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ティール組織勉強会   第Ⅱ部 第1章 三つの突破口と比喩/新たな比喩~生命体としての組織(P90)

<著書 要約>

 進化型組織の代表例がビュートゾルフだ。
この組織は数多くの組織論に関する記事や論文などに取り上げられる程有名で、医療福祉業界でも世界的な注目を集めている。
 ビュートゾルフの運営形態は、在宅ケアを行う看護師たち十二人以下で一つの自律型チームを構成し、オフィスの立地に始まり、利用者に対するケアプランの作成とケアの業界では、エリアマネージャーが効率性を重視したシフトを組み、出来る限り安い専門職ができる限り多くの時間、多くの患者宅をまわる達成型モデルが主流だったという。
 しかし、ビュートゾルフでは、看護師たちはじっくり時間をかけて利用者と対話し、その実現したい暮らしを理解して、深い信頼関係を築くことに努める。
また、必要があれば家族や近隣住民にも協力を依頼する。
このようなやり方は非合理的に見えるかもしれないが、ビュートゾルフがあげた成果は目覚ましいものだ。
 従来の方法より格段にケア提供期間が短く、オランダ国内において利用者の満足度は業界1位、スタッフ満足度は全ての産業で1位というから驚きだ。
2006年にたった4人出始めた片田舎の小さなグループが、現在では一万人を超える看護師を擁するオランダ最大の在宅ケア組織までに成長した。

ティール組織(フレデリック・ラルー著)

◆◆スタッフSさんの感想◆◆

 日本ではケアを「何でも手厚くやってあげること」だと勘違いしていることがあると感じます。
 本来は本人のやりたいことをするのに出来ないことだけを手伝うのがケアだと思います。 また可能なら出来るように誘導していくのだと思います。 海外では認知症でも靴にGPSを自ら付けて行きたい所に行き、困った時は地域の人がサポートするというところもあります。
 人は誰かの役にたったり、自分自身でやりたいことが出来ることで生きていて楽しいと感じるのだと思います。
 当院も本来持っている力を引き出せるような働きかけや、家族にも不安だからとやれることも取り上げてしまうようなケアではない接し方が出来るような働きかけが出来るように導いていきたいと思いました。



◆◆スタッフNさんの感想◆◆

 地域包括を進めるよう言っている日本政府がその受け口となる訪問系の医療に対してバックアップをあまりしないのは疑問がありますが、当院はクリニックなので大・中規模病院より地域に密着した形をとれると思います。
 スタッフSさんがGPSの例を出されていましたが、認知症の方でも安心できる暮らしを自分たちなりの形でサポートできるといいなと思いました。

◆◆加藤院長 コメント◆◆

 サービスをうける人の能動性をひきだすことは、とてもむずかしいですが、そのような方向性に行き続けようとする 組織としてのたえまないものが重要なのかもしれません。
 ライザップは結果はでますが、 高額の費用を払う分やはり受動ということはいなめなく、 リバウンドがとても問題ですね。

◆◆スタッフMさんの感想◆◆

 介護される方の主体性を奪わず安全性を確保することは非常に難しく、家族が話し合い、どこに軸をもつか、どう最後まで生き抜くかを共有することが大切かと思いました。

◆◆スタッフHさんの感想◆◆

「日本ではケアを何でも手厚くやってあげることだと勘違いしていることがあると感じます。」スタッフSさんが言っていたことに同感します。
 看護の現場でも数だけこなしてその個々のケアに寄り添えていない部分があると感じました。
 これだけやってやったと自己満足にならないように関わりを持っていこうと思いました。


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