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#38 フィルムで巡る「いちはらアート×ミックス」

こんにちは。
先日ご紹介した「いちはらアート×ミックス2020+」の写真が現像出来ました。

今回、初めての地域密着型アートイベントへ参加しました。直島や、金沢など、アートが地域に浸透(常設)している場所とは違う、イベントならではの楽しさを感じました。

本イベントの魅力が、フィルム写真による柔らかい懐かしい雰囲気と共に伝わると嬉しいです。

良ければ、写真の前に、前情報を↓↓

▼いちはらアート×ミックスとは▼
正式名称は「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス」。里山や、閉校した学校、小湊鉄道の駅舎など千葉県市原市を舞台に、世界各国のアーティストによるアート作品を展開する芸術祭です。
市原市の歴史や文化、自然などを資源に里山の魅力を引き出す新しい芸術祭。(2014年の「中房総国際芸術祭」を含めると、今年で第3回目の開催となります)

回った場所は計8箇所。
見た作品は計28作品。
沢山見れてかなり満足でした。

▼ルート▼(平日)

 ①五井機関区
 ↓
 ②五井駅ホーム
 ↓
 ③上総村上駅
 ↓
 ④海士有木駅
 ↓
 ⑤上総牛久駅
 ↓
 ⑥牛久商店街
 ↓
 ⑦月崎駅
 ↓
 ⑧月出工舎

※8:41〜17:05でまわりました。

プラン詳細は、こちらの記事にもまとめたので、宜しければ是非ご覧ください!
※開催期間中&行く人向け

この日は、使ったカメラは2つ。
デジタル一眼レフと、フィルムカメラ。
今日はフィルム写真のみですが、そのうちデジタル一眼レフの写真も載せたいですね。

ちなみに、フィルムカメラは「KONICA C35」。
実は、ずっと使っていたOLYMPUS XAが不調で最近買い換えました。

購入後初だしの写真ということで。失敗写真も多いのですが、暖かい目で見てもらえると嬉しいです…笑

フィルムで巡る「いちはらアート×ミックス」
Kodak COLOR PLUS 2020
Kodak proimage 100

8:41五井駅到着。
天気の良さ、朝日の強さを証明するかのように、
白飛びしまくりな写真。

露出制御はオート(プログラムAE式)という便利さを体験したく買いましたが、中古カメラだからか?フィルムだからか?なかなか難しいです。

まず最初のエリア「五井機関区」。
土日限定の作品は見れませんが、2作品鑑賞。

作品1つめは、上3つのうち、中段の写真。
アレクサンドル・ポノマリョフ
『Questions of Evolution ー進化の問題ー』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

「進化の問題」と題名にありますが、列車の横には人類の進化の図も一緒に並べられています。

列車は糸で一点に引っ張られるような状態。
煙突から噴き出るのは、白煙でも黒煙でもなく、赤いバルーン。赤いバルーンというのは一見可愛らしいようで、どこか生々しく感じられます。バルーン含めその大きさにとても圧倒されました。

こちらは次の作品です。
アレクサンドル・ポノマリョフ『永久機関』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

こちらの作品は、今も車両整備で使われている施設に設置された作品。蒸気機関車のごとく、物凄い音を立てて、写真右側の透明なパイプの中を水の中を赤いボールが上に下にと打ち付けられます。外まで鳴り響く激しい音に、止まらず動き続ける装置。最初に見て回るにはうってつけの、目が覚めるような作品でした。

次は五井駅のホームに移動。
初めて小湊鐵道線に降り立ちましたが、車両もホームも可愛すぎる…。春は菜の花や桜で有名な鉄道ですが、実際に見てみると余りの可愛らしさにおもちゃでも見ているようでした。

アデル・アブデスメッド『Play it Again』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

ピアノが、紐で、吊り下げられている…。
実際に見るとあり得ない光景に複雑な気持ちになります。そしてこのピアノ、自動演奏で鍵盤が動き続けているんです。
明るいクラシックの曲が流れていますが、なんとも不気味な光景でしょうか…。

レオニート・チシコフ『7つの月を探す旅 第一の駅《水もなく月もなく あるいは桶の中の7つの月》』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

作品名にもある通り、今回の芸術祭では7つの月を探すように作品が小湊鐵道の各駅に配置されています。そのスタート地点となる五井駅の作品。
カメラの画角の都合7つの月のうち、2つしか写っておりませんが、神秘的です。

他の駅には、彼が世界各地で行った次のオブジェを使ったパフォーマンスを捉えた写真も展示されています。夜に浮かび上がる月のオブジェはとても美しく、またいつか見てみたいです。

この日は曇りのち晴れのはずが、午前中からとても天気が良かったです。もはや暑い。

レオニート・チシコフ『7つの月を探す旅 第二の駅《村上氏の最後の飛行 あるいは月行きの列車を待ちながら》』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

こちらは本芸術祭を取り上げる記事に必ず出ている気がする作品です。
無人駅に宇宙飛行士。それだけでもう想像が膨らむというか、素敵な作品ですよね。

駅舎内の切符売り場横には「TICKETS TO THE MOON」の文字。昼間に訪れましたが、絶対夜も素敵な作品…。ということで、この日の最後にもう一度訪れています。

夜の写真は後半でご覧ください。

駅到着時、幼稚園児が沢山いて宇宙飛行士に別れを告げているところに遭遇しました。
なんだろう、もはや地域住民の1人と化しているような雰囲気。この作品だけは永久展示されないかなと期待してしまいます。

次の駅まで田園地帯を歩きます。
50分歩きました…笑

本当は宇宙飛行士と一緒に次の電車まで30分待っても良かったのですが、1作品でも多く見たいがために歩きました。

でも久々にこういう場所を歩いて癒されました。昔小豆島を自転車で回った時に通った農地とか、小学生の頃住んでいた北九州の農地に佇む精米所とかを思い出しました。懐かしい。

レオニート・チシコフ『7つの月を探す旅 第三の駅《宇宙の立方体 あるいは道に迷った乗客のための灯台》』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

これも来たかった場所です。小さな無人駅の待合室を占拠する立方体。サイズだけ見れば恐ろしげですが、立方体はプラネタリウムみたいに無数の星が散りばめられています。

ただ、プラネタリウムは内側に人がいて壁に無数の星があるので、この立方体プラネタリウムの逆バージョンということでしょうか。
作品名に「灯台」とあるので、プラネタリウムではないと思われますが、中に入ってみたい気がしてしまいました。

偶然にもこの場所に立ち寄った時に、地元住民のご老人が1人いました。2人で大きさに圧倒されながら、凄いですね…なんて会話したり。
夜に来たら絶対綺麗でしょうね、という私の問いかけに曖昧な返事をされた様子からして夜出歩く発想は地元住民には無いんだろうなという感じがしました。確かに日が落ちたら家でゆっくりして寝るだけだよね、と。

そして、海士有木駅から上総牛久駅へ移動。
相変わらず眩しすぎて白飛びしまくる写真。

上総牛久駅では、近くの商店街に作品が点在しているので、町を散策しました。

中﨑 透『Clothing Fills in the Sky』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

こちらは衣料品店の2階3階のフロア全体を使ったインスタレーション。作られた作品というよりも、衣料品店の在庫や古びた備品を使って、お店の歴史を辿るような作品でした。

平日ということもあり、誰1人いない使われていない衣料品店の倉庫を順番に進むのはお化け屋敷的で心臓に悪かったです…。
音とかも効果的に使われていたので…。

お化け屋敷に目を開けて入ったことがない人間なので辛かったですが、確り作品を楽しめる環境だったんだろうなという感じ。

柳 建太郎『KINETIC PLAY』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

これはもう大層美しい作品でした。
ガラスで組み立てられた緻密な作品は繊細で美しいのですが、部分的によく見てみると飛行機やカエルなどの可愛らしいモチーフばかりなので、ギャップで驚かされます。

あと2つ作品を見て周り、小湊鐵道的なクッキーをお土産に買い、次の目的地へ向かいます。
本当は商店街でコロッケを買って食べるはずでしたが、熱中しすぎて時間が無くなったので諦めました。

後面白かったのが、駅のトイレも作品なんです。トイレが何個もあって、其々違った作品になってる。作品だからかトイレもかなり綺麗でした笑。

作品紹介ページ

月出工舎(旧月出小学校) ※公式HP
こちらは廃校になった小学校を舞台に、「遊・学・匠・食」の4つのプロジェクトを展開している施設らしいです。イベント時のみ開校するということで、今回の「いちはらアート×ミックス」でも開校され、校舎内に様々な作品が展示されています。

沢山の作品があったのですが、特に好きな作品を撮りました。2枚目の糸が天井から吊り下がっている作品と、3枚目の木漏れ日のように見える布と映像を使った作品です。

2枚目: 岡 博美『その内に持つ色』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら

3枚目: 鍛治 瑞子『重なりゆく記憶』
※公式HPの作家・作品紹介ページはこちら
但し、公式HPに載っている作品と、私の写真の作品は別で、芸術祭が2020年から2021年に延期された後にできた新作だそうです。

月出工舎で1時間ほど過ごしたのち、再び列車で来た道を帰ります。
たまに車窓から作品を見たりしながら。

はい、また来たよ。
宇宙飛行士よ、7時間ぶりですね笑。

夕焼け時だし、人いるかな〜と思ったら誰1人いない…笑。私みたいに写真撮りたい人は本当に平日行くべき。

「もうすぐ月も出てくるけど月に帰るの?」なんて話せそうな雰囲気。
わかりますかね?昼と違ってライトがついてます。もう少し暗いと分かりやすいのですが。

走行しているうちに列車が来て彼は帰りました…と。


そしてまた30分歩いて、最後はコーヒーを飲んでから、JRで帰りました。

ありがとう、いちはら。
ありがとう、小湊鐵道。

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いかがでしたか?
28作品見つつも、全部を紹介できず残念でしたが、まだ明日から日曜まで芸術祭は続きますので、ぜひ行ってみてください。

デジタル一眼レフでも沢山写真撮ったので、気が向いたら紹介したいなぁと思います。

途中色々語ってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!
また遊びに来てください。

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