20231127「日々の更新」

日々、更新して
わたしは違うわたしになるだろう
変わらないみたいなのに
昨日得たことで
感覚のどこか
反応の速遅
読み込まれる含意の露われ
表情が綻んだり曇ったり
日に応じて変えたり
敢えてそうしなかったり
どれが正解かはどうにも計れない
だとしてもそれでいい
わたしを巻き込んで
巻き込まれた世界だとするなら
どんな出来事にも目を背けずに
立ち尽くすだけだとしても
しっかりと見ておこう
誰彼から聞いたこと
聞こえた来た音階の前後までも

降り出す雨の中
冷たさを凌ぎ
右左の歩行で進ませる
誰かが先を行き
誰かが後に続く
泥濘に嵌り汚れてしまう
帰ったら洗おう
それまでは塗れて
そんなわたしを誰かが笑うだろう
わたしも笑ってしまって
御破算に打ち消し
現れざるものまでも
気にしてしまう
思いの何程かを仮定して
その存在までも与えていれば
既に在るものだとして
暫し願いの在り様を施そう
口から出た出任せをも
いつかに雪ぐことができるかもしれない

平面の裏表を通し
曲面を滲ませたのなら
内包そして内外で起こる現象を
具に顕し
その光景を平静に注視し
今日のことを憶えておこう
やがて忘れてしまうのなら
それでもいい
今が在るなら
儲け物だとして
わたしを生かせ
わたしたちまでもそうしておこう
差異の段階を繰り返し
階段を登り降り
振り向いたらそのわたしは居ない
ここがそこだとするなら
それすらもずれているし
これからもそうなのだろう
あなたは今どこにいるのだろうか