
ウィスキーとおつまみ⑦ かりんとう
ウィスキーとおつまみの組み合わせ研究のラッキークッキー第7弾は、ひょんなことから、かりんとうとなった。
特に研究目的ではなく、単に前から行ってみたいと思っていたバーに立ち寄って、マスターおすすめのスコッチを頼んだら、今日のお通しですと言ってかりんとうが出てきた。バーのお通しでかりんとうが出てくるのは初めてだったので少し驚いた。ちなみに、黒くて太いタイプではなく、こういう細くて彩り豊かなタイプのかりんとうだった。

マスターがお勧めしてくれたウィスキーは、アベラワー(Abelour)12年 ダブル・カスク マチュアードというスペイサイドのウィスキーで、正直今まで聞いたことがないし、記憶が残っている限り当然飲んだこともないはずである。こちらを、初めて飲むということで、ストレートで出してもらった。
アベラワー12年は、くせがなくまろやかな味わいのウィスキーでとてもおいしかった。ロックでも水割りでもおいしいだろうと思った。
さて、そんなアベラワー12年とかりんとうの組み合わせであるが、かりんとうを1本かりっと噛んでからストレートのアベラワーを口に含むと、かりんとうの甘さとウィスキーの甘さがよく溶け合いつつ、最後にかりんとうの素材の穀物の味が豊かに広がり、非常に美味であった。これほど合うとは想像していなかったし、そもそもウィスキーのおつまみとしてかりんとうを合わせようという発想がなかったので、たまたまこの日このバーを訪れたことが僥倖と言わざるを得ない。なお、上で「かりんとうの素材の穀物の味」と書いたのは、恥ずかしながらかりんとうが何でできているか自信がなかったためであるが、家に帰ってから調べたところ一般的には小麦粉であることが分かった。
ウィスキーにはチョコレートを筆頭に甘いお菓子が合うことはよく知られているので、かりんとうが合うことも不思議ではないかもしれないが、ロックやソーダ割りではなくて、ストレートだったことがさらに功を奏したのかもしれない。もし機会があったら、他の和菓子でも試してみたい。