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高校生の皆さんへー出席停止について

 学校で、コロナ禍のために一番厄介になったのは、出席停止ではないでしょうか?
 出席停止とは、学校の授業に出てきてはならない、という教務上(ないしは生徒指導上)の規定で、いわば授業を受けさせない、というものです。出席すべき日数や時数に入りません。
 そもそも、1単位(週一回の)授業では法定で年間35回授業があることになっており、単位を取るにはそのうち3分の2の出席が必要です。そこで欠課時数が35÷3=11.666…を超えると理論上、欠課時数オーバーで、単位が取れません。
 ここで、もし仮に1か月(4週)出席停止だとすれば、週1科目では35ー4=31が出席すべき時数となり、理論上、31÷3=10.3を超えると欠時数オーバーです。(理論上、と断っているのは、具体的な数値は学校の事情で変わるため、理論値を基に、学校が決めているためです。)

 なお、出席が義務の「義務教育」には、原則として出席停止はないことになっています(ただし、かなり昔、中学生が先生を刺し殺したなどの校内暴力が問題になった時期に、中学の生徒指導上の問題で出席停止を行う云々の記事が新聞紙上に出たことはあります)。

出席停止には2種類あります。
① 法定の病気等による出席停止
② 生徒指導上の出席停止

① 法定の病気等による出席停止
 コロナや、インフルエンザなどの流行病で感染力が強く、健康被害が大きな病気については、学校安全保健法や学校の内規によって、集団生活の中で病気を蔓延させないために、授業に出席させない、という決まりがあります。
 このため、一般的に、復帰には診断書が必要としていることが多いのです。

 ここで一つ問題があります。医師は診断書を出したがらないのです。
 発熱がいつから、なども本人の申請ですし、一週間経ったら移らない、大丈夫、というのは、医師から見れば科学的に明確なエビデンス(根拠)はないらしく、発熱後3日経ったら大丈夫とか一週間経ったら移らない、など一般に言われているのは、一説に過ぎないらしいのです。

 もちろん、他の生徒さんや教員からしても、病人が治っていないのに学校に出てきてもらっては困るわけで、妥協案として保健室から証明書の書式を出してもらって、医師に病気なり発熱なりの期間を書いてもらい、出席停止期間を確定させるわけです。

 ところが今回のコロナ禍で、発熱があればとりあえずコロナ疑いとして、診断が下りる前に、出席停止にした学校も多いと思います。
 ここで、コロナやインフルエンザの診断書が出なかった場合、以前ならば、ふつうの欠席に戻したと思うのですが、現在のように、発熱の蔓延を恐れて、診断書のないままどんどん出席停止にすれば、出席時数の母数が減り、その後、他の件(怪我等)で休むと、あっという間に欠課時数オーバーになるわけです。
 まあ、その出席停止か病気欠席かの辺は学校の運用なので、大丈夫だとは思いますけれども。

② 生徒指導上の出席停止(停学)
 言うまでもなく、問題行動を起こして、処分を受けた場合に出席停止となります。これを停学と呼んで、病気による出席停止と区別している学校もあります。 
 指導内容や方法については、学校によって若干異なります。

 以下は、念のために一般的な流れを書きますが、広く公表するようなことでもないので、有料にします。

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