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プロ野球日本シリーズ2021 愛する二人のミスタースワローズ➀

 小学校中学年から約30年以上スワローズファンだと周りには言っているが、〇〇ファンとか〇〇推しというのは度合いがどうであれ誰でも言えるもの。肩書きと一緒だ。例えば、チャンネル登録者が何百万人でも数十人でも、"職業はYouTuber"と言えばそういうものだと僕は思っている。もちろん、数十人・数百人では飯は食えないだろうが…。

確かにスワローズファンではあった。夜ニュース番組を見ていて、スポーツコーナーでスワローズが勝ったと報じられれば嬉しかったし、負けたと聞けば残念に思った。でも、それだけだった。試合は見ていないけど、結果だけは知っている。つまり"にわか"だったのだ。

しっかり試合を見て応援したのは、近年では2001年、2002年、2015年、2016年のみ。リーグ優勝した年と、その翌年だけだった…。

 シーズンの大半の試合をテレビや野球速報アプリで見て、行けるときは球場で観戦するようになったのは2018年からだった。正直に言えば、ここから「本当のファンになれたかな」と勝手に思っている。

今も現地観戦するときは会って一緒に見ているファン仲間が誘ってくれたことがきっかけとなった。飲みに行って、酔っ払うと野球の話をする癖がある僕に彼女が、「見に行ってみたいな」と言ってくれたのだ。

そこから"真剣な"スワローズの試合観戦が始まった。


 いつから、どんな理由で彼を好きになったのか覚えていない。でも、今もずっと現地観戦するときは必ず彼の背番号が入ったリストバンドを左手首にしている。

特別な想いで応援をするようになったきっかけは何だったのだろうか…?

体が小さいのに負けないから、巧みな投球術で打者を打ち取るから、インタビューなどに真摯に答えいつもファンに言葉をくれるから。どれも好きだが、そうではなかった。

投手のロマンである剛速球、高い位置から投げ下ろす長身、鞭のようにしなる長い腕、それらがないのに恵まれた体格の強打者たちに立ち向かい戦ってきたから。どれも最高だが、これまたそうではなかった。

たぶん…、しっかり試合を見るようになり、選手それぞれの通算成績を見ていたときだと思う。一人だけ、年度別・通算成績がやたらと長く、また途切れがないことに改めて気づき、改めて驚いた。

投げているときの姿やマウンド捌き、ロジンバッグの粉をフーっと吹く姿、それらでなければ表情でもなく、ズラリと並んだ"数字"を見たときに「すげぇな…」と思った。

2002年のプロ初登板から下へと長く続く通算成績、その数字は今シーズンまで一度も途切れたことがない。普通というか多くの場合、長くやっていれば怪我をしたりなどで出られなかったシーズンがあるもの。ところが彼は、毎シーズン一軍のマウンドに上がり、毎年勝ち星を挙げてきた。それが積み重なり現役最多、177勝という数字になった。

入団から5年連続二桁勝利を記録し、多い年は13勝、少ない年は2勝、いい年も良くない年も毎年必ず勝利投手になってきた。

大卒で、生え抜き一筋としては史上初の20年連続勝利というのがかかっていたからか、それとも他に個人的な理由があったのか、(今シーズンの)「初勝利が今までで一番嬉しかった」と球団公式YouTubeチャンネルで、三輪広報のインタビューに答えていたのがとても印象に残っている。

また、雄平選手の引退試合にリリーフとして登板し、プロ野球新記録まであと5試合に迫っていた連続先発登板の記録を途切れさせたことも、彼を語る上で忘れられないエピソードとなった。

今シーズンは、本当にいろいろなことがあり、彼のファンとして特に感慨深いシーズンとなった。


2021年プロ野球日本シリーズ第4戦

勝利投手 石川雅規 1勝0敗0S

6回 77球 被安打3 三振5 四球1 死球0 失点1

同じく第4戦を任された2015年のシリーズでは勝つことができなかったが、11月24日、プロ20年目で初の日本シリーズ勝利投手となった。

ヒーローインタビューで、しきりに年齢のことを言われると、「年齢は関係ないと思っているので マウンドに上がったらまだまだルーキーの気持ちで投げているので これからも一生懸命腕を振りたいと思います」と力強く言ってくれた。


年齢のことはあまり言いたくないが…、同年代の星だから…、やはり言わずにはいられない。

41歳10ヶ月、セ・リーグ日本シリーズ最年長勝利投手、おめでとうございます!



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