ブラボーもの忘れ
最近、もの忘れが激しい。自宅マンションのエレベーターで1階まで下がってきて、あ、スマホ忘れた。と5階の家に戻り、スマホ片手にまた1階のエレベーター前で、「うぎゃー!さっき持ってた傘!」とか日常茶飯事だ。管理人さんに、「忘れ物しがちな主婦」というのはバレバレだ。マンションの1階で何度、気をつけの姿勢からの180度回転を見事成功させてきただろう。
会社で総務の仕事をしているのにこれでは、いろんな方にご迷惑をおかけしてしまう。だから、ノートやスマホアプリのリマインダーにやるべきことを書いておくのだが、それもまた、気持ちが重い。
やらなかった時の、罪悪感も嫌いだし、不足感に無力感に……。消されなかったタスクたちが自分を睨んでいるように見える。
なので、ToDoを書く時はいつも、それが終わった時の気分まで書くようにした。
・◯◯さんにメール送れてスッキリ!
・△△について考えをまとめて、何月何日までに社長に提案。うわ、どデカいのやりとげたやん。
・★★へ書類をまとめて、郵送。はー、めんどくさかったー!終わってよかった!!!!
などなど。タスクに取り掛かる前にそれを見ると、過程に目がいかないので面倒な気持ちは少しばかり減って、取り掛かりやすい。そして、その気持ちをゴールとするので、そのタスクをやらなかったとしても、「でもあれが終わってスッキリしたじゃないか」と脳を言い聞かせることができる。
これがとても取り組みやすい。
休みの日も、朝に「今日はこれを終わらせたいなー」とイメージして、思い描いたうちの2割もできず、「はー。またできなかった」となるので、「今日はできるだけ、自分が感じる【スッキリ】の回数を増やそう」と考えるようになった。すると、その【スッキリ】を先に脳が味わうためか、やる気モードになってくれる。セロトニンが間違って漏れ出てくれている気がする。
面倒なことが並んでいる時も、この戦法で進むと、ファーストステップだけはとりかかれることが多い。「Excelの資料作んのだりーなー」とわたしの頭の中の悪魔君(あくまでも悪魔君であり、わたしはそんな言葉遣いは致しません)が言うのだが、終わった時のスッキリを先に味わっていると、とりあえず、Excelファイルを作ってしまうところくらいはできてしまう。すると、なぜだか【やる気さん】がムクッと起き上がり「あれ、呼んだ?」と働き始めてくれる。作業興奮というやつだろう。
(これを毎日宿題をやらない小3長男に話してみた。……😑無反応。……彼の中のやる気さんは、眠りこけたままだった。)
もの忘れが激しいということは、今までであれば許されないことだった。私が私に対して。絶対にそんなことがあってはならないと思っていた。でも、どんな自分も許すことを続けて、自己肯定感が上がってしまったことにより、このもの忘れ度はとんでもなく上がっていった。
そんな状況でも工夫でどうにかなるということもわかり、本当に気持ちが楽だ。この楽さがわたしにとっては今とても重要。
管理人さんになんと思われようとも、わたしはエレベーターを5階から1階へ、1階から5階へと何度も何度も連れて行く。