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祈り

毎日、不幸になれと祈っています。
私を悲しませた人など、地獄に堕ちてしまえと思っています。

この頃は、憤りと喪失感の波打ち際にいます。憤慨の波が足首をさらう度、私の心はくしゃくしゃになります。汚い言葉であなたを罵り、貶し、酷い目に遭って大いに苦しむことを祈ります。
憤慨の波が引けば、たちまち喪失感に襲われます。いまにも崩れ落ちてしまいそうな淋しさです。あなたを愛する心、この清い心を取り上げられたことの悲痛そのものなのです。
波にさらされている足首から、徐々に体温は奪われていきます。私の体は冷々と固まっていきます。おかげで波打ち際に立ち尽くしてしまって、もう動けそうにありません。
私の体の重心は愛なのだと思います。誰かを愛することで、ようやく立っていられるような気がするのです。私ひとりでは全く生きているという心地がしません。色、音、匂い、味、感触。そのどれもに価値を感じられないのです。ほんとうは素晴らしく美しいはなずなのに、どうしてか煌めかないのです。スーパーで一番安いチョコレートを買って、袋を幾つも空ける日が続いています。
美味しいから食べているのではなく、口淋しいから食べています。そういえば、親は暇さえあればお菓子を食べている人でした。
今日も嫌な胃の張り具合を抱いて眠ります。チョコレート依存症がある、とどこかで聞きました。

あなたが不幸になったら、私どれほど幸せでしょう。
あなたを忘れられたら、私どんなに。

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