時の王
時の力
ソリューシャン
「ここに書いてあることによると...」
ソリューシャンは朗読を始めた。
まえがき
この本はもともと44冊あった本を一冊にまとめたものである。原作は2103年前の地層から発掘された古文書を考古学者たちが翻訳したものである。また、学者たちは、当時の言葉を現代の言葉に置き換えるほどの余裕はなかったので、わかりにくいもののみ、置き換えたが、その他は置き換えていない。理由は、この古代書物の情報量がものすごいものであったために私一人の力では、すべて置き換えることが不可能であったからである。この場を借りて謝罪しよう。さて、見ての通りこの本は分厚い。つまり、このまえがきを書きすぎると、この本がもっと分厚くなってしまう。まえがきはこのくらいにしておこう。次のページから7ページまで目次だ。時の能力は2103ページからだ。仕組んではいない。
ソリューシャンは2103pまで飛ばした
power of time
時の力はすべての能力を司るものなり。もし覚醒したならばすべての能力を自由自在に扱えるものであるが、覚醒するときに一度に多くの能力を取り込むことになるため、覚醒の時の多量の負荷に肉体が耐えきれず、覚醒完了とともに体が崩壊することが一般であるが、極稀に肉体が負荷に耐えきる場合や、体から魂が能力ごと離れて別の肉体、もしくは魂が入っていないものに受肉することがある。ただし、後者の場合、魂の消耗が激しいため、数時間から数ヶ月で魂が消滅し、その時に残った能力がその場から発散し、他の魂が入っているものなどに取り込まれることがあるが、かなり稀であるため、これまで数例しか報告されていない。覚醒する前でも扉の隙間から漏れ出した僅かな力によって時の力以外の能力も多少は扱えると予想される。時の力を人工的に人の肉体に宿す試みはすべて失敗している。つまり魂が入っていない、もしくは人間以外の動物に宿すのは成功している。よって能力は先天的なものと見られるが、詳しいことはわかっていない。また、歴代の時の能力者はそのほとんどが生まれてから、成長期の大半まで、自身が時の能力を有していることを自覚していないのが多いようだが、中には生まれた瞬間から自身が時の力を有していることを自覚するものや、亡くなる直前に自身が時の力を有していることを初めて自覚するものもいる。130年ほど前の時の王は亡くなってから時の力が発見された。
ソリューシャン
「他のページにはどの能力も能力を手に入れてから44年前後で肉体の魂が消耗しきって消滅することが証明されているとも書かれているわ」
「どこかのページではたしか時の力は覚醒したあとであれば余命を自由に伸ばせるとも書いてあったわでも歴代の時の王はそれをタブーとしてやらなかったそうよ」
仲間a
「敵襲!」
to be continued
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