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Excelで学ぶCB戦略

こんにちは!最近はプレイよりツール作成にはまっているNaokiです!
皆さんはポーカーの勉強に何を使ってますか?
ツール、本、記事、コーチング等、色々な選択肢があると思いますが、多くの方がツールを使用しているのではないでしょうか。ここ数年でのツールの発達はすさまじく、上達するうえでもはや必要不可欠な存在に近くなっていると思います。(必ずしも必要ではないですが)
しかし、ツールって高いですよね(笑)
サブスクで月数千だったり、買い切りのsolverは高スペックPCが必要だったりと何かとお金がかかってしまいます。それで中々手が出せない人が多いのではないでしょうか。
そこで、今回は184フロップのBTN vs BBにおけるPiosolverの解析結果を参照できるExcelシートを作成しました!
ツールに中々手が出ない人やCB戦略が全く分からずにベットしている人はぜひ使ってみてほしいです!

まずはレンジ全体の戦略から述べていきます。
個々のハンドついては皆さんの座学で補っていただけると幸いです。

Piosolverの設定

まずはPiosolverの設定を述べていきます。(飛ばしても構いません)

プリフロップ

BTN 2.5bb open range

BB call range (BTN 2.5bb open)

ベットサイズ

flop 30% 50% 80% 125%  raise 50%
turn 40% 80% 150%  raise 50%
river 40% 80% 150%  raise 50%

計算精度:1.0

※ドンクベットは採用していません。
※計算精度はまあまあザルです。細かい頻度にはこだわらず、ざっとこんな戦略なんだ~程度に受け取っていただけると幸いです。

集合分析結果

まずは特殊ボードである「Monotone」、「Pair,Trips」を見ていきます。

Monotone

Monotone

「Monotoneは30%」という知識は割と広まっている気がしますが、「Monotoneのような高レンジが拮抗しているボードは安いサイズが好まれる」と覚えておくほうがいいと思います。
3bp SB vs UTGのAsKsQsとかでは、お互いにフラッシュが少ないので、SB側はナッツアドバンテージを生かして高頻度で80%以上のCBサイズを使用しています。(そうそうないスポットですが(笑))

3bp SB vs UTGのAsKsQs SBの戦略

Monotoneは「低頻度30%、高頻度チェック」と覚えましょう!

Pair,Trips

Pair,Trips

「Pairは30%」という知識は割と広まっている気がしますが、これも先ほどと同様、「お互いの強レンジが拮抗している場合は安いサイズが好まれる」と覚えておきましょう。
お互いのレンジにトリップスが少ない622のようなボードでは、BTNがオーバーペアを一方的に有しているので、大きいサイズを使用してプレッシャーをかけているのが分かります。
ベット頻度は全体的に高いですが、ペアになっているのがハイかローかで頻度に差が出来てそうです。
Pair,tripsは「全体的にベット頻度が高く、高頻度30%~50%、低頻度チェック、例外としてお互いにトリップスが少ないと80%増」と覚えましょう!

A high

次にA high (Monotone,Pair,Tripsを除く)を見ていきます。

AT high 以上

AT high 以上

A9 high 以下

A9 high 以下

AT high 以上かA9 high 以下で125%の有無が決まります。
またブロードウェイ3種で125%がなくなり、レインボーだと30%が増える傾向があります。
「AT high 以上は中頻度80%~125%、低頻度30~50%、中頻度チェック、例外としてBW3種で125%減、レインボーで30%増」
「A9 high 以下は中頻度30~50%、中頻度チェック」と覚えましょう!

K high

次にK high (Monotone,Pair,Tripsを除く)を見ていきます。

KT high 以上

KT high 以上

K9 high 以下

K9 high 以下

KT high 以上とK9 high 以下で125%の有無が決まります。(一部例外あり)
どのサイズも万遍なく使用しますが、パッツモがあるボードだと125%がなくなる傾向があります。
「KT high 以上は満遍なく30%~125%、中頻度チェック、例外としてパッツモで125%減」
「K9 high 以下は中頻度30~50%、中頻度チェック、例外としてK9xは一部低頻度125%」と覚えましょう!

Q high

次にQ high (Monotone,Pair,Tripsを除く)を見ていきます。

QT high 以上

QT high 以上

Q9 high 以下

Q9 high 以下

125%はややQT high 以上の方が多いですが、Q9 high 以下の方も頻度が少し上がってきました。
これまでと同様、パッツモがあると125%がなくなり、レインボーだと30%が増える傾向があります。
Q9 high 以下ではQ9xやQ8xなど、上側にストレートドローがあると、125%の頻度が出てくる傾向がありそうです。
「QT high 以上は満遍なく30%~125%、中頻度チェック、例外としてパッツモで125%減、レインボーで30%増」
「Q9 high 以下は中頻度30~50%、中頻度チェック、例外として上側にストレートドローがあると一部低頻度125%」と覚えましょう!

J high

次にJ high (Monotone,Pair,Tripsを除く)を見ていきます。

J high

125%は上にドローが出るJTx,J9x,J8xで頻度があります。
これまでと同様、パッツモがあると125%がなくなり(例外あり)、レインボーだと30%が増える傾向があります。
また2枚目以降がローカードだと、30%~50%が主軸でチェック頻度が高くなる傾向がありそうです。
「J highは上にドローがあると低頻度125%。ただしパッツモで125%減、レインボーで30%増」
「2枚目以降がローカードだと中頻度30~50%、中頻度チェック」と覚えましょう!

T high

次にT high (Monotone,Pair,Tripsを除く)を見ていきます。

T high

125%はT9xが特に高頻度です。
理由としては、TTやT9sはBBから高頻度で3ベットするので、AKxボード同様、セットや2Pのコンボが減り、125%CBが増える傾向があります。
しかし、実践だとTT,T9sはコール止めするプレイヤーも多く、乖離が大きいスポットだと思うので、注意しましょう!

BTN vs BB Td9s5s

また、パッツモがあると125%がなくなり(例外あり)、レインボーだと30%が増える傾向があります。
全体的には安いサイズより、中程度のサイズ以上を用いる傾向がありそうです。
「T highはT9xで高頻度125%。ただしパッツモで125%減、レインボーで30%増」
「全体的に50%以上中頻度、30%低頻度、中頻度check」

9 high

次に9 high (Monotone,Pair,Tripsを除く)を見ていきます。

9 high

パッツモがなければ、125%の頻度があります。
また30%がほとんどなく、50%以上がメインになります。
「9 highは中頻度50%以上(ただしパッツモで125%減)、低頻度30%、中頻度check」

8 high 以下

次に8 high 以下 (Monotone,Pair,Tripsを除く)を見ていきます。

8 high 以下

8 high 以下は125%の頻度がほとんど無いです。
また、全体的に30%がほとんどなく、check頻度が高いです。
「8 high 以下は低頻度30%、125%、中頻度50%、80%、高頻度check」と覚えましょう!

以上がレンジ全体の戦略になります。
これらを踏まえて、Excelシートの方を見ていきましょう!

CB戦略シート

CBサイズの決め方

シートの内容に行く前に、皆さんはどのようにCBサイズを決めていますか?
ハンドを見て、バリュー(ブラフ)ターゲットを決めて、コール(フォールド)されるサイズを打つという人が多いのではないでしょうか。

ハンドを見る→サイズを決める

この方法もかなり有力ではありそうですが、どうしてもハンド単体の戦略を意識することになってしまい、レンジ全体で戦うことが難しくなってしまうと思います。
ではどうすればよいのかと言うと、

サイズを決める→ハンドを見る

というのがレンジ全体を意識しながらCBサイズを決めることが出来る方法だと思います。
「ハンド見ないとフロップいけないだろ」という声は置いといて、先ほどからレンジ全体の戦略を述べたように、フロップが開かれるとお互いのレンジから、各サイズの頻度が決定します。
その各サイズの頻度に対して、持っているハンドをどこに振り分けるのかを決めます。
つまり、CB戦略において大事なのは

・ボードごとの各サイズの頻度を理解する。
・ハンドの正しい振り分け方を理解する。

ことだと思います。そこで今回のシートは上記2点の理解を深めるのに非常に有益なものになっております!

使用方法

次にシートの使い方について述べていきます。
シートは「戦略検索」と「ドリル」の2種類があります。

戦略検索

① ハイカード選択(Board)
② プルダウン選択(Board)
③ 戦略(自動)
④ ハイカード選択(Hand)
⑤ プルダウン選択(Hand)
⑥ Range全体戦略(自動)
⑦ Range全体戦略(自動)
⑧ Hand単体戦略(自動)

例えばAKxのAAの戦略を調べてみると、、、

BTN vs BB AsKs7d

上記のようになります!
レンジ全体の戦略では125%とチェックが支配的ですが、AAに関しては30~80%が多いですね。これは相手のバリューレンジをブロックしていることが原因だと思われます。

次にドリルを見ていきましょう!
ドリルには「Range全体戦略」と「Hand単体戦略」があります。

ドリル

① 次の問題に移動(Boardは自動で変更されます)
② 頻度を入力
③ 次の問題に移動(Board及びHandは自動で変更されます)
④ 該当する回答をクリック

例えば「Range全体戦略」においてTc2s2dの頻度を入力すると、、、

Range全体戦略

正解、合計誤差及び評価が自動で入力されます!
評価Aを目指して何度もチャレンジしましょう!

次に「Hand単体戦略」においてBoard:Tc2s2d、Hand:Js8sの該当する回答をクリックすると、、、

Hand全体戦略

正解と評価が自動入力されます。
Range全体戦略よりも手軽にできるので、何度も繰り返して体に染みこませましょう!

戦略検索⇔ドリルを繰り返すことで、効率的にCB戦略を覚えることが出来ると思います。全フロップには対応していませんが、とりあえずこの184フロップを完璧に覚えることで、他のボードでも184フロップの内の似ているボードの戦略を当てはめれば、大体何とかなると思います笑
ぜひこのシートを使って座学をしてみてください。

※注意※
リアルタイムソルバーのような使用は絶対にやめてください。
あくまでも座学のためのツールです。問題が起きても一切の責任を負いませんのでよろしくお願いします。

Excelシートの公開

シートを公開します。※マクロを有効化にしてください

最後に

いかがだったでしょうか。
今回はソルバー等のツールを使ったことがない方や、ポーカーを始めてばっかりの方に、GTO戦略に触れてみてほしいと思い、ツールを作成しました。
ぜひ使ってみての感想や要望などをお聞かせください。
反響があれば、UTG vs BB等のCB戦略ツールも作成するかもしれません笑
この記事が皆さんのポーカーの上達に少しでも役に立てば幸いです。
もしこの記事が良かったら、高評価、お賽銭のほどよろしくお願いします!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
※これ以降は何もありません。


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