Bluefeed という Twitter モーメントに似たサービスを Bluesky 向けにつくりました
Bluefeed というウェブアプリを開発しました。これです。
Bluefeed とは?
タイトルにかいたとおり、(かつて存在した)Twitter のモーメントに似たサービスです。Togetter や min.t にも似ています。どこか pixiv っぽさもあります。
… とかかいていくと、え? 要はなんなの? ってなりますよね。それについて、これからご説明していこうとおもいます。
最近、話題になっている急速に成長中の Bluesky という SNS、あるいはマイクロブログサービスがあります。詳細な説明はほかに譲りますが、X / Twitter によく似たサービスです。
Bluefeed はこの Bluesky の API を活用したサードパーティのウェブアプリです。Bluefeed の機能を端的に説明すると、Bluesky のポストをテーマにしたがってまとめることができるサービスです。
それだけの説明だと、Togetter じゃん、といわれるとおもうのですが、画期的な(と勝手におもっている)のは、"カスタムフィード" という Bluesky の機能を活用している点です。カスタムフィードは Bluesky 自体に組み込まれた機能なので、Bluefeed で作成したまとめは Bluesky の公式アプリやサードパーティのアプリからみることができるのです。
その意味で、Bluefeed は "Twitter のモーメント的" なサービスだといえるとおもいます。
カスタムフィード作成を容易で柔軟に
Bluesky のカスタムフィードですが、自作するのは、プログラミングの知識が必要で、ハードルが高かったそうです(その時代はまだぼくは Bluesky にいなかったのですが)。その状況を SkyFeed というサービスが変えたというふうに聞いています。SkyFeed をつかえば、条件を指定するだけでポストを抽出したカスタムフィードを誰でもつくれます。プログラミングの知識はいりません。
しかし、SkyFeed にも課題があるとぼくはおもっていました。それは、条件にしたがったポストの抽出しかできないため、フィードに余計なポストが混ざってしまうことがあり、それを回避するために複雑な条件指定が要求されることがあるということです。また、SkyFeed はそれほど UI がユーザーフレンドリーでもなく、日本語対応もしていないため、ややハードルが高い印象もありました。
そこで、Bluefeed を開発してみました。柔軟なカスタムフィードを容易に作成できるサービスには需要があるんじゃないか、と考えたのです。
Bluefeed では基本的に条件を指定する必要すらありません。フィードに表示したいポストを選んで、必要におうじて並べ替えて、フィードを公開する。それだけです。
自分でポストを選択するので、関係のないポストが混ざることはありません。むずかしい条件指定も不要です。ポストはドラッグアンドドロップでかんたんに並べ替えられます。フィードになにが表示されるのかも画面ですぐにわかります。
Bluefeed をつかえば、ほんとうにかんたんにポストのまとめをつくることができます。PC やスマートフォンですこし操作するだけで、自分のフィード(ポストのまとめ)がつくれる。そして、それは公式のアプリからもみれるので、リンクを共有すればほかの Bluesky ユーザにもかんたんにみてもらえます。
単発のイベントの記録や、おもしろいポストの流れを手動でまとめるのもいいでしょう。より威力を発揮するのが、自分のポートフォリオをつくるときかもしれません。クリエイターのかたたちがイラストや漫画のまとめのフィードをつくっている例がよく見受けられます。
単なるフィード作成サービスを超えて
強調しておきたいのですが、いまの Bluefeed はただのフィード作成サービスにはとどまりません。Bluefeed はフィードビューワーでもあるのです。Bluefeed で作成したフィードは、Bluefeed 上で快適に閲覧できます。Bluefeed ではフィードを独自にジャンルわけしたり、タグをつけることができるようになっているので、ジャンルやタグにしたがって好みのフィードを探すのも容易です。
そして、さらに強調しておきたいのが、条件をみたしたフィードは Bluefeed をとおして Bluesky の外部に公開することができるということです。これはつまり、カスタムフィードをつうじて Bluesky の内と外をつなげることができる、ということを意味しています。たとえば、自分が Bluesky でポストしたイラストを Bluefeed でフィードにまとめて、そのリンクを渡すことで X のユーザにフィードをみせる、といったことが可能なのです。
Bluefeed の目標のひとつは、カスタムフィードをつうじて Bluesky の世界をより外にひろげていくことです。Bluefeed から Bluesky の魅力をしって、Bluesky の世界に入る。そんなユーザがあらわれたら開発者としてはうれしいかぎりです。
Bluefeed の現在
Bluefeed でははすでに 2,000 を超えるフィードがつくられています。この数字はある時点で SkyFeed について 2 位でした(いまはわかりませんが、たぶん抜かれていないとおもいます)。つまり、世界で 2 番目につかわれている Bluesky のフィード作成ツール、それが Bluefeed です。
Bluefeed には多種多様なフィードが存在していますが、種類としては、クリエイターのかたの作品のまとめのフィードがおおく、そのなかには分野の一線で活躍されているかたによるものもあります。現在、Bluefeed にはイラストのフィードだけで 500 近くの数が存在しており、Bluefeed のなかでイラストや漫画をみてまわるだけでもかなりたのしい経験ができるとおもいます。
イメージビューワーも実装されているため、イラストや漫画も公式の Bluesky アプリと比較するとかなり快適な閲覧が可能です。Bluefeed は機能としては Togetter 的なのですが、雰囲気としては pixiv っぽい、といえるのかもしれません。
Bluefeed のこれから
Bluefeed の今後ですが、ひとつの方向性は "クリエイター向けのサービス" としての機能強化です。クリエイターのかたに多くつかっていただいているので、そうしたかたがたのニーズにこたえたいと考えています。たとえば、ご好評いただいているイメージビューワーもそうした考えから実装されたものです。
また、上でもかいたように、Bluesky の外部へもっとアピールしていきたい、非 Bluesky ユーザをどんどん Bluefeed に呼び込んで、Bluesky の盛り上がりに貢献したい、ともかんがえています。そのために、フィードの外部公開をうながしていったり、Bluefeed にサインインしなくても快適なサービスの使用を可能にしたいとおもっています。
バグの修正や運営に追われていたりする現状ではあるのですが、可能なかぎりの時間を割いて、サービスをよりよいものにしていきたいとおもっています。
さて、みなさんそろそろ Bluefeed をつかってみたくなってきたのではないでしょうか? いかがでしょう。
え、使いかたをはやく教えろって? それについてはまた次の記事でご説明します。記事が長くなりすぎちゃいますし、ぼくのエネルギーも尽きてしまいましたので。
いちおう改めてリンクを貼っておきます。
というわけで、それではまた次の記事でお会いしましょう。Bluefeed をよろしくお願いします!
(開発経緯から将来のビジョンやらなにからなにまでを説明しようとして 6,000 字超の記事をかいていたのですが、結局まとまらなくてボツにしました。それに最初からそんなのをお出ししても読んでいただけないですよね…。その記事はいつか日の目をあびるときがくるかもしれません。なお、今回の記事タイトルは Skyshare の開発者である © ねこのさんです。マーケティングの才能が皆無なぼくにアドバイスありがとうございます)
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