お昼ご飯は商店街でロコモコ
休みの日、思っていたより起きるのが遅くなったので、お昼ご飯は用事ついでに少し大きい駅の商店街で食べることにした。
化粧をしながらコーヒーを飲み、電車で行くか歩いて行くか一瞬考えて迷わず駅に向かった。
私の住んでいるところは地形が複雑で少し大きめの駅まで電車だと3分で着くのに、歩くと30分かかるのだ。まだなにも食べていない休日の体に鞭は打たない。楽々電車でGOである。
無性にお米が食べたかったので、昼過ぎに開いているお店は少ないながらも通し営業をしているカフェに行くことにした。
そこは10年くらい前によく来ていて、友達と来たり、母と来たり、高校の頃お世話になった国語の先生と卒業後、お茶したこともある思い出のカフェだ。
先生は元気だろうか。先生の教えのおかげで当時詩の全国コンクールで賞をもらったこともある。大変自慢である。
ずっと昔からある商店街の中のお店は私が小さかった頃と比べて、変わったところと変わっていないところがちょうど半々くらいだ。
欲しい服は買ってもらえないのになぜか見に連れていかれた西松屋はもうない。
10年前、興味本位で入ってみたシャッター街もタワーマンションが建つので跡形もなく解体されていた。
焼き豚の美味しいお肉屋さんはタワーマンションが建つために移転していた。
商店街直結のタワーマンションって一体。
思い出のカフェは商店街の真ん中。
空いていたので1人だったが2人掛けの席に案内してもらった。
ふかふかのちょっと大きめな1人用のソファが可愛くて良い。
私はロコモコとサラダ&フライドポテトを注文した。
カフェのご飯はそんな量多くないだろと思い「これくらい私は食べますからね」って顔で注文した。
しばらくしてロコモコについている小さなスープが出てきた。
ほら、カフェのご飯って少ないからスープもこんなに小さい。
でも味は美味しい。
続いてサラダ&フライドポテトがやってきた。
20cm以上あるお皿にもりっもりのサラダとMサイズくらいのフライドポテトとケチャップがのっている。
あきらかにシェアして食べる量である。
1人ならこれだけで1食としても問題ないだろう。大誤算である。
思いがけないサプライズサイズに少しビビりながら、サラダをもりもり完食したところでロコモコが来た。
大きな白いお皿にごはん、ハンバーグ、目玉焼き、デミグラスソース、そしてさっき食べたサラダと同じ量のサラダとオレンジがのっている。
この1皿にすべてがのっていた。絶対に別でサラダは注文しなくて良かった。
テーブルの上には大きめのお皿が2枚も鎮座し、1人だったがその量にちょっと笑った。
他のお客さんはおしゃべりに夢中で私のテーブルなんて見ていないので
「あの子、ロコモコにサラダのってるのにサラダ別で注文してすごい量のサラダ食べる羽目になってる」
などと思われずに済んだのが不幸中の幸いだった。
あつあつのハンバーグにデミグラスソース、半熟の目玉焼きとごはんを一緒に食べるのは最高だったが、サラダを片付けるのはちょっとした修行だった。
本来ならうれしいはずのオレンジも味は甘くて美味しかったが苦い顔をして食べた。
パンパンに膨れたお腹とともにお店をあとにし、目当ての100円ショップに向かいながら、
「店員さん、注文した時に『それだとサラダ多いですよ』って言ってくれたらよかったのに……」
と思ったが、「これくらい私は食べますからね」って顔をして注文した私が悪い。
きっと店員さんは「この人ロコモコにサラダのってるのに別でサラダも注文して……でもこれくらい余裕ですよって顔してるから大丈夫か」
と思っていたに違いない。
10年前と比べてカフェはメニューもボリュームも増えていました。またちょくちょく行きたいと思います。
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