#番外編_0 フィルムカメラを買う話
こんにちは。
フィルムカメラ購入から気がつけば4ヶ月が経ち、季節もすっかり秋です。
これまでに、17本(13種類)のフィルムを使い、操作にもだいぶ慣れてきました。
今日は、最初の新鮮さを忘れないためにも、購入までの経緯をまとめてみようと思います。フィルムカメラがちょっと気になる初心者の方の参考になると嬉しいです。
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
⬛︎目次
・フィルムに対する最初のイメージ
・フィルムに興味を持った理由
・どんなカメラを探していたか
・ハーフサイズかフルサイズか
・候補に上がったカメラ
・OLYMPUS XAとの出会い
・まとめ
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
▶︎フィルムに対する最初のイメージ
まず、今までのフィルムとの唯一の接点は、使い捨ての「写ルンです」だけでした。
旅行に一個だけ持っていって、道中1枚ずつ大切に撮影し、旅行後も現像に出して仕上がりを見て楽しむ、という使い方をしていました。その時から、使い捨てフィルムいいなぁと思っていました。お手軽ですし。
ただ実際、フィルムカメラを買うかと聞かれると、操作が難しそうだし、ランニングコストも凄そうだし、中々手が出しづらいなぁと尻込みしていました…。
(プラスイメージ)
・楽しみが続きそう(撮影〜現像)
・1枚ずつ大切に撮れそう
・フィルムならではの描写が素敵
・フィルム装填に憧れる、カッコいい
(マイナスイメージ)
・操作が難しそう
・失敗写真ばかりになると勿体ない
・すぐ写真を見れないのは困る?
・デジ機あるのに買う必要があるのか
・ランニングコストが大変そう
・買うまでのハードルの高さ
▶︎フィルムに興味を持った理由(動機)
フィルムカメラへの尻込み期間は長かったのですが、ここ1年で、買ってみようかな、と思うようになりました。
興味が出たきっかけは、2つです。
①ポジフィルムを知った
②ソール・ライターに憧れた
①ポジフィルムを知った
2019年の夏に、ポジフィルムを知りました。(見たことはあってもちゃんと認識していなかった。)
ポジフィルムとは、簡単にまとめると、いわゆるネガフィルム(茶色くて色が反転したもの)ではなく、現像されたフィルム上に、撮ったその通りの色や明るさが(反転せず)写っているフィルムです。
その後、ポジフィルムが好きな知人に「ベルビア」というポジフィルムを教えてもらい、色々調べる中で、「ファイリングされたポジフィルムを光に透かす動画」を見つけました。
動画では、フィルムのシート全体に光が当たり、ひとつひとつの窓に小さく閉じ込められた写真が皆んな綺麗に浮かび上がって、陽の光で揺れてキラキラして見えるんです。
ポジフィルムそのもの美しさに衝撃を受けましたし、光に透かして見る行為に、とても惹かれ、憧れてしまいました。
②ソール・ライターに憧れた
2つ目のきっかけは、2020年年始に渋谷Bunkamuraの回顧展で、ソール・ライターの作品に出会ったことでした。
彼はファッション写真において、第一線で活躍した写真家です。スナップにおいても、大胆な構図が印象的な彼の作品には、多くのスナッパーが憧れたのではないでしょうか。
また、画家を志したこともある彼は優れた色彩感覚を持っていたため、隠居後80歳を過ぎてからも、『カラー写真のパイオニア』として、世界的にも注目を集めたことで有名です。そんな彼が使用していたフィルムもポジフィルムでした。
今回の展覧会では、そのカラー作品をスライドでスクリーンに映し出して鑑賞するコーナーもあり、彼の写真が光を帯びて映し出される姿はとても美しいものでした。
カシャン、カシャン、という音と共に1枚ずつスクリーンに映し出され、ゆっくりと作品を楽しむうちに、改めて光とフィルムの組み合わせに魅了され、フィルムカメラへの興味がより一層湧いてしまいました。
ただ、彼が使っているカメラは、高額だったり入手困難だったりで、カメラ本体の真似っこは一旦やめました。
▶︎どんなカメラを探していたか
まず「続けられるために」を考えた結果、「簡単でコンパクト」を重視しました。
ただ、有名な写真家さんの作品を見ていると、レンズ交換可能な一眼レフや、中判カメラに憧れてしまうのですが、フィルムカメラとデジ機を併用していくためにも、無理はせずに最初のうちは諦めることにしました。
▶︎ハーフかフルサイズか
カメラ本体の話以外にも、「ハーフサイズ」なのか「フルサイズ」(35mm)なのかという問題もあります。
写り重視で、中判、大判が正義!の人には関係ないかもしれませんが、手軽にフィルムを楽しみたい人には検討の必要があるかと思います。
ハーフサイズ?フルサイズとは?という方は、写ルンですのフィルム(ネガシート)を思い浮かべてください。
そして、その窓に対して、通常の「1つの窓に1つの写真が写ったもの」はフルサイズです。写ルンですと一緒です。
それに対して、ハーフサイズのカメラは「1つの窓に2つの写真」が入ります。窓を半分しか使わない、という感じです。
なので、同じ36枚撮りのフィルムを買ったとしても、フルサイズはそのまま36枚撮れるのに対して、ハーフサイズなら倍の72枚撮れちゃうんです。
沢山撮れるので、一見、お得じゃん!という気持ちになりますが、1つの窓に2つの写真を写すのでその分画は粗くなりますし、72枚撮り終わるまで現像に出せないという、デメリットとしての捉え方もあります。
72枚なんて一瞬だ、写真の粗さもフィルムっぽい味で好き、という方もいると思うので、個人の好みの問題だと思います。
それをメリットとしてアピールする記事も沢山ありますからね。
ただ、私の場合は、72枚も待てない!早く現像したい!という気持ちがあったので、フルサイズカメラを選ぶことにしました。
▶︎検討したカメラ
ここまでで、条件はざっくり3つです。
・簡単
・コンパクト(女の小さめの手に対し)
・35mmフルサイズ
そしてネットで色々調べたり、好きな写真家さんの使ってるカメラを調べたりして、候補はこんな感じになりました。
Konica C35
KODAK M35
Nikon Zoom 310 AF
Canon MC10
Lomo LC-A+
Rollei 35
petori color35
芸能人も使ってる人が多い、有名どころのCONTAXやNatura Classica、Nicon28Tiなどは、高額なため候補からは外しました。
お金が許すならCONTAX T2とかパキッと写って良いなぁと思いましたが…。
▶︎OLYMPUS XAの決め手
ではなぜ、最終的にOLYMPUS XAを選んだのかというと、一言で言うなら「一目惚れ」でした。
さっきの候補の中だと、値段や在庫など諸々検討して、LomoLC-Aにしようかと思っていたのですが、購入直前に店頭でOLYMPUS XAに出会い、見た感じドンピシャだったので、もう1度検討し直したところ、OLYMPUS XAになりました。
〈ざっくり検討結果〉
Konica C35→意外と重かった
KODAK M35→安いがデカい
Nikon Zoom 310 AF→出会えず
Canon MC10→出会えず
Lomo LC-A+→独特の個性が…
Rollei 35→高い&初心者でビビった
petori color→出会えず
OLYMPUS XAは、当初重視していた、3つの条件をクリアしていました。
1:簡単
→レンジファインダー・絞り優先オート
2:コンパクト
→写ルンですより小さい、GR3とほぼ同じ
3:35mmフルサイズ
さらに、軽いしデザインも可愛いしレンズカバーもあって、更には着脱式のフラッシュも付いていて、フィルムが初めての私にはうってつけな感じでした。
操作方法は、買う前に店員さんに実際に教えてもらいました。
店頭購入だと、対面で色々と教えてもらえるので安心ですね、よく聞く話ですが実感しました。お店の人も気さくな方でしたし。
詳しいところは、以前の記事を見てもらえると。
「ファーストロール」
https://note.com/snt_ccc/n/n37ebe4b35cae▶︎まとめ
まぁ、色々言いましたが、やっとこさフィルムを始めることができて良かったです。
きっかけや、良い出会いは色々ありましたが、何より地味に効いたのがカメラ屋のおじさんに言われたこの言葉でした。
『あーだこーだ言う人いるけど、結局そう言う人は始めないからね?何でもいいから始めればいいんだよ。』
ぐさっと刺さりました。
フィルム興味あるんです私〜、というのを半年続けてしまいましたが、最終的にはこの言葉を胸にコロナ自粛開けに勢いで購入出来たようなものです。
おかげ様で新たな楽しみが生まれ、デジ機の方にも少し刺激があったりして、写真って奥が深すぎるなぁと沼の片鱗を垣間見た感じがしました。いやぁ、幸せだ。カメラ屋さんのおじさんありがとう。
最近は、慣れてきてちょっと調子に乗った気持ちなので、中判への憧れが湧いてます。
特に、先日ご紹介した写真家の石川直樹さんの写真にとても憧れるので、たまに中古サイトとかで同じカメラを探してしまい、値段を見て我に帰って考えるのをやめる、というのを繰り返しています。
まぁ、始めたばかりなので、急に欲張らずに、ゆっくり楽しんでいこうと思います。
これからも引き続き、私のフィルム成長録にお付き合いいただけると嬉しいです。
では、最後までお付き合いありがとうございました。また次回からは撮った写真を沢山ご紹介していこうと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?