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【MTG】【赤】ミステリーブースター2のプレイテスト・カードを見ていこう

指パッチンで音を鳴らすタイプのラスボス

この記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

はじめに

皆さんは「プレイテストカード」をご存じか?そう、ミステリーブースターに封入される、構築戦では使用できない公式ジョークカードです。

プレイテストカードは面白いので多くの人に知ってほしい。ならばということで、この記事の趣旨はプレイテストカードそれぞれの解説をすることです!

量が多いのでこの記事では赤いカードを紹介します。それでは行ってみましょう。
※プレイテストカードの説明は白の記事をご覧ください

カード個別紹介

《All-Star Kicker》

クリーチャー ー オーク・アスリート

助力キッカー{3} (あなたと他のプレイヤー最大1人が、このキッカーコストを支払うことができる。)

これが戦場に出たとき、あなたのチームはボールをパスしてもよい。その後、これがキッカーされていたなら、ターン終了時まで、あなたのチームのクリーチャーは+1/+1の修整を受け速攻を得る。 (ボールをパスするとは、あなたのチームのプレイヤー1人が、パーマネント1つか手札のカード1つをチームの他のプレイヤーに渡すことである。)

私によるテキスト試訳。以降同じ

キッカーコストを「助力」によって支払える アスリート。基本的にこの能力が使えるのは多人数戦、特にチーム対抗戦か。「神を討て」とかの1対多 サプリメントセットで遊んでもいいかもしれない。
助力してもらえないと2マナ重くなった《イモデーンの徴募兵》。

《Bolshack Dragon》

クリーチャー ー アーマード・ドラゴン
W・ブレイカー 二段攻撃

これが攻撃している限り、これはあなたの墓地の 火文明 赤のカード1枚につき、+1 000 のパワーを得る。

デュエルマスターズの《ボルシャック・ドラゴン》のセルフオマージュ。ドラフトではなかなか強力そう。

Double breaker strike の訳は勘弁して下さい。

《Boltfire》

ソーサリー
1つを対象とし、それに2点のダメージを与える。

フラッシュフォワード {4}{R} (あなたは追放されているこのカードを、そのフラッシュフォワード・コストで唱えてもよい。その後それをあなたのライブラリーの下に置く。)

炎の稲妻》// Firebolt をオマージュしたカードで、フラッシュバックの反対である能力の、フラッシュフォワードを持つ。
赤お得意の衝動ドローでこれをめくっても後で使える。

《Boulder Jockey》

クリーチャー ー ゴブリン
(D は土地のプレイである。あなたはこのターンの土地をプレイする権利を1つ放棄することで D を支払うことができる。)

これが攻撃するたび、あなたは D を支払ってもよい。そうしたなら、「巨石」という名前で無色の3/3の構築物・アーティファクト・クリーチャー・トークンを、攻撃している状態かつタップ状態で戦場に出す。次の終了ステップの開始時に、それを生け贄に捧げる。

土地を出す権利を放棄するコストを定義しているゴブリン。よくよく見たらマナコストにも D がある。実質出せるのは4ターン目以降になるだろう。

(2025/1/3 追記)このカードは《Rock Jockey》のオマージュなようです。

性能は現代と比べてしまうと控えめ

《Dwarven Confluencer》

クリーチャー ー ドワーフ
{T}:トークンではない土地1つを対象とする。それを破壊する。それのコントローラーはマナの合流点・トークンを1つ生成する。(それは、「{T}、1点のライフを支払う:望む色のマナ1点を加える。」を持つ土地である。)

相手の土地を《マナの合流点》に変えてしまうドワーフ。色の妨害はできないが、じわじわとダメージを与えてくれそう。《厚顔の無法者、マグダ》と組み合わせるのも悪くない。

《Flanking Licid》

リシドの召喚 
{R}、{T}:これはこの能力を失い、クリーチャーの代わりに「エンチャントしているクリーチャーは側面攻撃を得る」を持つクリーチャー・エンチャントになる。これをそのクリーチャーにつける。あなたはこの効果を、(赤)を支払うことで終わらせてもよい。

上のテキストは古のカードテキストの書き方です。原文が昔の表現のため、あえてその雰囲気を残しました。今風に書くと下のようになるでしょう。

クリーチャー ー リシド

{R}、{T}:これはこの能力を失い、エンチャント(クリーチャー)を持つオーラ・エンチャントになる。これをそのクリーチャーにつける。あなたは、この効果を、{R}を支払うことで終わらせてもよい。
エンチャントしているクリーチャーは側面攻撃を持つ。

これは1998年にMark Rosewater がデザインした、リシド・サイクル のカードだとのことです。

参考記事:Gavin Verhey on X: ""Okay, but does Mystery Booster 2 have a playtest card designed by @maro254 in 1998??" Oddly specific question, but yes, we have that too: #wotcstaff https://t.co/pfXld1xqf8" / X

《Gobland》

土地・クリーチャー ー 山・ゴブリン
(これは呪文ではなく、召喚酔いの影響を受け、「{T}:{R}を加える。」を持つ。)

これではブロックできない。

2つ目の土地・クリーチャー1つ目)。ルールをおさらいすると、これは普通に土地をプレイするように戦場に出せる。また、山タイプを持っているので、フェッチランドでも出せる。
召喚酔いに注意すれば、赤単アグロの土地枚数問題を解決できるかも。

《Immersturm Battlefield》

エンチャント ー 領域

配置されたクリーチャーは +2/+0 の修整を受け速攻を持つ。

配置 {1}{R} ({1}{R}:クリーチャー1体を対象とし、この領域に配置する。1つの領域に任意の数のクリーチャーを配置できる。配置はソーサリーとしてのみ行う。)

領域 // Realm という新しいサブタイプを持ち、配置 // Host という能力を持つ。推測になるが、クリーチャー1体は1つの領域にしか配置できず、現在配置されている領域の効果を得るものだと思われる。(ので、多分パワーアップ効果も、この領域に配置されたクリーチャーが得る効果だと思われる。)

記憶問題に目をつぶれば結構ありそうなメカニズム。

《Planeswalkerificate》

エンチャント ー オーラ
エンチャント (あなたがコントロールしているクリーチャー)

エンチャントされているクリーチャーは、他のタイプに加えてプレインズウォーカーでもある。それのタフネスはそれの忠誠度になる。(あなたはタフネスを変更することで忠誠度能力を起動する。ダメージはタフネスを減らす。タフネスはターン終了時に回復しない。) それはブロックできず、以下の能力を得る。
+1: {R}{R}を加える。
-1: あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。あなたはこのターンそれをプレイしても良い。
-X: 1つを対象とする。このプレインズウォーカーはそれにX点のダメージを与える。

クリーチャーをプレインズウォーカーにするカード。効果としてはかなり《反逆の先導者、チャンドラ》に近い。

ブロックできなくしたのは「自分への攻撃を自分がブロックする」という挙動をしないように、だろう(とはいえその状況は現行ルールでも扱えるらしいが)。また、赤には珍しいタフネス参照の投げ飛ばしができる。

《Pyromancy 101》

ソーサリー ー 講義
1つを対象とし、これはそれに1点のダメージを与える。

指導 {1}{R} (その後、あなたはあなたがコントロールするクリーチャー1体に指導した状態で、この呪文カードを追放してもよい。このカードが追放されているかぎり、そのクリーチャーは 「{T}:その追放されているカードをコピーする。あなたはその呪文をそれの指導コストで唱えても良い」を得る。)

キーワード能力「暗号」の変種である「指導 // Teach」を導入する。タフネスが1のクリーチャーは戦場に残れなくなりそう。また、コストは支払えなくてもコピーはするため、毎ターンタダで魔技を誘発できる。

カード名に使われている「101」は、海外で入門書や基礎書を表すスラングとなっている (参考)。

《Snap Judgment》

インスタント

このゲームに勝ったプレイヤーはこのマッチにも勝つ。 (プレイヤーはいつでもゲームを投了できる。この呪文がスタックにあるときにゲームが終了したなら、これは決して解決されない。)

サイクリング {1}

ゲームの勝利がそのままマッチの勝利になってしまうインスタント。が、マジックのルール上プレイヤーはいつでも投了できるため、この呪文が解決される前に投了すれば、ただのゲームの敗北にできる。

ちゃっかりサイクリングとかいう堅実な能力が付いているのが個人的にツボ。元ネタはMARVEL SNAPの「SNAP」(勝利時に変動するポイントが2倍になる宣言)らしい。

《Toddler's Rage》

エンチャント ー オーラ

瞬速
エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされているクリーチャーは、+2/+1の修整を受けタントラムを持つ。(それはブロック時に機能するトランプルのようなものである。)

ブロック時に機能するトランプルである「タントラム // tantrum」を持たせるカード。その意味は「かんしゃく」である。

具体的には、これでブロックしたとき、相手に致死ダメージを割り振った後に対戦相手に残りのダメージを割り振ってもよい、ということだろう。


アーティファクト・クリーチャー ー 構築物

宇宙船6 (このクリーチャーは6個の+1/+1カウンターが乗った状態で戦場に出る。これがダメージを受けるなら、それに等しい数の+1/+1カウンターを取り除く。これの各能力は、示されている数以上の+1/+1カウンターが乗っているときにのみ有効である。)

スラスタ― [6] → 飛行
レーザー [3] → これが攻撃するたび、1つを対象とし、これはそれに1点のダメージを与える。

攻撃を受けるたびに装置が故障して能力が失われる宇宙船。ついでにサイズも小さくなる。一回ダメージを受けただけで飛べなくなるのは大丈夫か?

《Wormhole Warp》

インスタント

対戦相手1人がコントロールするクリーチャーを対象とする。それを追放する。そのプレイヤーは土地でないカードが公開されるまでサイドボードのカードを無作為に公開していく。そのプレイヤーは、そのカードをマナコストを支払うことなく唱えてもよい。

サイドボードから出す《混沌のねじれ // Chaos Warp》。本家よりも対象にできる範囲は狭くなっている。

一回戦目はともかく、サイド後は対戦相手が効かないと判断したカードがサイドにあるはずなので結構強いんじゃないか?ちなみにサイドが全部土地だったら何も唱えられない。

《Zone of Flame》

エンチャント ー オーラ
エンチャント(領域) (戦場、統率領域、追放領域、スタックは共有されている領域である。各プレイヤーは自分の墓地、手札、ライブラリーの領域を持つ。)

1つ以上のカードが、エンチャントされた領域に入ったり離れるたび、これは各対戦相手に1点のダメージを与える。(トークンはカードではない。)

領域にエンチャントするオーラ。とりあえずスタックにエンチャントすれば呪文を唱えるたびに2点、と言える。かなりデザイン空間が狭そうなメカニズムではある。

以上!

以上で赤のプレイテストカードの紹介を終えました。他の色のカードについても知りたい方は、マガジンでまとめて読んでみてください。

マガジン:【MTG】ミステリーブースター2の全プレイテスト・カード解説|SnowEsamosc|note

《Indicate》まであともうすこし。


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