誰も知らないスポーツスクール。(後編)
シンガポールスポーツ・スクールとは一体何か?
あまり知りえない環境、内容をお伝えする今回は後編。フットボール部門と僕の役割についてお話します。
前編は↓をご覧下さい。
スポーツスクールには13歳から16歳の子供たちが通っています。
シンガポールには兵役制度があるので、通常は誰しも学校を卒業した後に2年間訓練し、大学へと入学します。
またExpress Courseというのもあり、IB(国際バカロレア)などを取る場合には6年間のコースになり、18歳までかかります。なのでスポーツスクールにも何人かは17歳、18歳の選手が存在します。
フットボールシーン
フットボール部門での僕の役割は、Sec 2と呼ばれる2年生、つまりU14を担当しています。
各学年にメインコーチが割り当てられておりますが、出場するリーグ戦、大会によってチームを混合で挑むことになっています。
そのため基本的にはそれぞれの大会に向けたアシスタントとして動いていますが、例えば今週末はJSSLの試合が控えているので木・金の練習はU14のみで僕が担当します。
主要な大会
B Division
U17の学校のリーグ戦。スポーツスクールからはU16の選手を中心にU15、U17の選手を数名招集して戦います。
C Division
U14の学校のリーグ戦。スポーツスクールからはU13の選手に加え4名のU14の選手で戦います。
JSSL
グラスルーツのリーグ戦。U6からU16まで存在しますが、スポーツスクールはU14リーグに、U14のメンバーだけで参加する唯一のリーグ戦。
あとまだ未定ですが、こちらのリーグも参加予定です。形式は不明ですが、2018は以下のとおりで行われました。
COE (Centre of Excellence) U18
6クラブチームと代表2つの年代チームのリーグ戦。
COE U15
クラブと選抜された学校、計12チームで構成され2つのディヴィジョンで行われるリーグ戦。
年代別代表との関わり
スポーツスクールの位置づけとしては、エリート集団です。
実際に昨年まで数多くの年代別代表に招集されてきたみたいですし、去年のB DivisionとC Divisionはどちらも優勝しています。
ただ風向きが最近変わったようで、スポーツスクールだけではなくフラットに選手選抜を行おう!ということで新しい監督が就任すると共に育成のシステムを変えようという動きが1月12日にニュースになりました。
親御さんの心配や選手のチーム移動などで、ユース年代でのプレー環境に焦点が集まりますが、良い選手であれば呼ばれるのは必然ですし、育成という点からすれば選手がその場での存在意義を考えてプレーすることも必要な要素の1つだと思います。
忙しい東南アジアの2019
何はともあれ国内リーグや大会に加え、2年に1度行われるSEA Games(東南アジア大会)、AFF(東南アジアサッカー選手権)のU15とU18が控えているので、忙しく面白いシーズンになりそうです。
現場の人間は、目の前の選手と向き合って成長を促すのみ。
結果として活躍する選手がたくさん出てくることを願うばかりです。