というハウスルールがあります。
ジャムルール
・J6でポットを取った時に、周りのプレイヤーから一人2~3bbもらえる。(プレイヤー数によって変動) ※ポストフロップ以降
ポストフロップ以降、J6でポットを取った時にご祝儀がもらえるというもの、いわゆる27ゲームみたいなやつですね。
皆さん想像通りこのルールのせいで大体荒れます(笑)。すべてのオープンにJ6が含まれ、3ベットにはOOPでも決して降りず、最終的には4ベットにすら横コが発生する始末です。。。ポットに対してご祝儀が少なくなっているのに関わらず、J6をブラフshowする時の快感に溺れ、やりすぎオーバープレイをいくつも見てきました(笑)
そこで今回は2bp UTG vs BBの特定のボードとプレーラインにおいて、特定のハンドが組み込まれる時のディフェンスレンジの変化を検証していきたいと思います!
前提条件
プリフロップのレンジ
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本来ならJ6でポットを取った時に追加で得られる利益込みで戦略を検討する必要があると思いますが、今回はプリフロップの違いによる戦略の変化のみに焦点を当てて検証をしていきます。
ボード
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プレーライン
全レンジ30%(フロップ)→80%(ターン)→80%(リバー)
よくありがちなプレーラインで検討します。
検証内容
①J6を組み込むことで生じるGTO戦略の変化
ノーマルレンジのGTO戦略とJ6を組み込んだレンジ(以下、組み込みレンジ)のGTO戦略を比較して、GTO戦略の変化を検証します。
②J6以外のベットレンジを同じにした時のディフェンスレンジの変化
ノーマルレンジのGTO戦略(Aとする)と、Aと同じ戦略かつJ6をピュアでベットする組み込みレンジの戦略を比較して、ベットされた時のディフェンスレンジの違いを検証します。
③諦めるべきスポットで諦めないものへの対応
リバーでJ6のベット頻度がない戦略とJ6をピュアベットする戦略を比較し、ベットされた時のディフェンスレンジの違いを検証します。
検証結果
さっそく中身を見ていきましょう!
①J6を組み込むことで生じるGTO戦略の変化
まずはレンジCBに対するディフェンスレンジから見ていきます。
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ディフェンスレンジがやや広がっており、TT~77のポケットペアがかなりディフェンスに回っています。
次にターンのベットレンジを見てみましょう。
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J6が半分くらいベット頻度を有していますが、レンジ全体のベット頻度はお互い同じくらいです。では組み込みレンジはどこで調整しているのでしょうか。
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上記はベットレンジに含まれている役のコンボ数を表しています。組み込みレンジはJ6の影響でnothingのコンボ数が多くなっていることが分かりました。また他の役を比較すると、3rd_pairが少なくなっていることが分かりました。
これはノーマルレンジのCBに対してはTT~77はほとんど降りており、ターンに残っていません。つまりノーマルレンジのターンにおいて、99や88は相手のフォールドレンジをブロックしていないので、ブラフハンドに選ばれます。
しかし、組み込みレンジのCBに対してはTT~77は多くディフェンスするようになっており、ターンに残っています。つまり組み込みレンジのターンにおいて、相手がフォールドするレンジ(TT~88)をブロックしているので、TT~88のベット頻度が少なくなっているのだと考えられます。
また、組み込みレンジのCBに対して、ディフェンスレンジが広がっているため、シンプルに3rd_pairのショーダウンバリューが増加したことも影響していると考えられます。
次にターンのバレルに対するディフェンスレンジです。
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vs組み込みレンジは2nd_pair(Qヒット)のコンボ数が多くなっていることが分かりました。
最後にリバーのベットレンジを見ていきましょう。
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上記を見ると面白いことが分かります。ノーマルレンジではKJがほぼピュアブラフハンドになってますが、組み込みレンジではほぼピュアチェックになっています。これはJ6をベットする関係上、本来ベットしていたJや6周りをバランスをとるために我慢する必要があるということです。
最後にリバーのディフェンスレンジを見ていきます。
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上記のvs組み込みレンジを見ると、AJs、AJo、A6sのコール頻度が減少していることが分かりました。これはいわゆる「ジャムブロッカー」と呼ばれるものになります。こちらがJや6を持っていると相手がJ6の可能性を減らしているため、コール頻度が下がります。ジャムブロッカーは今後とも常に意識するようにしましょう!
②J6以外のベットレンジを同じにした時のディフェンスレンジの変化
次に組み込みレンジのJ6以外のベット頻度をノーマルレンジのベット頻度と同じにします。J6はピュアベットに設定するので、組み込みレンジはオーバーブラフになります。
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ターンのディフェンスレンジを見ていきます。
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J6がベットレンジに入るとディフェンス頻度が54.16%→83.26%に増加しました。ヒット以上はほぼピュアで守り、KJすらディフェンス頻度を有しています。
では最後にリバーのベットレンジとディフェンスレンジを見ていきましょう。
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J6がベットレンジに入るとディフェンス頻度が54.18%→92.21%に増加しました。ジャムブロッカーを持っているJJやドロー滑りのJTs,KJあたりがフォールドしています。
次にJ6のベット頻度をターン50%、リバー50%に設定してみます。
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J6のベット頻度を50%にするとディフェンスレンジが54.18%→60.84%に増加しました。ベット頻度が50%になると、Qヒットはかなりフォールドしていますが、Aヒットはほとんどディフェンスしています。相手のJ6のベット頻度次第で、かなり戦略が変わることが分かりました。
③諦めるべきスポットで諦めないものへの対応
では最後に、諦めるべきスポットで諦めないものへの対応を見ていきます。まず、諦めるべきスポットとはどのようなシチュエーションでしょうか。それは相手に有利なカードが落ちてしまった時です。
先ほどの②より、J6のベット頻度が上がるにつれ、ターンのQヒットのディフェンスが増えることが分かりました。基本的にIPは2nd_hitをベットに回さないので、リバーでQが落ちるとOOPに多くトリップスが存在することになります。
そこでフロップ、ターンとJ6をピュアベットさせて、リバーにQdが落ちた時の戦略を比較していきます。
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まずはリバーのベットレンジを見ていきます。
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バリュー下限はAKで、ブラフはKハイをメインに行っています。J6はほぼ諦めチェックです。
次にリバーのディフェンスレンジを見ていきます。
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トリップス+をピュアにディフェンス、Aヒットがインディファレントになっています。
では、J6を諦めず(他のブラフを減らすことなく)ピュアにベットをした場合、ディフェンスレンジはどのように変わるのでしょうか。実際に見ていきましょう!
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なんとOOPの戦略はほぼレンジでコールになりました。JTsのみフォールドしており、KJやKTsの様なストレートドロー滑りも全てディフェンスしています。
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上記はリバーのベットレンジのコンボ数を表しています。全部で47コンボあり、そのうち16コンボをJ6で占めています。コールしたら3回に1回J6が出てくる計算ですね。恥ずかしすぎる。
最後に
いかがだったでしょうか。
J6ルール(27ゲーム)はゲーム性に大きな変化をもたらすため、普通のポーカーに飽きてきた方は、ぜひ試してみてください!
記事の感想やリクエスト、サポートはいつでもお待ちしております!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!!