理解のある政党くん(リベラル政党の支持層について)
日本における、いわゆる「リベラル」政党って多分、立憲民主党、共産党、れいわだと思うんですよ。
国民民主はリベラルって感じではないですよね。中庸なのかな。
この三政党について立憲民主党だけ際立った特色が一つあります
それは支持者の姿勢。
なんていうか、SNSを見てる分にはなんですけど、立憲民主党の支持者って軍師気分で党にあれこれ口出しする支持者がやたらと多い。
勿論、支持政党にこうしてほしい、ああしてほしい、という主張があるのは当たり前ではあるんですが。
なんていうか……言い方が上から目線というか、指図風なんですよね。
まあ偉そうな上から目線はいつものJ・リベラル仕草なのか。
(https://x.com/ueno_wan/status/1827852209683661267より引用)
(https://twitter.com/naomi85490234/status/1827723541363790098より引用)
正直言って、立憲民主党は偉そうにジェンダー平等とか言う割には党首選に目立った女性候補者はいないし、我こそはと名乗りを上げる気概がある女性議員もいなさそうです。
野田氏、泉氏、枝野氏と顔ぶれもまあパッとしないというか、新規性はないと思います。
でも当たり前なんですけど、野党第一党という大組織の運営というのは簡単ではない。
候補を選ぶ時は、各方面の支持組織の利害を調整し、実績や知名度や選挙での強さとか、様々な要素を加味しなくてはならない。
それ以外にも、外部の野次馬には計り知れない内情だってあるでしょう。
それに、野党第一党の党首は、もし選挙で勝てば総理大臣になるポジションです。
相応の覚悟が無くては名乗り出ることは難しい。
責任も負わない有象無象の野次馬に、
ぼくのかんがえたさいこうのせいとう
を、俺が監督だったらこうするぜ、みたいな居酒屋野球監督みたいなノリで口を挟まれるのは、民主党議員としても腹立つんじゃないですかね。
せめて組織票を持つ支援団体の責任者に言われるなら兎も角。
立憲民主党は人材不足だ、この政策はこうすべきだ、というなら、
優秀なあなたが議員に名乗りを上げて、党を改革すればいいのにと思います
けど、そういう気概がある人もいないようです。
理想的な社会、理想的な政党の実現のためには、無能な人間には退場して貰って、優秀な自分が先導する方が余程速いと思うんですが。
ていうか、立憲民主党もSNSにいる在野のリベラル論客をスカウトすればいいのでは?と思います。
まさに多士済々ですよね(棒読み
そういえば、水道橋ナントカなる人が議員になって速攻で辞めてましたね……無理もありません。
SNSで気軽に「ぼくのかんがえたさいこうのせいさく」をtweetするのと、リアル政治の現場でそれを実現するのは全然違うわけでね。
そういう意味では、割とNOTEで立憲民主党をディスってますけど、個々の議員には敬意はあります。
人生を賭けて(落選すればマジで身代に関わる)激務に身を投じてるわけですから。
●
この軍師気分で無責任な指図をする支持者の存在という点は、
党首の「カリスマ」の元で宗教じみた結束をみせるれいわ新選組
とか、
党本部の方針が第一(なお批判者は粛清)の共産党
に比べて気の毒だなと思う部分です。
ていうか、この態度って既視感があるなと思ったら、理解ある彼くんを求める人っぽいんですよね。
相手の都合とかキャパシティとか事情を考慮せず、私の理想を受け入れて!という仕草。
こういう視点で見てみると、我儘なメンヘラ彼女にクサクサとやってることをすべて腐され、自分の事情も顧みられず指図され、尽くしても感謝もされずに搾取されてるようで、立憲民主党にはちょっと同情します。
それとは別にこういう言い草って、私たちが支持してやってるんだぞ、言うことを聞けというのって、モラハラ仕草っぽくもある。
つーか、これこれをするならもう立憲には投票しないって
……たった一票でデカい面すんなよ。
と思いますけど。
まあどっちにしてもロクなもんじゃないですね。
●
ところで、J・リベラルの皆さん的には「野党共闘」って立憲民主党と共産党やれいわが組むのが野党共闘ということになってるっぽいですが。
この「野党共闘」って
立憲民主党が共産党とかれいわに礼を尽くして共闘してもらうべきだ、
的な構図が前提になってるっぽいんですよね。
でも、この理由がなぜなのかがさっぱり分からない。
だって、立憲民主党99議席に対して共産党は10、れいわは3ですよ。
どっちかというと、共産党が頭を下げて野党共闘してくださいっていう立場じゃないの?
立憲民主党が選挙戦略上で共産とかれいわと組むメリットがあるとしたら、
小選挙区で票の食い合いが起きていて、両勢力の票を足せば自民党候補に勝てる、という選挙区が相当数ある
というケースくらいしか思いつかない。
でもそんな選挙区、そんなにあるか?
共産の小選挙区の勝ち星って1個だけですよ。支持者の数もしれたものです。
さすがに統一某よりは組織票ありそうですけど。
個人的にはやたらと「野党共闘」を推す人は、共産やれいわの政策を支持していて、それを立憲民主党という寄生先の組織力を活かして実現してほしいんだろうな、と思います。
れいわ、共産は単独で政権を確保できる可能性は絶無ですからね。
彼らの政策を実現しようとしたら率民に寄生するくらいしかない。
確かにSNSを観察してる分には、J・リベラルのセンセイ方の掲げる、
ゴリゴリの反核、反原発、反米、反戦(ただし一部の国は除く)、反差別と多様性尊重(ただし我々の許可した範囲に限る)
に親和性が高いのは立憲民主党ではなく、れいわとか共産とかです。
リベラルセンセイって頭下げたりお願いしたりするのは凄く嫌いみたいですし。
J・リベラル的な序列で、より思想の純度が高い共産党やれいわが、純度が低い立憲民主党に頭を下げて共闘を願い出るというのはありえないんでしょうね。
とはいえ、政権の狙いうる大勢力になるためにはよりたくさんの人から支持を得なくてはいけないので、極端な思想のままではいられないのですが。
多様性を受け入れないと、勢力は大きくはなりません。
(https://x.com/260yamaguchi/status/1829483773504917652より引用)
これとか随分叩かれてるようですけど。
いかなる理想的な政策も、民主主義社会では相応の議席数を揃えないと実現できません。
現実的に政権交代を考えるなら、維新と組んだ上で議席数で維新を大きく上回り連立の主導権を握るのを目指す方が余程可能性あるでしょ。
衆院の議席は465議席、過半数は230議席強。
「野党共闘」で立憲民主党が100議席弱、つまり立憲民主党の上積みと共産(10議席)とれいわ(3議席)で残り130弱を埋めなくてはいけない。
どう考えてもまず無理ですよ。
上でも書いた通り、れいわと共産は極めて強固な支持基盤をもつ思想集団です。
しかし、一方でこれらの思想集団は思想が強すぎるがゆえに、いわゆる無党派層、ふんわりした中立派の受け皿になりにくい。
自民への批判票が流れるとしたら、野党第一党の立憲民主党か、ニュースとかで目にしやすい野党の第三極である維新の方が余程可能性高いです。
批判票の受け皿になって立憲民主党が現有100議席から140議席、維新が現有41議席から70議席なら210議席。
これなら可能性ありそうな気がしませんか?
少なくとも共産れいわに70議席を期待するよりは余程現実的。
そして、仮に維新と連立しても議席数が多ければ主導権を握るのは立憲民主党になる。
現実的な政権交代を考えるなら、維新と組んでその上でより多くの議席を確保し、連立政権で主導権を確保することを考える方がいいと思いますけどね。
(https://x.com/MisaoRedwolf/status/1830500528310423790より引用)
と、書いたんですけど、マジでれいわ信者とか共産党って我々が譲ってやったから立憲民主党は今の勢力を確保できているんだ、という世界観ぽいですね。
マジで侮れないというか、その自己肯定感の高さは見習うべきか。
とはいうものの、議席数を考えれば仮に「野党共闘」が成って政権交代が起きても主導権を握るのは立憲民主党になります。
我々が共闘をしてやったんだぞ、この政権交代は我々の譲歩のおかげだぞ、という物語でないといけないですよね。
……ちなみに社民党もカテゴリ的にはリベラルなんですけど、議席数的に今回は除外しました。
すまんな。