福山雅治 グッドナイト

おいおい

ふざけて世の中だな 全く

一矢報いなきゃやってられねえよ

仕事に行ってもおっさんばっかだよ

全然働かねえのにめちゃくちゃうるせえんだよ

俺はな もはや決めた

パンクバンドをやって天下を取ってやる

そしてな あのおっさん達を黙らせてやるんだ

俺はな すごい言葉を持ってるんだ

なぜならなあのクソみたいな授業の間な教科書の間に小説を挟んで読んでたんだよ

それはそれは素晴らしい小説をよ

それが俺の頭の中にインプットされてそれを 素晴らしい バンドメンバーの音に合わせてこの世に放ってやる

そしたら俺のこと みんな 認めてくれるんだ

そしたら 俺は生まれてきた甲斐があるんだ

6歳から18歳まであんな牢獄みたいなところに閉じ込めやがって

しかも 仕事したら勝手に社会保険料 ピンハネ しやがって

俺はこの国と一度も 契約書を交わしたことがないぞ

俺はただここに生まれて 物心ついたら 牢獄に閉じ込められて クソつまらない授業 半強制的に脳内に押し込まれそうになったんだよ

一度も俺の選択肢はなかった

だが今 ついに俺は自由になった

労働によって自動的に ピンハネされる税金 その他社会保険料を除いては

もう一度言う 俺は一度もこの国と契約書を交わしたことがないのに約3割以上のものが俺の手に渡る前に引かれている

これはカツアゲ 以外の何物でもない

しかしこのシステムは長年放置されたため 固まっている

もはやこれを覆すことは不可能

現在の老人たちが若い時に 覆す チャンスはあったかもしれないがもはや時はすでに遅い

なので この位置から金持ちになるという夢は不可能

ならば この世に俺の言葉を残してやる

それを今から始める

それは バンドだ

なぜバンド かって

それは分からない

もしかしたら 俺にはモテたいという よこしま な心があるのかもしれない

中学 高校時代 モテモテでバンドマンや小説家になろうとしたやつはいるのか

もしいるとしたら本当に文章が好きだったり音楽が好きな筋金入りの専門家だ

俺はそういう 専門家じゃないから少しはモテたいという心があるのかもしれない

それは俺の言葉にもしかして悪い作用を与えるのかもしれない

じゃあもはや何をすればいいのか

国会議事堂の前に旗を上げてわめけばいいのか

その際 何をわめくのか

それはすごくすごく孤独な作業になるだろう

やはり俺には仲間が必要だ

俺の志と共に天下を取る仲間たちが必要だ

まずその一人と俺は出会った

それはある日の晩だった

俺は福山雅治のグッドナイト を 口ずさみながら国道 散歩していた

俺は福山雅治はグッドナイトが最高傑作と見ている

なぜ福山雅治が紅白歌合戦でグッドナイト を歌わないのか 俺が 福山雅治のプロデューサーなら間違いなく この時代にグッドナイトをこの世に放つ

その若々しい感性 それが炸裂しているラブソング それがグッドナイトだ

それが 福山雅治の真骨頂である

この持論は昨日俺に降ってきた

昨日俺はドライブしながら90年代 j-pop ヒットメドレーを聞いた

まず イントロでこの歌はかなりやばい という確信を得た曲がある

それはコンプレックスというバンドの恋をしようよだ

布袋寅泰のギターによるイントロが素晴らしいとしか言いようがない

しかし歌もいい だがそれはその歌メロは やはり あの曲に似ている

今は 思い出せない

その後に数曲間を挟んで また一つ俺を 90年代の黄金時代にタイムスリップ させてくれた 曲がある

それが 福山雅治のグッドナイトである

是非 現在40代の方が これを読んでいただいた暁には 一度 YouTube を開き福山雅治の Good night を傾聴していただきたい

素晴らしい ラブソングに仕上がっている

やはり大衆に受ける曲というのはラブソングだ

それはなぜかと言うと 皆さん 大体が失恋しているからだ

失恋 とまでも言わないまでも片思い やそういうことを 若年時代にやっていてそういう歌を聞くとそういう 淡い 若い頃を思い出して勝手に感傷的になって その世界に入り込んで 今現在のこの地獄のような 労働生活から一時でも解放されるからだ

そういう 側面がポップソングにはある

私も福山雅治のグッドナイトを聞いてそういう若い頃に何かあったかのような感傷的な気持ちにもなったが そういう思い出は一切ない

ない思い出を作ってくれる美しい曲

それが青春だ

私が20代の頃青春パンク というバンドがかなりたくさんいた

青春パンク というのはどういう音楽なのかというとよくわからないが とにかくファンがいっぱい いた

自分たちは何をやっても 誰にも支持されないように 青春パンクの人たちはなぜか人気があった

だから僕は 青春パンクが嫌いだった

もし 青春パンクの人が全然 人気なかったら

それでも俺は 青春パンクが嫌いだったはず

なぜなら 何か ちょっと言葉にするのもはばかれるような 残酷さをその中に見たからな

僕は青春パンク という曲の中に残酷さをなぜか感じた

今思えばな

昔 よく 今の高齢者の人たちが 一生勉強一生青春とかそういうスローガンを掲げてた

掲げてたというかなんか居酒屋のトイレとかにそういう筆で書いたような字がよく飾ってあった

一生青春 であってたまるかよ

青春というのは10代の一瞬であり それ以降は全員おっさんだ

20代になって青春を語るんじゃね

ましてや 一生青春 など ほざいていたら下が詰まって何もできやしねえんだよ

何が青春だよ

青春という概念を浅はかに使わないでほしい

青春というのは何もできなかった一瞬一瞬の あの一瞬だ

君はあの瞬間 ああすればよかったけどあーできなかった

その瞬間が全て青春だ

ああすれば良かったのに あーできなかったから 今もしかして今この時間がああすれば良かった時間だとしたら ああ しようと思ってするああするはそれは 青春ではなく 堕落だ

もはやその瞬間は二度と訪れない

福山雅治のグッドナイトの中にだけある概念が それが青春だ