紅白歌合戦、星野源の楽曲変更について
事の流れはこの記事を読んでほしい。
結論から言う。不快だ。
本当に悔しくてたまらない。涙が溢れるくらい虚しいし許せない。
何が不快か、悔しいか。被害者でもない第三者が上から目線に被害性ばかり訴え、まるで自分の主張が正義であり社会を変えた様な態度をとっている事。
そして、社会正義など持たない悪意によって、大好きな人と楽曲が貶められ、非難され、傷つけられた事。
彼らはまるで楽曲のせいで傷つけられた様に主張する。「加害者を連想させる可能性がある」と勝手に被害者の意見を述べ、あたかも社会全体がそういう意見であるように主語を大きくする。「被害者がそう言っている」から始まり、「日本全体がそう言っている」果ては「世界全体がそう言っている」と。しまいには「日本の人権意識は世界に比べ劣っている」と。被害者でもないのに。誰に頼まれたわけでもないくせに。そう主張する。
私の見たところ、実際の被害者の主張は見つけられなかった。主張しているのは「社会に訴えかけることで古い日本を新しくしてやってるんですよ」と他人を馬鹿にし見下しているような者ばかりだった。
彼らは楽曲に対して「傷つく人がいる“かもしれない“」なんて何も言い返せない言葉を使って否定してきた。
星野源は優しいから「二次被害の可能性を完全に否定できない」と言ったけど、本来「傷つくかもしれない」なんて言い出したら誰も何も言い返せなくなる。その結果、あらゆるカルチャーが世に出せなくなる。音楽だけじゃない。映像、芸術、文学、あらゆる創造物とそれを作る素晴らしい才能が潰されてしまう。「かもしれない」というのはそれくらいの破壊力を持つ無敵の言葉だ。自分の主張を無敵にしてしまう最強の免罪符だと思う。でも、そんな主張が曲がり通る社会なんて何が良いのだろう。そんな社会クソ喰らえだ。
今回の様なキャンセルカルチャーが横行するを私は望まない。「アレは⚪︎⚪︎とくっついているからだめ」「ソレは××を連想させるからダメ」そんな小学生の友達グループみたいな事に意味はあるのだろうか。少なくとも今回の件は行き過ぎだと個人的には思う。中世ヨーロッパの魔女狩りや村社会の悪しき風習と同じ、非現代的行為で愚かで、時代に逆行する行為だ。
楽曲と映画、製作者と創造物を切り離して考えてほしい。そういう考えができなければ、いずれはカルチャーという枠を超えて、社会全体がそういう前時代的な考え、風潮になってしまう。否、もうすでになっているのかもしれない。
今回の件で星野源と楽曲に心無い言葉を浴びせてきた者たち。楽しかったか?楽しめたか?満足のいく結果になったか?自分が正義の立場に立って、大きな事をやり遂げた気になって、さぞ気持ちがいいだろう。作品の背景も調べずに、叩いてもいい材料を見つけた時の快感はたまらないんだろうな。これまでフェスとかラジオとか、他の番組とかで披露されてきても微塵も気にしてこなかったのに、紅白歌合戦という話題になりそうな機会を見つけた途端これだからな。さぞいいネタを見つけたと思っただろう。
だけど、貴方たちは一生気づかない(もしくは気づかないフリをしていて本当は気づいている。それか気づいている事を必死に隠している)かもしれないが、今回の事で貴方たちは確実に敵を増やした。勝手に被害者の意見を主張して、利用したことで、性被害者への理解やイメージは確実に悪化した。真に救われなければならない被害者が声を上げても、社会はそれを素直に受け入れられなくなった。「また何が言いつけて、否定してくるのではないか。」と斜に構えて見る様になってしまった人は多い。これは予想でも何でもない。事実だ。
貴方たちのせいだ。貴方たちは星野源と彼を愛する人々だけでなく、本当の被害者まで不幸にしようとしているのだ。
もし本気で被害者に寄り添い、社会を変えたいと思っているなら、今回のやり方では効果は望めないと声を大にして言いたい。楽曲変更という戦果を得たと認識しているかもしれないけど、それ以上に敵を増やしただけだ。前述の通り、それは被害者にとってプラスには働かない。もっと他にやり方はあるはずだ。
もしこれを読んでいる人の中で、本気で被害者に寄り添い、傷つく人を無くしたい。社会を変えたいという思いを持っている人がいるのなら、どうか、どうか今一度考え直してほしい。
最後に、私の大好きなプロレスラーの佐藤光留氏のポストを記載する。
追伸。星野源さん、
あなたがこの投稿を見ることは絶対ないと思いますが、書きます。
貴方の名前を使って、おそらくあなたの考えている事と違う事を主張してしまってごめんなさい。あなたは誰よりも優しくて、誰にも傷ついてほしくないと思っているから、この投稿を読んだら「こんなこと望んでいない。ふざけるな」と思うかもしれません。
でも、言い訳にしか聞こえないと思いますが、大好きな人が命を賭けて作った楽曲が、言われようもない理不尽な悪意に晒されるのを見ていられませんでした。あなたを何も理解していない、理解しようともしない他人に傷つけられる事が悔しくて、許せませんでした。
この主張が気に入らなくて、星野さんに不利益をもたらすと思ったら、どうしていただいても構いません。消せと言われれば消しますし、ダメなファンの主張として処理していただいて構いません。どのように世間に発信していただいて構いません。
ただ、あなたが今後、理不尽な悪意に傷つけられず、穏やかに生きることが叶うことだけを祈らせてください。
ありがとうございました。