雪待月のひと仕事。
「よっこいしょっと。」
両手をめーいっぱい広げて収納ケースを持ちあげる。大きな荷物をもつときには、気合を入れたくて声を出してしまう。
足元がみえないことと、中身が入ったままだからか足取りが頼りない。数十歩くらい進んで、ゆっくりと下ろす。よし、これで全部出しおわった。
いつも使っている収納スペースがぽっかりと空いた。おさまっていたものは、今のものですべてだせた。
1年ぶりのクローゼットの床と四方の壁。クイックルワイパーとウエットシートでお掃除しはじめた。
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秋らしくなったと思えば、冬の冷えを感じはじめる11月のおわり。この時期の週末には、一足早く大掃除をはじめることにしている。
大掃除といえば、12月の終わりだろうけれど1日で終わったことがない。
師走という名のとおり、年末に向けてどんどんやろうと思うことが増えていく。
いつからか12月の終わりは、大掃除よりも大切な人との予定のためや来年に向けてのことに重きをおいている。会いたい人からのお誘いには出来るだけ行きたい。
かといって、お掃除をするきっかけを逃したくはない。いつも後回しにしてしまう所をきれいにするのに、年末はいい機会。まだ、師走の助走がはじまるまえの11月は絶好のチャンス。
そんなに汚れていないと思っても、ウエットシートはほこりをとってくれる。上から下へお掃除して、風をとおす。
その間にクローゼットの中のものをチェックする。無くしたと思っていたものが隙間から出てきたり。着ていないものや使ってないものもハッキリ分かる。
きれいにしたクローゼットには、お気に入りのものだけを入れたくなる。ココロの自然な動きには素直になろう。
ごそりごそりと整理していくと、迷うものもある。お気に入りだけど、手放しを悩むもの。んーっとしていると、マンガに手を伸ばしたくなってしまう。
そんな誘惑かられたころ、キッチンからいい匂いがしてくる。正確には炊飯器から。お掃除をはじめる前にしかけたダラダラ防止の美味しいタイムリミット。お掃除の後には、だいすきなキノコと鶏肉の炊き込みごはんが待っている。
そう思うと、迷ってなんかいられない。決められないものは、一旦まとめて保留の紙袋へ。マンガはそのままかたづける。
収納ケースもきれいにふいて、考えていた新しい場所に置いていく。パズルのようにぴったりとはまっていくかと思いきや、入らないことに焦ったりもしたけどなんとか入った。
こうやって、少しずつ新しい1年にむけて準備するのは、これまでとこれからを大切にしているよう。
キッチンの向かってごはんを蒸らしてから、もう一踏ん張りしよう。
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