通院スケジュール~不妊治療と仕事の両立は?
【冒頭】
フルタイムで仕事をしている方からすると、不妊治療を始める上でまず考える事は治療と通院の両立でしょう。
不妊治療では決まった曜日に通院するわけでもなく、前日に時間帯を指定され、通院日が決まる事も珍しくありません。
一番不安な事は「分からない」事です。通院スケジュールが分からないから治療を始めたくても始められないのは損をしています。
今回は一般的な不妊治療のスケジュールを説明したいと思います。
【初診・1周期目】
初診はいつ行っても大丈夫です。
ただし、初診は普段の診察よりも時間がかかる可能性があります。
仕事がお休みの日に初診の予約を取られた方が無難です。
尚、病院によっては予約がすぐに取れない事もあります。
治療の1周期目は(タイミング指導を前提とします)排卵日の特定に加えてスクリーニング検査が入ります。
検査によっては通院時間の指定があります。
〔生理中のホルモン検査〕
生理中はホルモン値を測るため1周期目は通院があります。
ホルモン値は毎日変化しますが、卵巣の状態を見るために生理中、特に生理2日目から4日目の間のホルモン値は重要です。
〔卵管造影検査・卵管通水検査〕
卵管の通りを調べる検査です。月経が終わってすぐ、出血がおさまった頃に検査を行います。
生理が始まったら予約を取ります。
卵管造影検査は時間を指定される事が多いです。
特に日中に検査をする病院が多い印象です。
土日は検査をやっていない病院も多いので注意が必要です。
〔卵胞チェック〕
排卵日を特定するために、診察をします。
生理周期によって指定される日は変わりますが、時間帯の指定はありません。
卵胞の成長によっては連日通院の可能性があります。
〔フーナー検査〕
夫婦生活を持った6~12時間後に膣内に動いている精子がどれくらいいるか調べる検査です。
卵日近くに通院を指定されます。
通院時間に指定はありませんが、夕方に通院する場合は、朝に夫婦生活を持つ必要があります。
〔高温期のホルモン検査・排卵確認〕
きちんと排卵できているか確認します(病院によっては省略します)。
また、合わせて高温期のホルモン値を調べます。
およそ排卵の5日~7日後が通院日です。
〔1周期目のスケジュールまとめ〕
※すべて生理周期28日と仮定します
上記をまとめると1周期目の通院回数は以下の通りです。
d○○は生理○○日目を表します。
・d 2~4(生理中のホルモン検査)
・d 8~9頃(卵管造影検査)
・d10頃、d12頃(卵胞チェック)
・d14頃(フーナー検査)
・d19頃~21頃(高温期ホルモン値検査・排卵確認)
合わせておよそ6回になります。
その内、卵管造影検査は平日日中の通院を指定される事が考えられます。
【タイミング指導・人工授精】
〔卵胞チェック(排卵前)〕
およそ排卵の2、3日前に通院を指定されます。
卵胞の大きさと尿検査(もしくは血液検査)により排卵日を確定します。
〔人工授精当日(排卵日・もしくは排卵日前日)〕
排卵日間近に人工授精があります。
指定された時間帯に通院し、人工授精を行います。
〔タイミング指導・人工授精のスケジュールまとめ〕
※生理周期28日と仮定します
・d10、d12頃(卵胞チェック)
・d14頃(人工授精当日)
タイミング指導ですと、卵胞チェックのみで合わせて1、2回の通院。人工授精の場合は2、3回になります。
また、病院によっては排卵日から数日後に排卵済みか確認のために通院指導が入る事があります。
【体外受精・低刺激による採卵周期のスケジュール】
〔採卵周期に入れるかチェック〕
生理2~4日目に採卵周期に入れるか診察があります。
内診やホルモン値を調べます。
また排卵誘発の飲み薬を処方されます。
〔採卵日確定のための診察〕
排卵予想日のおよそ3、4日前から採卵日を確定するために診察します。
排卵済みを防ぐために朝の通院を指定される事が多いです。
採卵日を決めるために、連日通院が入る事も珍しくありません。
〔採卵日〕
採卵日当日は朝から病院に行き、昼頃に終わる事が多いです。(お昼過ぎに来院の事もあります)。
半日休みで採卵後に出勤される方もいらっしゃいますが、多少バタバタする事が予想されます。
初めての採卵の場合は1日お休みを頂く方が無難かもしれません。
〔新鮮胚で移植の場合〕
移植の7日後~14日後が判定日になります。
判定日は時間帯の指定はありませんが、必ず指定された日に通院する必要があります。
(判定日に自宅の妊娠検査薬を使い、陰性だったため自己判断で通院しなかったところ、かなりのお叱りを受けた話を伺った事があります。)
〔体外受精・低刺激での採卵周期のスケジュールまとめ〕
・d2~4(採卵周期に入れるか診察)
・d10~d12頃(卵胞チェック。卵胞の成長具合によっては3、4日連日通院にも)
・d14頃(採卵当日)
・採卵から2日~5日後(移植日)
・移植から7日~14日後(判定日)
採卵日がスムーズに決まれば通院回数は減りますが、なかなか決まらないと連日の通院になります。
採卵のみの場合、少ないと3回程の通院、多ければ6回程通院になります。
移植もするなら5回~8回程の通院になります。
仕事との両立に悩む点として、あらかじめ通院日が分からず連日の通院になってしまう事です。卵胞チェックだけなら1日お休みをもらう必要はないと思われるので、半休をうまく活用する事が仕事との両立のポイントでしょう。
【体外受精・高刺激のスケジュール】
〔採卵周期に入れるかチェック〕
低刺激の治療と同様、生理2~4日目に採卵周期に入れるか診察があります。
〔排卵誘発の注射〕
生理中から毎日、もしくは1日おきに排卵誘発の注射があります。
連日の通院になります。
ただし注射のみで診察がない場合、あまり時間はかかりません。
尚、自己注射の場合はこの期間の通院はありません。
〔採卵日確定のための診察〕
低刺激での採卵よりは多少採卵日が予測しやすいため、採卵日間際に連日の通院の可能性は低くなります。
とはいえ、採卵日近くになると何回か通院になります。
〔採卵日〕
高刺激での採卵の場合、全身麻酔による採卵のパターンが多いです。
全身麻酔の場合、その後仕事は難しいかもしれません。
〔体外受精・高刺激のスケジュールまとめ〕
高刺激の場合は採卵周期に移植する事は少ないです。
そのため、採卵までの2週間程度の通院期間が仕事と治療のポイントになります。
通院回数は自己注射が入るかで大きく変わりますが、以下の通りです。
・d2~4(採卵周期に入れるか診察)
・d5~10(排卵誘発のための注射)※自己注射の場合は通院なし
・d10~d12頃(卵胞チェック)
・d14頃(採卵)
誘発の注射のための通院があると採卵までに10回前後の通院になります。
自己注射の場合は5回前後の通院になります。
【体外受精・自然移植周期】
自然周期で凍結胚を移植する際、移植日を決めるためには排卵日を特定する必要があります。
そのため、タイミング指導と似たスケジュールになります。
〔体外受精・自然移植周期のスケジュール〕
・d10、d12頃(卵胞チェック)
・d19頃(移植当日)
・d26~d33頃(判定日)
排卵日が早く特定出来れば、1周期で4回前後の通院になります。
また、自力排卵できず服薬の上で移植の場合は生理中の通院が1回加わります。
【体外受精・ホルモン補充移植周期】
移植日を薬で調整して決定します。
ホルモン補充周期の場合は移植日が早い段階から分かるメリットがあります。
〔体外受精・ホルモン補充移植周期のスケジュール〕
・d2頃(卵胞ホルモン補充開始)
・d14頃(内膜・ホルモン値を見て黄体ホルモン補充開始)
・d19頃(移植当日)
・d26~d33頃(判定日)
ホルモン補充周期の場合、通院日は予測しやすく予定が立てやすいです。移植の前の周期から薬の処方が済んでいれば生理中の通院が無い事もあります。およそ4回前後の通院になります。
【まとめ】
不妊治療は通院回数が多い上、通院日が直前まで分からず時間の指定もあるのでどうしても仕事に支障が出やすいです。
現在は厚生労働省からも不妊治療と仕事の両立のため、企業に不妊治療への理解を求めて不妊治療連絡カードを発行しています。
コソコソと隠れるように治療をするのも心苦しいでしょう。
皆様が職場で理解を得て堂々と治療と仕事が両立できる社会となれればと思います。
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