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9年間もの間、一体何をやっていた

 民主党というかリベラル系列の政党の支持率が上がらない理由を短く言語化するにはどうすればいいのか、と思ってましたが、ようやく適切な画像が見つかりました。


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 これ。

 民主党をはじめとしたリベラルを標榜する政党の掲げる政策って耳障りだけは良いんですよ。人権を守ろう。差別をなくそう。弱者を助けよう。地球を守ろう。等々。

 でも、それって実現できるの?

 実現できない政策って絵に描いた餅で、そもそも無いのと同じなんですよね。政策っていうのは掲げる目標と実現のための具体策や実務能力があってこそ意味があるんですよ。ていうか、政策を掲げるだけなら誰でもできますし。

 ベーシックインカム月20万円!

 給付金100万円!

 PCR検査100万人分!

 医療費無料!

 消費税廃止!

 原発全廃!

 教育費無料!

 待機児童ゼロ!

 言うだけなら簡単です。言うだけならね。でも、実現が担保されてなければ意味がない。たとえば野球で6位のチームが「逆転優勝のために、残り試合全勝します」というのは作戦とは言わないでしょ。それと同じです。

 民主党は時々、自分たちは政策を提示している!政策論争すべきだ!と言ってますけど、それ以前の問題なんですよね。絵に描いた餅の美しさについて論じあうのもいいでしょうけど、それは暇な時に暇な人がすることであって実務家がすることじゃない。

 なぜ実行能力に疑義がもたれているのかの理由は非常に単純で、かつての政権交代の時にやらかしすぎたから……と言いたいところですが。

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 まあどれもこれも大概酷いですし、まだ10年ちょい前の事ですから忘れられてないというのもありますけど、そうじゃないんですよ。

 

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 象徴的なのがコレ。コレは本当にヒドイ。

 野党勢力が自分たちの実務能力や政策実現能力を示すためには、数は少なくとも与党と交渉し、押すところは押し引くところは引き自分たちの意見を飲ませる交渉能力を示さなければいけない。

 野党の間に自分は与党して責任を担いうる能力と意思があることを示すこと。与党を目指す野党のやるべきことはそういうことです。

 勿論結果としてできないこともあるでしょう。でも、彼等ならこの政策を実現できる能力がありそうだ、そういうのが有権者に伝わるからこそ、選挙の時に政権交代に候補になりうるわけです。

 でも彼らはこの10年ほど何をして来たでしょうか。モリカケサクラの話ばかりしてましたよね。まあ正確にはそうじゃないんでしょう。分かります。でも一番目立ってたのはそれでしょ。

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 与党として国を運営するときに求められるのは、実行能力です。実務能力です。不祥事の調査能力でも、颯爽と国会で不正を追及する能力でもありません。

 自分たちが政権交代して政権を担いうる勢力であると言いたければ、野党時代にもっとそうであることを示す必要がありました。選挙に勝つ、有権者に選ばれる、ということは自分が選ばれるにふさわしい存在であることを示すしかないんですよね。

 国会で週刊誌片手にモリカケ問題を追及することに血道を上げる議員を見てそれが良いとみるか悪いとみるかは人それぞれでしょうけど、あれを見て、民主党は政権を担いうる責任感と実務能力がある、と感じる人は少数でしょう。

 しかも民主党自体が別に清廉潔白な党ではないのがまた痛い。金銭がらみのごたごたとかスキャンダルとかしょーもないトラブルを定期的に起こしてますし。


 政権交代を目指すならここ数年のモリカケサクラ追及戦術は完全に失敗だったと思います。多分あれでにっくき悪の大宰相アベの首を取れても、選挙に民主党が勝って政権交代は無かったと思います。自民の議席大幅減があったでしょうけど。

 普段はスキャンダル追及ばかりしていて、選挙の時だけ政策論争すべきだ、政策で見てほしいなんてそりゃ無理ですよ。だってその政策が実行できなさそうなんですから。

 これについては、自民党がどうとかではなく、野党の政権担当能力が絶望的にダメ、と評価されているのです。だから自民の支持率が下がっても野党の支持率は上がらないし、政策論争と言われてもマトモに相手にされない。

 はっきり言うと、モリカケサクラは共産党にでも押し付けておけば良かったんですよね。どうせ彼らが政権を取る機会は絶対にないですから、与党として責任ある地位を担えることを証明する必要はないんですし。


 ただ、それでも野党で唯一実行能力がありそうなのは共産党ではあります。

 政権を掌握したら、まずは官僚に党への忠誠を誓わせて、誓わない奴は反党的分子として処分、自分たちに忠実な後釜を連れてくるでしょうから。

 かれらはそれをすると思いますよ。過去に彼らの先達がソ〇ィエトでやったように、ス〇ーリンがやったように。

 ……ぶっちゃけ、共産党のイメージってこんな感じなので、彼らと組んだのも失策だったと思います。

 こうしてみると、リベラルに一番欠けているのは、自分たちが一般の有権者にどう見られているか、という視点なんだろうなぁ。不正追及ばかりしている自分。共産党と組む自分。



 

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