面影をみた~向日葵の小径~
こんにちは!こんばんは!
今月行われる小松未歩さんの曲で語るテーマですが
「向日葵の小径」に決まりました。
向日葵と言えば地元の向日葵畑を思い出します。
広い敷地一面に咲く向日葵畑は圧巻です!
いつかみんなで行ってみたいですね
今回はそんな広大な向日葵畑をイメージしながら
お話を書いてみました。
でわでわ
私は現在、大学進学を機に地元を離れてそのまま社会人として暮らしています。恋人は高校時代に付き合っていた彼がいましたが、別れてからはずっと独りです。別れた原因はちょっと言いにくいんですが、高3の冬、彼が病気でこの世を去りました。数年経った今でも彼を忘れることはありません。
すみません。なんでこんな話をしてるかと言うと。先月、いつものように電車で帰宅してる途中に懐かしい写真を見たんです。ひとつ前の駅だったけど気になって引き返して確認したんです。その写真は地元の向日葵畑の写真でした。どうやら、お盆の時期に合わせてお祭りをやるみたいで、その広告の写真でした。しばらく地元にも帰ってなかったこともあり、今年のお盆は久々に帰省することにしました。
なんとなくですが彼に会えるような気がして、向日葵畑に行こうと思ったんです。亡くなっているのに、会えるだなんておかしな話ですよね。
当日は実家もそこそこに、向日葵畑に向かいました。50万本もの向日葵が一面に広がる景色は圧巻でした。畑の中央にある小径を一人歩くと彼と付き合っていた当時のことが蘇ってくるような懐かしいよな切ないような気持ちになりました。向日葵畑の真ん中に差し掛かった時、風が吹いたんです。
その時、風にのせて「綺麗だ」と彼の声が聞こえそうな気がして、思わず立ち止まってしまいました。もしかしたら彼に会えるかもしれないと思うと、私はこの場所を動くことができませんでした。まだ彼のことを愛している。そう思いました。
彼からはよく「何にでもまっずくなところが、向日葵みたいな人だね」って言われていたんです。
その時の私は照れくさくて、「そう?」なんて適当に答えたんですけど、そういられたのはいつも見守ってくれてた彼がいたからなんです。
小径を通り抜け先、舗道に差し掛かると、地面に私と一緒に大きな向日葵の影法師が映っていました。その光景がまるで、彼が見守ってくれているように見えてきて…。
『会いたいなぁ』
そう思ったら、彼との色んな思い出がよみがえってきて、急に涙が溢れその向日葵も滲んで見えてしまいました。
太陽が遠くの山に沈みかける頃、彼と歩いた向日葵畑を思い出していました。あの人はもう戻ってこない。そんなのはわかっています。ただ、この場所で感じたものは幻だったとしても彼であったに違いないと私は信じています。
あの時「綺麗だ」とつぶやいたあなたの瞳に私が映っていますか?
やっぱり私は彼のことを愛している。そう思い、向日葵畑を後にしました。
(終)
今回は主人公の一人語りをベースに
亡くなってしまった彼の面影を向日葵畑でみた
といった感じで話を考えてみました。
主人公が感じた想いや見たもので少しでも切なく感じ取ってくれたら嬉しいです。
ラジオでは物語や裏設定等お話できたらと思います!
でわでわ👋