32歳妊婦、NIPTを受ける
「NIPTを受けよう」と言い出したのは夫だった。
「ダウン症の子は幸福度が高い」と聞いたことがあるし、NIPTは確定検査じゃないから、最初は「受ける必要あるのかな?」と思っていた。
とりあえずYouTubeでダウン症の子どもがいる夫婦の動画を見てみることに。軽度のダウン症の子は自分の意志でやりたいことをやっていて、「ほらね、幸せそうでしょ??」と思った。でもたしかに、重度の子は周り(親や兄弟)のサポートなしでは生きていくのが難しいように見えた。
出産時は33歳と私も若くない。しかも2人目以降を今のところ考えてないから、もしダウン症だった場合に私たち夫婦が子どもの最期を看取る必要がある。けど、年齢的にそれができない。責任を取れないなら堕胎も考えないといけないのかもしれない……現実的に考えて、私もNIPTを受けることに賛成した。
妊娠にかかわる検査は保険適用外なので、NIPTは13万円ほどかかる。高い。高すぎる。内容は血液検査と簡単なもの。それなら初期の健診で血を4本分抜いたときについでにやってくれよ……と思ったりもした。
受けようと決断したときはすでに14週。産院では13週までしかNIPTを受けられないとのことだったので、別のクリニックで受けることにした。認定医ではなかったのでとくにカウンセリングもなく、問診票の記載と採血のみですぐに終わった。
苦手な採血を頑張ったので久々に喫茶店に行ってティーフロートを🫖。
5日ほど経ってメールで結果がきた。結果はすべて陰性。2人でホッと肩をなでおろした(この待ってる間が怖いんだよね……)。
33歳って高齢出産ではないけど、片足突っ込んでる気もするし、すごく微妙な年齢。だから受けるか本当に悩んで、同世代で子育て中の友達に聞いてみた。ちなみに私のまわりの人たちは受けてない人が多めだった。
出生前診断を受けなかった友達はみんな「陽性でも産むと決めていた」という意見。その覚悟がないうちは、診断を受けるのも責任のうちだと思ったので、私は受けてよかったと思った。「陽性でも産む」という場合でも、赤ちゃんを迎え入れる準備の猶予ができるから安心材料のひとつにはなるのかもしれない。