時の王
敵襲
仲間a
「敵襲!」
銃声が聞こえてきた。
仲間a
「うわぁぁ(パタッ)」
ソリューシャン
「!」
「私行ってきます!イビシアンさんは動かないでくださいね!」
そう言ってソリューシャンは救護テントを早足で出ていった。
イビシアン
(そう言われて動かなかった試しがないんだよなぁ...)
ということで近くにおいてあった自分の拳銃を持って外に出た。こんなので効き目がないの
はわかっているが相手が怯んでくれればいいと思っていた。
しかし案の定そんな考えが通用するまでもなく現場に着くやいなや腹部を撃たれてしまい、
倒れてしまったのである。
そしてまたあのゲームである。
イビシアン
(これきっついんだよなぁ...せめてVRになんねぇかな...)
そう思ったその瞬間それまでの見にくいデスクトップゲームではなくまるで現実世界「のよ
うな(実質現実世界なのだが)」VRゲームをしていた。その瞬間イビシアンはこの空間内で
あればすべてが思い通りになることに気がついた。勿論やっていることは変わらなかった
が、相当変わった。ものすごく楽しい。少し変わるだけでも楽しさがものすごく跳ね上がっ
た。しかし、物足りない。多分痛みを感じないからだろうか。感じても痛いのだろうが、
敵がどこから撃ってきてどこにいるのかが把握しづらい。そんなことを思いながら避けきれ
なかった弾に当たると当たったところから頬をつねられたような痛みがやってきた。
イビシアン
(そっか...考えるだけで勝手に反応しちゃうのは困るな...まあ変なことを考えなければいいだけか。)
そんな感じで色々考えながら敵が尻尾を巻いて逃げていくまで戦っていた。そうして目的を
果たすと前回のように意識が落ちた。次に気がつくと救護テントのベッドで横になってい
た。
イビシアン
「...別にどこも悪くないんだけどな」
そう呟きながらゆっくりと体を起こした。
そこへちょうどソリューシャンがやってきた。
ソリューシャン
「なんで動かないでくださいって言ったのに動いてしかも前線まで出てきたんですか...」
ソリューシャンが呆れ顔でそういった。
イビシアン
(よかった。怒ってるわけじゃなさそうだ)
「だって、もう自由に動けたもんですから」
ソリューシャン
「普通の人はそれでも動きませんよ?」
イビシアン
「それが意外にも動きたくなるもんでな」
そう話していた時、仲間bがテントに入ってきた
仲間b
「隊長、体調はどうですか?ナンチャッテ」
「それよりも将軍から暗号通信がありました」
to be continued
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