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【映画感想】残酷で異常
Cruel and Unusual 2014年/Merlin Dervisevic
※あらすじはAmazonPrimeVideoから引用
・あらすじ
犯していない妻殺害の罪を追及され、男は永遠に妻殺害の現場が再現される奇妙な建物に閉じ込められた。
・感想
パッケージとタイトルで損をしているといろんなレビューで言われているが、私はそうは思わなかった。むしろこのパッケージに惹かれて視聴を決めた側だ。もしパッケージで観るのをを躊躇っている人がいるなら勇気を出してほしい。
ホラーだと思って観始めたら良質なヒューマンドラマだった。
罪を犯した人間の行きつく場所、つまり地獄がこの映画の舞台となっている。この地獄では大鍋で煮られるでも体を引き裂かれるでもなく、自分の犯した殺人を何度も何度も繰り返させられるのだ。
こういったタイムリープ(?)ものはありがちだが、殺人を繰り返させグループセッションをするという設定は奇抜で面白かった。
物語冒頭、主人公エドガーは愛妻家で真面目な男だという印象を我々に与える。しかし、話が進み妻メイロンや息子ゴーガンの意識に入り込んで彼の周りの人間の苦しみや葛藤が見えてくると、その印象は少し違ったものになる。
私たち視聴者はエドガーと共に、事件の裏側や地獄の秘密を知っていく。
すべてがわかったとき、エドガーの下した決断に涙が止まらなかった。
救われるのはほんの一握りの人間だけ、でもその切なさが生んだ余韻が本当に良かった。
また観たい、というか…2回観たほうが楽しめるかも?