Summaria -特許文書読解支援ツール- の個人的に便利な機能の紹介
こんにちは。知財業界で主に特許調査をしています。
今回は、生成AIを応用して構築された特許文書の読解支援に特化したツール「Summaria サマリア」の使用感をご紹介します。現在のところは無料で提供されています。
目次
1.Summariaとは
ChatGPTに要約してもらいました
「サマリア」の概要と機能の紹介
サマリアは特許文書の読解支援AIアシスタントです。主に以下の機能を提供しています。
• AIアシスタント: 特許文書で使用される技術用語や専門用語をわかりやすく説明するAIアシスタントがあります。
• 特許文書のサマリ作成: キーワードから関連する箇所を基にわかりやすいサマリ(要約)を簡単に作成できます。
• 特許文書の読解サポート: ハイライト表示によりキーワードを強調し、効率的に読み進めることができます。
「サマリア」の利点と利用者へのメリット
対象とする利用者
弁理士、知財担当者、研究開発者、エンジニア
詳しくは公式サイトをご覧ください。
2.個人的に良いと思った三大機能
その1 AIアシスタントの回答の根拠となる場所を提示してくれる
その2 質問テンプレートが秀逸
その3 履歴が残る
どれが一番ということではなく、どれも同じくらい便利です。
3.三大機能それぞれをもう少し詳しく
【その1】回答の根拠場所の提示
上の図1は、起動して特許公報を読み込んでから、上のメニューの「質問」から「この発明を簡単に要約して」を選択し、右下の領域に質問内容とAIアシスタントの回答内容が表示されたところです。
AIアシスタントの回答は次の通りです。
そして、回答の下に丸囲みで、「0006」「請求項1」「0019」「0009」「0003」とあるのが、要約の生成に用いた記載がある場所を示しています。
私が現在使用しているフリーのChatGPTでは、回答の根拠が示されませんので、これは非常に画期的です。(BingやPerplexity等一部生成AIは参照先を出してくれますが)
例えば、無効資料調査の対比表を作成するときに、ある構成要素のある機能が、どこの段落にかかれているかを素早く見つけたりできます。
【その2】質問テンプレートが秀逸
上の図2は、先ほどの図1の画面で、キーワードとして主要な構成要素を再指定した後に、右側中央付近にあるAIアシスタント質問するを選択するとポップアップ表示される質問作成支援ウィンドウです。この質問作成支援ウィンドウの右列には、再指定したキーワードが表示されています。
先ほどの要約を読んで、なにやら焙煎装置の圧力が重要そうと思いましたので、図2に示すように、焙煎装置と圧力の関係性について説明正てもらいました。制約条件として箇条書きを選択しています。
上の図3の右側に、AIアシスタントの生成した回答が表示されました。なお、見やすくするために、キーワードの表示領域は最小化しています。
回答は、次の通りです。
制約条件の箇条書きにはしてくれませんでしたが。いい感じで焙煎装置と圧力との関係性をまとめてくれています。
1つの特許文書を読む作業というのは、特許調査のうち、見つけたい公報のイメージが特定されている、先行技術文献調査、無効資料調査、侵害予防調査、だと結構発生します。
その時に、確認したいことというのは、大抵、下記の3つです。
①構成要素があるか?
②構成要素にある特徴があるか?
③2つ(または複数の)構成要素間に特定の関係性があるか?
そういう意味では、AIアシスタントへの質問文として
は上記②と③に対応しており、便利です。
最初のころは、この質問文テンプレートを使わずに、AIへの質問は自分で適当に作成していたのですが、よくよく見たら、本質的な質問文であることに気づき、最近は重宝しています。
そういう意味で、私個人的に、質問テンプレートが大変秀逸ということなのです。
本質的な質問文という点は、後日折を見てまたこちらに記事を書くかもしれません。
【その3】履歴が残る
読み込んだ文書は、履歴に残っていて、ログアウトしても次回ログインすれば、文書一覧から一覧を表示して選択することで、前回の内容が表示されるようになっています。
文書に対して、キーワードとして設定したキーワードリストも保存できますし、AIへの質問と回答も残っています。
4.まとめ
ほかにも、キーワードの色分けとか、キーワードの分布チャートとか、質問回答文をエクセルでDLできたりとか、いろいろ便利な機能があります。
今回は、個人的に便利な三大機能を簡単に紹介しました。
上記文章をChatGPTにまとめてもらいました。