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余裕のないユニバ旅
この日は夕方から夜にかけてバイトが入っていた。
しかし、わたしもまだまだ若者。絶対に辛くなるのに、またしてもユニバに赴いてしまう。
衝撃の朝マック的な朝だけユニバに行き、有意義なときを過ごした。
初めに乗ったのはいつもの如くハリポタ。もはや驚きも感動もないが、なぜか楽しい。原作ファンというのが強いのだろうか。
この日は親知らず治療のご褒美にドンキーエリアの豪華で高いドリンクを買ってもらう予定だった。おそらく同行者はすごく軽い気持ちでその時言ったのだろうが、わたしがあまりにも楽しみにするから後に引けなかったのだろう。無邪気に振る舞い断る罪悪感を強くする戦略である。
ハリポタ降車後、ハリポタエリアでなぜかいつもめちゃくちゃ待ち時間の長いヒッポグリフが1時間待ちくらいだったので、まあどうせ45分くらいで乗れるやろーとたかを括って並ぶ。結果割としっかり1時間くらい並び、しっかり一瞬で終わった。そこで同行者の機嫌が悪くなり、ハリドリに連れて行かされることになる。わたしはジェットコースターが自称苦手で、乗ってしまえばあとは割と楽しめるが、乗るまで渋る癖がある。この日も渋りに渋り、普段行かないキッズの乗り物がたくさんあるハリドリのすぐ横のエリアでぐだぐだしたりしてたら、同行者が乗ってくれたらドンキードリンクに追加でホットチョコも買ってあげると条件を出してきた。食い物には敵わず、それがきっかけでわたしはおとなしくハリドリに向かう。待ち時間は45分。そこからは恐怖の時間を過ごし、どうせ自分らは前ら辺に座れるだろうと人間特有の自分だけは大丈夫という根拠のない自信を持っていたらまさかの9列目最後尾に案内される。最後尾はさすがに怖いと聞いていたので、席に着いた途端あまりの怖さに声が出なくなった。曲を選ぶ力もなく、強制的に1番の大阪loverというドリカムの曲を選択される。もはや抵抗する力もないが、そんなわたしにはお構いなしに、機械はゆっくりと進み始める。そして待ち列が見えるあたりまで来た時、ようやく状況を理解したわたしは、思考を巡らせ、叫んで誤魔化すことにした。とりあえず叫びまくる。この世の終わりのような声に同行者は爆笑するが、それどころではない。走行中はあまり覚えてないし、目を瞑っていたのですごく長く感じた。途中スピードが緩むところで降りれると勘違いし顔を上げたら、同行者がくるよ来るよーと叫んでそのまま落ちてったときの絶望感は忘れない。
それでも終わった時にはなぜかまた、え?ヨユーじゃん、と思ってしまうのだ。終わりよければすべてよしタイプとでも呼ぼう。
まんまとホットチョコをゲットし、マリオエリアに急ぎ足で向かってドンコのスイーツを奢ってもらい、この日もホクホクとした気持ちで12時ごろにはユニバを終え、夕方から体に鞭を打ってバイトに向かった。
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