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なりたくたってなれないもの


とあるアニメーターさんの絵があった。

その絵に魅了され、憧れた。

でもその一方で、そのイラストに強い嫉妬を感じ

自分のダメさ加減に強い絶望を抱いた。

自分の好みの要素がたっぷり詰まってた。

私はどれか一つだけでも成立させるのが精一杯

だけど彼はそれら全てを一つの絵に詰めていて……

絵柄も可愛いし、上手だし(ってそりゃアニメーターさんだから当然か…)

私がいくら頑張ったところで、その絵に追いつくことは出来なかった。

悔しい……悔しすぎる。

あの絵みたいに描けない私が欠陥品に見えて。

ついあのイラストに影響されまくってる自分がいる…orz

そんな自分に嫌気がさしてしまう。


「シンカリオン」68話。

指導長となり、子どもたちを導きたい!

と考えたリュウジ君。

彼は指導長である速杉ホクト・三原フタバのおかげで

みんな(運転士達)と交流し、自分が変わっていったことを自覚していた。

そのため、今度は自分が子どもたちを導く立場になりたいと考え、

超進化研究所で働くために鉄道知識を学ぼうと、

ハヤトに弟子入りしてテストを受けたり、

フタバさん発案の鉄道クイズに挑むも失敗……

「こんな程度で立ち止まっていて…」

憧れに追いつけず落ち込む彼に、フタバさんが優しく声をかける。


「なれないんじゃないかな」



…一見冷たい言葉に聞こえるけど、それは彼の夢を否定するものではない。

彼女が言いたいのは

「憧れを追い求めて苦しくなるのではなく、自分なりの道を歩む大切さ」


…中3(この時点で)であるリュウジ君は熱く追い求める物があるが、

フタバさんが彼ぐらいの年齢の時は打ち込める物は何もなかった。

一方で、彼女の幼なじみである倉敷ヤクモは成績優秀の天才で、クラスでも人気者。

彼に追いつこうと頑張ったため、脅威の記憶力を手に入れた…とのことだ。

(フタバさんの記憶力はすごい。

 超進化研究所で働くために必要な「9000以上の駅名」「各新幹線の発車時刻」など

 同僚である本庄アカギが覚えるのに半年以上かかったと語るものを、

 彼女はたった2週間で覚えたらしい。

 風呂上がりなどの時間を利用しちゃちゃっと覚えた…とのことだがにしてもすごすぎる)

彼女の「なれない」は、

「リュウジ君は私みたいにはならない」

と言う意味だった。

…そうだよね、同じ道を目指したり同じことを頑張っていたとしても誰一人として「同じ」にはならない。

だから誰かの描いた絵も、その人一人にしか描けない物で

他の誰にも描けない……

先述のアニメーターさんの描いた絵も私には決して描けない。

すごいよね……

悔しいけど、その「違い」を認めていくしかないのかもしれない……


「誰かとの違いを認めて自分なりに前に進む」

それが大切なんだろうな。


>ヘッダー画像はフォトギャラリーからお借りしました。

 ありがとうございます。

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