【若気の至り?】ロックあるある?【経験する?】
Hi there! ロックしてますか?パンク上等ですか?
ロックやパンク、ハードコア、サイコビリー…コアなジャンルにハマりたてって視野が狭くなったりしませんでした?周りが見えなくなる…
そう、呪いのように…
・Hot-Blooded but Peaceful
僕の周りにはやたらとバンドマンが多かった。
UK、USパンクはもちろんスウェーデン、フィンランドなどスカンジナビア系北欧パンク・ハードコア、サイコビリーやラスティックなどのビリー系、果てはハードロックまで…色々なジャンルの奴らが明確に好みが分かるようなスタイルでそれぞれの音楽をやっていた。
ジャンルが違うと、パンクvsメタルよろしく何かしら因縁が勃発するかと思われるかもしれないが、我々は不思議と揉め事もなく和気あいあいとイベントやライブをしていた。
それは口にはしないがお互いに、内にある根幹的な「ロック」というモノを認めあっていたからだと思う。
ルーツミュージックであるロックンロールやブルース、R&Bなどの話もしあったし、DJで曲をかけては皆で盛り上がっていた。
そんな僕らのコミュニティーに純粋無垢、呪い耐性ゼロの後輩A君が参加してくるのだが…
・CURSE OF ROCK
A君もすぐにパンクのアツさにやられ見事にハマりだした。GENERATION X、RAMONES等の70'sパンク、とりわけDEAD BOYSがお気に入りだったみたいだ。
基礎も知りたいからと50's R'n'Rやブルースも熱心に聴いていた。
うん、真面目だ。
着実に、着々と「ロック」なマインドを育てつつあった。
が、
その真面目さ故に…同時に育っていった…
アナキズム、反骨精神、攻撃性、破壊衝動、DIY精神みたいなものが
なんかこう…
間違った方向に…
呪いのようなものに…
・NO!NO! and NO!
ロックに染まるにつれてA君は次第に自分の中で出来上がったルールのようなもの、その許容範囲外のものを否定し、自分の価値観を周りに強要し始めた。
完璧に呪われてしまったのである…
以下印象に残ってるA君語録
「ブルハってパンクなんすか?えー?あれが!?」
「rockin'on(JAPAN)のrockてなんなんすか?適当な歌謡曲バンドをロックて紹介すんなや!」
「メロコアをパンクと言うな。青春パンクてなんやねん、きしょいのう。」
「ランシド?オフスプ?パンクスは聴かんやろ!」
「Oasis聴いてるやつ総じてダサい。あんなんロックちゃうし。」
「タワレコのJ-popコーナー割合デカすぎ!ゴミばっかやん。」
「パンクやないのに革ジャンとか着てるやつとかただのコスプレやん!バンド名もじってTシャツとかステッカー作ってる奴イタすぎるわ!」
「ラルクがヴィジュアル系て言われてキレたってなんやねん!…おもろいけど!」
などなど…
要は自分の好き嫌いをロック、パンクという威光を笠に着て正当化しだしたのである…
・Live and let live !
A君はとにかくメジャーな音楽とかちゃんとメロディを歌うようなバンドに否定的であった。そういったものがA君のロックとしての価値観の許容範囲外だったのだろう。ライブを見に行っても自分の価値観から外れるバンドにはビール缶をぶつけたりしていた。
まぁA君が言わんとしてることも分からないでもない。自分も初期は、ロックはこう、パンクはこうあるべき!と盲目になっていたり、多少同意するところもあるから…。
しかし、それを相手に強要したり同意を求めたり、意見が違うからと言って否定したりバカにするのはどうなのか。反発、反抗、反逆…攻撃性こそパンクの神髄と言う人もいるかもしれない。だが僕はそういうやつほどロック、パンクではないと思う。相手を否定しなければ自分のロックを正当化できないなんてそれこそロックじゃないぜ!と思うから。
ラルクはロック!キングヌーはロック!髭男もロック!
…そういう人がいてもいいではありませんか。
他人は他人!
自分は自分のロックを信じよう!
…数年後。
カラオケ居酒屋でバンプオブチキンを歌うA君の姿があった。(後に聞いた話し…A君は離婚直後で「supernova」という曲を歌っていたらしい)
良かった。呪いは完全に解けたようだ。
今では笑い話、若気の至り。