第4回 知ってもらうために「シェアする」スキルとは?/未来を変えるための情報発信・7つのスキル(全7回)
このシリーズは『自分のバリューを高めるカギは「言語化」にあった!未来を変えるための情報発信・7つのスキル』zoom対談をYouTubeからの書き起こしで連載していきます。
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ゲスト:あいのやあゆみ
皆さんに補助金をもっと身近に感じてもらうための方法を日々研究中|補助金事業のパラレルワーカー|補助金×SNSマーケティング×Lステップ|ペットの猫と相思相愛|#補助金マップ|#猫好き|
ゲスト:池松 潤
恋愛小説家/ 情報発信学・講演家/ アウトプットLAB主催 / サイボウズ式第2編集部。慶応義塾大学卒業後、大手広告会社員時代に雑誌コラム連載・ビジネス書を執筆。※登壇・イベント情報は⇒コチラ
司会進行: Michiyo NAMBU
渋谷の片隅で働くOL/猫と旅行と野球をこよなく愛するヒト/アウトプットLAB、SNS Coaching Staff/Videographer/高校で油画専攻→東京藝術大学→ベンチャー→マスコミ勤務
なんぶ
みなさんこんにちは。今日も始まりました「未来を変えるための情報発信・7つのスキル」。進行をわたくし南部で、ゲストに恋愛小説家の池松さんと、補助金研究家のあいのやさんをお迎えしてお送りする、全7回シリーズ。本日は第4回目となっております。4回目の今日のテーマは、【知ってもらうために「シェアする」スキルとは?】ですが、池松さん、こちらはどういうことでしょうか?
いけまつ
自分のことを知ってもらうために、みなさん「バズったらいいのかな」とかいろいろ考えると思うんですけど、今日は、自分のことを知ってもらうためにシェアをどのようにするのか、という具体的な方法と、何で上手くいかないのか、という解説をつけてお話したいと思います。
特にnoteなんか皆さんからよく話を聞くんですけど、一生懸命書いたけど読んでもらえない。例えばYouTubeとかも、アップしたんだけど、なかなか見てもらえないとか。僕は「陸の孤島問題」と呼んでいるんですけど。この「SNS陸の孤島問題」はよくあると思うんですよ。
検索すると、いろんなもの出てくるんですよね。要するにシェアされるための「拡散ハック」って言われるようなやつなんですけども。どんなコンテンツを作ればシェアしてもらえるのかって、いろいろ書いてある。検索すれば死ぬほど出てきますけれども、「これをやればシェアされる」っていう方法って、そもそも有効なのか?っていうことを僕はずっと思っていました。ということで、今日はそうじゃない方法の話を、皆さんにお伝えしたいと思います。
そもそも、何のためにSNSを使うんですか?ということを振り返って欲しいんですけど、皆さんはインフルエンサーになりたいのか?それとも誰かと――新規のお客さんとか、まだ出会ったことのない、自分の興味とか価値観、ヴァイブスが一緒の人と繋がりたいのか?どっちなんですか、ってことを振り返ってみてほしいんですね。
これによって、自分を知ってもらうためのシェアって全然方法が違ってきちゃうので、まずそこを振り返ってほしいなと思います。で、インフルエンサーになるための情報っていうのは、ググればいっぱい出てくるんで。今日はどちらかというと、自分が繋がりたい人と繋がるためにはどうすればいいかということを中心にお話していきたいと思います。
これもキホンのキ、みたいな話なんですけど、左側がテレビ、右側がSNSと思ってください。
テレビって、やっぱりワーッて自分が伝えたいことをばらまくというか、噴水のように降り注がせるために使うツールだと思うんですよね。で、SNSって「インフルエンサー」とか「バズる」とかって皆さん概念があると思うんですけど、それってやっぱりテレビ時代の考え方を引きずったSNSの使い方なんですね。
そうではなくて、SNSって1対1を何回も繰り返して繋がっていけるツールというのが本質なので、フラットなn対nの中で興味・関心軸が合う人とか繋がるべき人が繋がって、それがどんどん広がってくっていう、1対1の関係なんですよね。この、1対1なのか、1対nなのか。これ全然ベクトルが違うんですよね。テレビは「降らす」、SNSは「繋がっていく」って全く違う概念なので、そこをまず覚えておいて欲しいと思います。
で、書いたけど、アップしたけど、「無反応」。それって言ってみれば「待ち」の状態なんですよね。お店は開けたけれど、店に人が来てくれない。「美味しいパンを作ったんだけど、誰も来てくれない・・食べてさえくれれば・・」みたいなのと同じ状況なんですよね。そのときにどうすればいいか、っていうことです。
パン屋さんだったら試食会を開いたりして、食べてもらえるよう無料で提供したりするわけですけど、SNSの場合は、まず能動的にGIVEする――貢献する、って言うとちょっと堅いですね。「あなたは素敵!」「すごい良いnoteですね」とか「すごくかっこいいYouTubeですね」とかまず褒めてあげる。
「推し」ってありますよね、あれはアイドルを推しているんですけど、一般の人を推しても良いわけです。私のおすすめ、これはすごく良かった、っていうことですね。そうやって人にGIVEする方が、より自分が積極的にフォワードしていける。そのときに、自分のことを知って(読んで)もらいたければ、まず自分が見に行きなさい、っていうことなんです。それってなんかちょっと気持ち悪いな、っていう感覚があるかもしれません。その時は少し考え方を柔軟にしてほしいんですけども、disったり貶めたりするより、褒める方が断然幸せです。
要するに、クレクレ乞食になってるよりは、自分から協力できることで貢献した方がよっぽど健全だと思います。ですので、巡り巡って自分にも幸せが戻って、見てもらえるということです。でもそうすると、「自分がシェアしてばかりで全然見てもらえない」と、悲劇的に嘆く人もいるので、具体的にシェアしてもらう方法について話したいと思います。
今日はせっかくあいのやさんに来ていただいているので、あいのやさんのツイートと僕のリツイートのサンプルを出しています。
あいのやさんが僕のワークショップに参加して、こんなことが良かったという元ツイートです。これに対して、返答として引用リツイートを僕がしているんですけど、要するに僕はありがたかったので、嬉しいっていう気持ちを込めてお返ししているんですけれども。これも確かにお手頃なんですね、引用リツイートってすぐにできるんで、皆さんも誰でもできると思うんですけれども。だけど、このシェアの質量を考えると、僕とあいのやさんの会話を公開してるだけであって、誰のためにもなってないというか、誰にも貢献してないので、あんまり記憶にも残らないし、拡散性も低いわけですよね。
これは別に否定しているわけじゃなくて、こういう細かいことを積み重ねていくってことも大事なんですけど、例えばnoteみたいに長文――2000字とか3000字で、自分の思いとか気持ちとかを書いてる人を、ツイッターで引用リツイートしたとしましょう。元のnoteは「ある田舎街について」っていう、きゆかさんという方が書いたもの。僕のリツイートはすごく短いですよね、「沁みた 理屈ではない」。めちゃくちゃ短い。さっきの引用リツイートよりさらに短いにも関わらず、「なんか池松が”理屈じゃなくて染みた”って言ってんだから、何かがあるのかな」って思って読む、っていうことなんですね。
要するに、文字の量が多ければいいとか、そういうことではなくて、質量っていうのは、コミュニケーションとかキャッチボールの先にあることなので、「あなたが一生懸命書いたものに私が貢献します」っていうことですね。
本を出した人に「この本良かったよ」って伝えることだけではなく、身近なところでも、こういうnote引用ツイートみたいなことで、その人が読んでほしい人に届ける協力ができる、ということだと思います。
今話したのはちょっと地味な話なんですが、皆さんやっぱり自分に得になることがないのか、みたいな気持ちの人のほうが多いと思うんですね。要するに、twitterでフォワード、引用リツイートするとか、誰かのノートnoteを引用して、このnoteが良かった、っていうこともできるんですけども、今日は「Twitterで特定の日時に協力者と協調拡散する」っていう方法をお話しします。
組み合わせるともっといっぱいたくさんあるんですけども、今日はちょっと時間が限られているので・・ハックを否定しながら、皆さんにハック的なことをお伝えするっていう(笑)ちょっと辻褄が合わないんですけど(笑)協調拡散についてお話したいと思います。
振り返って欲しいんですけど、シェアってどうしてシェアされるのか。バズもそうなんですけれども。バズって、ネガティブに出ると「炎上」ですよね。ポジティブに行くと「バズる」。要はシェアしてもらってるわけです。
それって、学生の頃を思い出してもらいたいんですけど、「桐島、部活やめたってよ」「マジ?」「知ってた?」って、そうやって数珠繋ぎで繋がってきますよね。距離の近いリアルな知り合いに連鎖していくことで、情報が伝播していく状況なんですけど、これがtwitterとか他のSNSを使うことによって、連鎖していくという状況だということを覚えておいてほしいんですね。
対して、今までのテレビの概念――1対nでシェアしてもらっても、そんなに広がらないんですよね。例えば自分が300人フォロワーがいて、自分の周りにも300人とか100人とかフォロワーがいる人がいたとして、リツイートとかちょっとしてくれても、300人×10人だと3000人ぐらいしかいかないんですね。3000人のうち、10%の人が見ても300人だから、そんなには届かないという感じ。でもさっきの「桐島、部活辞めたってよ」みたいな感じで、n対nの繋がりで、鎖が繋がってるイメージで拡散すると、300人×300人で、90,000人くらいにリーチすることができる。
じゃあ具体的にどうするの?って言うと、twitterの場合で例にとってみると、ある特定の日時――月曜日の朝8時から8時半の間に、一斉に同じハッシュタグで、同じテーマで同じことの引用noteとか同じことに関してみんなでツイートして、みんなでリツイート大合戦をかける。そういうことをすると、twitterのアルゴリズムって、ある特定のジャンルの同じハッシュタグとか、ある特定のジャンルのネタが上がってくると、twitterのおすすめランキングみたいな形で上がってくるように働くので、それをうまく使いながら、自分のメッセージをより広く到達させる。
要するに、あらかじめ打ち合わせておくってことなんですね。そうすると、アルゴリズムが誤解をして届けやすくなるいうこともあるし、一斉にやれば、それはイイねをしてもリツイートしても、自分がフォローしてない人にも上がってくる、という構造があるので、タイムラインに出てきやすいんですね。
そういうシェアする力を合わせながらやっていくという方法がある。要するに、フラットに――これ、フラットにってことが大事です。会社に勤めてる人だと、どうしても上司・部下みたいな概念になりがちなのですが、そうするとこれはできません。
あとは興味・関心の軸で、「やっぱこれ面白いよね」とか「これは私は共感する」とか、「私はこれを応援してる」と繋がるので。そういう協調拡散みたいなことをすると、シェアしてほしいならシェアするから始めよう、ってことに繋がってくるんですけど。
これ実はですね、ギリギリグレーなラインですが、選挙で使われていました。選挙って、応援してくれる人たちが「〇〇先生を応援しよう!」みたいな感じで、この協調拡散という手を使ってる場合があります。あとはN国党さんみたいなプロパガンダ系の人たちとか。箕輪編集室の人たちもある部分似たところがありますね。教祖が言うことに対して、みんなが反応してガーッと協調拡散していく。
要するにこれは、SNSのアルゴリズムを使って、自分にとって都合のいい方に導くという方法なので、そもそも使い方を間違えている人だったら、悪い方に使うっていう。ナイフみたいな話ですね。ナイフって果物を切るときには便利ですけど、人を刺したら凶器になっちゃいますから。SNSも全く同じで、どういうつもりでSNSを使うのか、ってことですね。バズも、良い方向で楽しければバズになりますけど、不愉快とか誹謗中傷になると、それは炎上になりますよね。物は使いようだと思うんですけども、皆さん間違えた方向に使わないようにしてください。
どうすればうまくいくか、みたいな、一つのケーススタディをお話したんですけども、うまくいかない場合の話をちょっとしておきます。要するに、何でうまくいかないかというと、「バズりたい」とか「フォロワー数の多い有名な人と絡んで、自分のフォロワー数を増やしたい」っていうのは、概念が1対nのテレビ的な世界の思考様式なんですね。
「有名になりたい」みたいな、そういう使い方もできるけれども、SNSってそもそも、そういう使い方のために作られているものではないんですよね。「自分はフォロワー数が少ないから」みたいなことを思ってる人は、そういうことではなくて、例えば5人と一人ずつ固い握手をして、その5人がまたその次の5人に繋がってって、自分と繋がれる人が増えてくっていう概念。
その方が健全だし、その思考様式にチューニングしていった方が、ハッピーなことが増えると思っています。
では今日のポイントは、3つあります。まず最初に、そもそも自分が、インフルエンサーになりたいのか、それとも自分の目的とかゴール戦略、自分のビジネスに生きるような興味・関心事項で繋がりたいのか、どっちなのかよく考えてみましょう。インフルエンサーになりたいんだったら、インフルエンサーになるためのノウハウっていうのは、ググれば死ぬほど出てくるので、そういうところに行って学べば良い。だけど「繋がりたい」ということを教えてくれる場所はあまりないんですね。そういう方は、私のワークショップとかに来ていただければと思います。
2つめ、「叫ぶ(PUSH)」より、やっぱり「貢献(GIVE)」ということですね。プッシュしてばかりの押し込み営業じゃないですけど、押されてばかりだと、やっぱり皆逃げちゃいますから。プッシュするよりも、自分が何で役に立つかとか、これだったら興味・関心持ってもらえるかな、ってことを考えて、まず一歩踏み出して誰かのために役に立つことを考えた方が、精神的にもヘルシーだと思います。そして3つめ、「twitter引用紹介」や「note引用紹介」をしましょうということが、今日の3つのポイントでした。
なんぶ
池松さん、ありがとうございました。あいのやさん、何かご質問などありますか?
あいのや
私はtwitterをしていて、最近noteも始めて更新しているところなんですが、引用リツイートはやったことがあるんですけど、誰かのnoteをtwitterで紹介するっていうのは、やったことがないんです。なので、引用リツイートするのと、noteを引用リツイートするのって、どれぐらい反応の違いがあるのかな?と。
いけまつ
すごく大事なのは、引用するってことは、その人を「褒める」とか「推す」ってことじゃないですか。「この補助金に関するnoteよくまとまっていた!」「勉強になる!」「みんな、参考になるよ!」みたいなことですよね。そうすると、あいのやさんのところに行けば補助金の情報もあるし、あいのやさん自身のキャラクターもよくわかるということなんだけど、その推した(褒めた)noteの人も喜ぶから、相手の人もあいのやさんのnoteを見に来るようになるんですよね。
そのときに、その人にとって有用な情報とか、繋がったら面白そうだなっていうことが書かれていたら、そこで繋がりができるんで、一緒にトークイベントやってもいいかもしれないし、それによって一緒に共同戦線を張ることもできると思うんですよね。だから、損か得か、みたいな直線的な思考よりは、n対nのフラットになったら、その人とどんな化学反応が起きるだろう、みたいな感じのために使った方が、面白い使い方ができると思います。
あいのや
ありがとうございます!
なんぶ
次回、第5回は【言語化の第一歩 書く前に「読み解く」スキルとは?】をお送りしたいと思います。ではまた次回をお楽しみに!
Text by Michiyo NAMBU
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最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もどうぞお楽しみに。
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